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「ピアノ習いたい」今までその気なかった長女が言った。

今日も私は長女に翻弄されている。

昨晩の書道教室で、遊び部屋にあるオルガンを長女が弾いていた。
どうやらピアノの発表会ごっこをしているらしい。
友だちをお客さんとして座らせ、長女がピアノを演奏する。

そのうち、「ママー!目つぶって聞いててー!」
私をオルガンの前に立たせ、弾いていたのはキラキラ星だった。
「ド」がどこにあるか分かってなかった長女。
今日は教えなくてもちゃんと「ド」からキラキラ星が始まった。

あ、弾けた。弾けるじゃーん。

「ママ!合ってた?」
「うん、合ってたよ!じょうずだったね!」

私の言葉を聞くか聞かないかの間合いで
「ママ!私、ピアノ習いたい!」

!?

!?

!?

…はい???

今までその気なかったのに、いきなりどうした?

いやいや、そんな気まぐれには騙されんぞー!

だって、今まで体験レッスン行ったってその気にならなかったじゃん?
ママたちがどんなに音楽やってたって知らん顔してたじゃん?

赤ちゃんのときママが市民オーケストラ入ったときも嫌な顔してたし、3歳前のリトミック行ってたときも嫌な顔してたし、年長のとき「ぴーまん!」とかリズム完璧に叩けてドレミのベル完璧に鳴らせてたのに、それでも!あなたは!「やりたくない!」そう言ってたじゃないかー!!!

ママがどんな気持ちであなたに音楽やらせるの諦めたと思ってんだよお…

なんで、なんで、ママがやりたい音楽をやめることにしたときに、
「ピアノ習いたい」
そんなこと言うの…???

本当、長女、私を翻弄する天才や…


反対すると思ってた夫も、思ったより乗り気だ。

最初こそ
「ダメダメ!歯のマウスピースだって自分でやりたいって言ったくせに全然今やってないじゃん!」(そーだそーだ!)

なーんて言ってたのに、いじけて一緒にお風呂入らない長女を見て、

「とりあえずやらせてみたらー?」

そんなことを言い出した。

えっ…まじか…

「学校行かなくてもピアノ弾くようになればそれでいいじゃん。きみのバイオリンのピアノ伴奏してもらえば?」

…はい?

そこまで期待しちゃうの???

そりゃー、そうなってくれたら嬉しいけども…。

うまく導いてあげれば、長女はその才能があると思うよ。
私よりもいい耳持ってるし、夢中になると、とことんやる性格なのもわかってる。

でもなー…

問題は私である。

私が、長女のピアノに熱心になってしまうのが怖いのである。

私は長女に合うようなレッスンの仕方を知らない。

長女のペースに寄り添って、長女の気まぐれに合わせて練習させることができるだろうか?
私にはその自信がない。

まして、自分の子は盲目になりやすい。
そんな人たちを、多く見てきた。

私は、長女の小さな小さな、音楽の芽を摘んでしまうことが怖い。
怖いんだよー!

まだ体験レッスンもしてないのに、色々考えてしまう私です。

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