見出し画像

新しい発見と鮭のふりかけ。

フルタイム勤務を始めて早2ヶ月。
これほど年末年始の連休を待ち焦がれた日は、最近では「ない」と言い切れる。
心底休めることが嬉しい。
「連休」は脳内をお花畑にし「昼からビールを飲もうか」そんな幻想まで抱かせてしまう。
そんな私の連休は30日から始まり4日に終わる。
私は職場ですごく微妙な立ち位置にあり、気をつかわざるを得ない。
今までの経験を封印し笑顔を顔に貼り付け爽やかに返事をする、そんな働き方が求められる。
まぁ40年と少し生きている中の今年度残り3ヶ月と思えば、一瞬のこと。
今まで去った職場から風の便りに、割り合い正当な評価をされていることを耳にしてきた。
自分が思っていること以上の何かが必ず起きている、そのことを忘れない限り頑張れるのだ。
そのためには図太く鈍感でありたい。

そんな新しいミッションを攻略し始めてから数ヶ月、中1の娘がJRで出かけると言い出した。

「そこにいて見ているだけ」の経験と実践

娘は真面目だ。
自分に都合よく学校規則を持ち出すこともあれば、本気で学校規則を持ち出すこともある。
そんな娘が友達と2人でJRに乗りスタバに行くと言い出したのだ。
「JR」「スタバ」この2つのキーワードに私は動揺を隠せなかった。
「楽しんでおいで」と言ったものの、買い物の時に「一緒にレジに来て」と必ず言い1人で会計をしない娘だ。
不安しかない。
一緒に行く友達がそれらに慣れていることを願った。

私の不安をよそに、娘はお出かけミッションを完璧にこなした。
なぜ過剰な「完璧」という表現をしたのかというと、一緒に行った友達が娘の話だと全く頼りない様子だったからだ。
「このボタン押して間違ったら怖いから娘が押して先に買ってからする」
(おそらく券売機での出来事)
そんな調子だったらしい。
スタバは芋洗いの如く混んでおり諦め、娘が注文の仕方を知っているお店でランチにしたそうだ。
「注文の仕方を知っている」というキーワードが全てを語っている。
今回のお出かけは娘にとって未知なる冒険ではなく、横目にしてきた経験の実践だったのだ。
自分でJRに乗ったり自分で会計をする所を目にしていれば気を揉むことはなかったが、私が横にいるだけで経験を積み重ねていたことを知った。
常々「1人でいいでしょう」なんて愚痴りながら娘の会計に付き合っていたが、この会計に付き合うことにもきちんと意味があったのだ。

そんな娘が冒険で得た「鮭のふりかけ」を見てしみじみする母だった。
鮭好きなのは知っているけれど……これって中学生が買ってくるお土産かしら。


「お母さんミッフィー好きだから」と少し先の誕生日プレゼントも買ってきてくれました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?