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ご褒美のような今日の出会い


「日が暮れるのがはやくなってきたね〜」
6歳になったばかりの娘が、保育園から帰ってきて部屋でくつろぎながらのんきにそう言ったのを聞いて、「そうだね」と返しながら思い出していた。

先日も「お母さん、もう夏が終わるね」
朝の忙しい食卓で、席につくものの、ボーっとして5分ぐらいそのままで食べ出さない娘に、はやく食べるよう促すと、そう言った。

「そうだね」と答えながら、なんちゅー趣き深いセリフをこの子はまた朝から呟いてと思っていた。とにかく出発時間が迫って焦る母にその趣きに付き合う余裕はない。

とにかく「食え食え」と言われる娘はたまらず泣きだした。

娘はのんきなのだ。でも感性があるのだ。素晴らしいのだ。だけど朝はそれに付き合うには時間がたりないのだよー!!

あんたの感性素晴らしいけどごめんね、と思いながらせかす。娘との朝のよく見る光景。

とにかく最近はイベントが多くて忙しくて、仕事もとにかく忙しくて、家族の用事も忙しくて、まさに心を失う忙しさで。

母は家事に仕事に娘の相手に全てに対応してマルチタスクで脳疲労が限界で自律神経症状まで出て来てた。

だけど、ついに、今日は久しぶりの、ひとりの時間だったから、神経過敏になった頭をやすめるべく、とにかく、心穏やかに、静かに、過ごすことにした。

そう、今日はシングルタスクで生きる。そう決めた。歩く時は、前を見て歩くことだけ。カフェに入ってココアを飲む時も、ココアを飲むことに集中。

日頃のマルチタスクで頭が疲労している。シングルタスクで頭に負担をかけないように過ごした。

そして心の赴くまま、思いつくまま、保育園の帰りに訪れた、通い慣れた図書館は、静かで穏やかで、窓越しに差し込む光の中で読む時間は、控えめに言って最高だった。

何気なく本棚をうろうろしていたら、なんとなくとった本がめちゃくちゃ良い本だった。

「エッセイ脳」が素晴らしかった。「エッセイで書きたいことは起承転結の転に置いて書く」目からウロコ。オチばかりを気にしていたわたしはなんだったのか。なんで?なんで?気になったひとは一読の価値ありですよ。

エッセイ脳―800字から始まる文章読本 https://amzn.asia/d/iFI3XQY

もう、ほんと、静かにすごせて、ゆっくり本を読めたこと。それだけで今日は素敵な1日だった。素敵な本に出会えて、神様ご褒美ありがとう。



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