郡司和斗歌集 『遠い感』
郡司和斗さんは1998年生まれ。気鋭の歌人として有名ですが、俳句結社「蒼海」にも所属しています。わたしもおなじ結社です。
2018年に刊行された蒼海創刊号の郡司さんの俳句は上手くてかっこよくて衝撃的でした。
しんしんと爆発したる雪柳 郡司和斗
海中のくちづけしたる海女と海女 同
『遠い感』のなかから好きと思った歌を挙げます。
またねって言われてもまだ赤だけど シャツのボタンをくにくに触る
シャンプーをしたあとすぐにシャンプーをしたのかどうか忘れてしまう
歩き方が伝統芸能みたいだな鏡の奥を風邪の私は
いくか……って言ったあとスマホをさわりだして店からなかなか出ない
ないならないで生きてこられた毎日の煙草のときしか開けない小窓
芸人が笑顔で食べる赤ちゃんと同じ重さのカレーライスを
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