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あの時のクズ男にありがとう。


ごめんなさい。”クズ男”とか言っちゃいけないね。
愛着を込めてそう言わせていただく。


当時の私は、何も見えていなかったんだと思う。
頭ではわかっていたけれど、気持ちが追いつかなかった。
何がそんなに夢中にさせていたのか不思議なくらいだ←
ほんと嫌んなっちゃう。笑
今となってはその出会いが会って、#あの選択をしたから なのは言うまでもない。


もうすぐ30歳を迎えようとしていた当時、周りの誰もが認める”クズ男”と私は交際していた。
周りの友達や後輩は結婚していき、子どもを授かり、焦り始めた時期でもある。
クズ男と出会って、2年ほどだろうか。
そろそろ嫌気もさしてきた。
(なぜ”クズ男”なのか、嫌気もさすのか、ご想像にお任せして。)

私の中ではっきりと『このままじゃいけない』と思った。
きっと、彼に幸せにして貰おうなんて期待してなかったんだろうな。

大好きな仕事、大好きな人に囲まれた職場で、それなりに収入もしっかりあって。
だけど、私はもう自分が変わらなきゃいけないと思い始めていたんだと思う。
その夏、私は上司に退職届を出す。
勇気のいることだったが、出してみたら案外紙切れ一枚にしか過ぎなかった。


退職してワーホリに行くと決めた。


ずっと経験してみたかった海外生活。ワーホリには年齢制限があることを知る。

そして、きっと彼の元を物理的に離れることで、自然消滅できるとどこか確信していた。
退職して、有休消化しながらの生活の中で、何度もケジメをつけようとはしていたのに。
これは私のずるくて弱いところ。だけどそれでもいい。



ただ、今しかなかった。


それから、出国の日を迎えて彼は寂しそうに私を見送った。
キャリーケースとパスポートを持って1人空港へ向かう。
降り立った国ではドキドキとワクワクの毎日が始まった。
海外での生活が始まった頃、案の定彼とのすれ違いはたくさん生じる。
彼の都合の良い時に連絡が来て、連絡が欲しいと言うから連絡すると怒られる。笑
よっぽど都合も悪かったんだろう。
(時差という概念を知れ。)

その後、早朝5時頃の連絡を最後に、予定通り自然消滅した。
こちらは仕事があるというのにお構いなしで一方的に話してたのを覚えている。


帰国して知った、期待を裏切らないクズ男のクズっぷりには脱帽だった。


それから私は異国の地で知り合った、今の旦那さんとの生活が始まる。
年下だがとっても頼りになり、しっかり者。
ワーホリ生活はまるで夢のように楽しかった。


帰国して、数年経った今。
私は、可愛い子どもたちに囲まれ日々幸せを噛み締めながら生きている。
あー、幸せだなって、ふとこぼれ落ちるように。


弱くて、ずるくてもいい。
#あの選択をしたから
私は幸せだ。



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