陸判官が琵琶峡に往くのを見送って――李白の詩の詩

陸判官りくはんがん琵琶峡びわきょうくのを見送って



水の国、秋風あきかぜの吹く今夜、
殊に今生ふたたび逢えぬほど遠い離別という訳ではあるまい。
昔暮らした長安ちょうあんは、今となっては遥か遠く、夢のまた夢のようであるが、
あなたはいつの日にか、きっと此処ここへ帰る時が来る、
その再会を楽しみに。

  

陸判官りくはんがん琵琶峡びわきょうくを送る

水国すいこく 秋風しゅうふうの夜
こと遠別えんべつの時にあら
長安ちょうあん 夢裏むりの如きなれど
何れの日か帰期ききならん



送別判官往琵琶峡

水 國 秋 風 夜
殊 非 遠 別 時
長 安 如 夢 裏
何 日 是 歸 期


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