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壬生義士伝 浅田次郎

家族のため、生きるために新選組に入隊した吉村。
斎藤の目には守銭奴と映り、田舎を、家族を大切に思う気持ちがわからなかった。
誰も切ってくれる奴がいないから他人を斬るという齋藤。一方、吉村は生きるために他人を切るという。
対照的に描かれる二人の姿を通して、古いものと新しいものが交錯する幕末という時代が描かれている。
多くは語るまい。
中盤から後半にかけてのストーリーの中で、吉村の考え方、生き方の根底にあるものを活字から想像してほしい。
誰しもが忘れていた何か、秘めていた何か、を思い出させてくれるに違いない。

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