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【DWK】 ONLINE DIALOGUE Vol.7 -竹影堂 中村佳永氏

こんにちは。DESIGN WEEK KYOTO (以下、DWK)の岩口知加です。

6/26に DWK ONLINE DIALOGUE Vol.7 を開催しました。本日はその開催報告をお届けします。なお、YouTubeには対談の様子がアップされていますのでご興味のある方はぜひこちらもご覧ください。

今回のゲストは、
竹影堂(ちくえいどう)の 中村佳永(なかむら よしなが)さんです。

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▲竹影堂の職人さん

竹影堂さんは、京都で江戸後期(約200年前)より金属工芸を営み、現在7代目を中村佳永さんがその伝統を受け継いでいます。手作業での製造にあえてこだわり、金銀銅をはじめとする金属素材を中心に、茶道具・仏具・香道具など幅広く製作するほか、修復・修繕も行っています。

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▲受け継がれてきた金属加工の技がつまっています。

今回の対談では、竹影堂さんの成り立ち・つくられているものは勿論、「金属ほど加工方法が多いものはない。」という金属の機能性・そして長く使い続けているからこその美しさがある、という事をお話いただいております。

■トーク内容
①竹影堂さんについて
~江戸時代刀 錺を作っていた所から株式会社 竹影堂を設立するまで~
②竹影堂さんがつくられているもの
~茶道具・仏具・香道具から金物など金属に関するものであれば幅広く~
③金属の機能性
~「金属ほど加工方法が多いものはない。」~
④長く続けていくからこその美しさ
~ある料理屋さんに言われた一言~
⑤かざりや 鐐(りょう)について
~若手の雇用も生みながらの人材育成~
⑥中村さんの教育の思い
~裾野を広げたい(金属は手で加工できることを知ってほしい)~
⑦中村さんを変えた一言
~博物館で「今どきこんなもの作れないよねー」という一言~
⑧今後取り組みたいこと
~身近で使えるシュガーポット~

私は中村さんと、ちゃんとお話した事がなかったのですが、本当に謙虚で次世代の事をよく考えていて、純粋に中村さんが好きになり、竹影堂さんが作られるものが欲しいなと思いました。

江戸時代から続く竹影堂で、様々な経緯を経て7代目を継がれた中村さん。30歳手前で博物館で聞いた「今どきこんなもの作れないよねー」という一言で、自分自身が自分のためにものをつくりたいと強く思ったそうです。
本当に何からどこに繋がるか分かりませんね。

また私が印象的だったのは、次のお話です。

「千鳥根付は糸ノコでつくっている。機械で抜いた方が安くつくが、人は育たない。切るテクニックがつくためには、数をこなすことが早い。人を育てるためにやっている。...自分が若い時は、商品として出せなかった。
誰でも出来るものだと思っていたがTASK(京都伝統工芸大学校)に行って、そんな事はなかったと強く思った。」

次世代育成という言葉はよく聞きますが、本当に考えている人はこういった事なんだろうなと思いました。ご自身も60歳で大学卒業の学士を取得されていて感銘を受けました。ぜひ動画で中村さんの魅力をご覧ください。


▶トーク動画はこちら

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