子どもを授かると言うこと パート2

前回、不妊治療の第一歩として夫婦2人でとりあえず婦人科へ行こうとnoteに書き込んでいたがその後進展があった。

↓前回のやーつ


なんと、その病院で妊娠していることがわかったのだった。
喜ばしい気持ちと拍子抜けしたようななんとも言えない感情が渦巻いたが、お腹の中の生命に、『よくぞこんな私の所に宿ってくれた。奇跡だ。さすが生命力溢れる夫の子。』と褒め称えずにはいられなかったのを覚えている。

そして、思い出したエピソードが。

今年の3月末まで、保育士として働いていた私。
担任していたクラスのMちゃんと言う5歳児の女の子が、まだ未婚の私をみて、『1人暮らしやめときなー誰かいい人いないの』と友達のように、いやお節介おばさんのようによく話していた。後からMちゃんのお母さんに聞いたのだが、家族で出かけるたび『あの人、ちーさんにどうかな』と夫候補を探してくれていたらしい笑

そして、めでたく結婚が決まったので、Mちゃんに報告。友達だけでなくその時来ていた実習生を巻き込んで私に内緒に紙吹雪作ってものすごくお祝いしてくれた。

そのMちゃんがある時、珍しく膝の上に座り(普段は、私たちはドライな関係。)

Mちゃん『ねーうちさ、一回死ぬから、ちーさんの子どもになってお腹に入るから、産んで??』

そんな風に考えて言葉にしてくれた事が嬉しくて、えらく感動し、なんならちょっと泣いたぐらい。そして、結婚したばかりなのに、子どもを持つことの選択肢は薄らいでいた私にエールを送ってもらったような気持ちになった。

私『Mちゃんが死ぬのは悲しすぎるから嫌だけど、Mちゃんみたいな子どもが生まれたら私は幸せだな〜。でも、ちーさんの子どもになったらめちゃ怒ると思うよ?笑』

と、涙ぐんだ事を隠すかのように言ってみると。

Mちゃん『だよね〜知ってるー。』

と顔を見合わせて、2人で大笑いした。

保育士として、子育て経験が欲しいだけではないか?と言う考えも正直ぬぐいきれなかったが、Mちゃんの言葉で『ちーさんは、母親になれるよ』と言ってくれているような気もした。もう一度、子どもを持つ事を考えてみてもいいかもしれないと思うきっかけにもなった。

なんて思っていたのも束の間、妊娠後は予想を超えて壮絶だった。
とにかく寝ても寝ても眠いし、しょっちゅうトイレに行きたくなる。つわりはさほどひどくなかったものの、食べたいものが日によって変わるし、食べたくないもの無理に食べると吐きそうで吐けなくて気持ち悪いのがずっと続く。それはまだ可愛いほう、それよりも大量出血、腹痛のオンパレード。病院から〝絶対安静〟を言い渡される。
汚い話だが、お腹を壊してトイレに駆け込んでも便が出ない!に似たような腹痛もあり、〝赤ちゃん大丈夫かな。〟と不安と恐怖でしくしく泣く日もあった。

安静ってどのぐらい安静なのかと言う曖昧さ。
思うように動けない体。いつになったら健康な体になるのか。
外に出るのが大好きなのに、一日中部屋で過ごす息苦しさ。
共働きでお互い助け合う夫婦を理想にしていたのに、新婚早々何もできない日々。夫におんぶに抱っこ。

理想と現実とのギャップ。

大きくなっていくお腹を撫でながら、『早く赤ちゃんに会いたい〜』と言うマタニティライフからは大きくかけ離れていた。挙げ句の果てには、安定期手前で夫婦共々コロナに感染。

正直〝もう、ダメかもしれない。〟と何度も覚悟をした。
が、そんなのもろともせず、お腹の中の赤ちゃんは、すくすくと大きくなっていった。
検診に行くたび、初めて心音を聞かせてくれたり、手と足ができてたり、目をぱちぱちさせてあくびする姿を見せてくれたりと変化していく赤ちゃん。

そして、コロナに感染し不安な時期は、初めての胎動を感じた頃でもあった。

なんと逞しいその姿に励まされ、なんとか安定期までやってこれた。
今、心身ともに安定している。このまま1月の出産まで駆け抜けて欲しいと願わずにはいられない。そして、生まれたらMちゃんに報告できたらな。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?