株への投資における感情コントロール

大統領選の結果はまだ出ていませんが、
今年の株式市場は、上昇と下落を繰り返してきました。
特に新型コロナウイルスの影響(ロックダウンによる経済活動の停止など)によって
世界中の人々の不安が喚起され、その不安が株式市場に投影されるかのように3月は大きな下落がありました。

では、今回は株への投資における感情コントロールについて書かせていただきます。
ポイントは感情駆動行動(感情による衝動的な行動)を抑えることです。

私の前回の記事で感情駆動行動について書かせていただきましたが、株への投資における感情駆動行動とは、大きく2つあります。

1.不安による衝動的な売り(狼狽)
2.期待による衝動的な買い(イナゴ)

心理学の文脈から考えると、株式投資では、こういった2つの感情駆動行動はどちらも望ましくありません。
矢印で時系列にすると、
出来事→感情→行動

という一連の流れがあります。

出来事とは、(ニュース、チャートの変化、インフルエンサーのポジショントークなど)
感情とは、(不安、期待、興奮)
行動とは、(売り、買い)
を指します。

では、こういった感情駆動行動を避けるためにはどのような戦略を立てればいいのでしょうか。

答えは、
一度立ち止まって、思考を挟み
自動的に生じる感情に付帯する思考と反対の可能性を検討するということです。

つまり、先ほどの流れで言うと
出来事→感情+思考(反証する)→行動
ということです。

我々人間は、出来事に対して瞬間的に感情が生起します。その感情には必ず思考が付帯しています。
例えば、
出来事(Amazon株で儲かっている人が増えている)
→感情(羨望、興奮)+思考(自分も買えば儲かるかも)
→行動(100万円分買う)
といった感じです。

この思考に気づき反証してみます。

思考(自分も買えば儲かるかも)
→そう思える根拠は?
→買うメリット、デメリットは?
→買わないメリット、デメリットは?

うまく思考挟むことによって、感情によって衝動的に取る行動をうまく抑制し、現実的な判断が可能になります。

ただし、感情にも強度があります。
今回のコロナショックのような出来事の場合、不安の強度は100に近いものだったかと思います。そうなると思考を挟むことが難しくなりやすいでしょう。

まずは日々の小さな出来事によって生じる感情をキャッチし、思考を挟む練習をしてみて下さい。

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