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映画「RRR」3回目感想

評価「B+」→「A+」星☆5+〜

 ※本感想は、昨年2022年5月の話になりますので、情報は古いです。

 昨年の米国アカデミー賞にて、歌曲賞受賞おめでとうございました!!

 昨年5月1日が1日の映画の日だったので3回目の鑑賞に。ロングラン上映本当にありがとうございました。やはり一回だけでは理解が追いつかないので、何度か鑑賞しました。


・1回目の感想

・2回目の感想


 1回目は「ドエンタメ脳筋トンデモ大バカ映画(褒め言葉)として鑑賞」、2回目は「なぜここまで世界中で称賛されているのか知りたくて鑑賞」、3回目は「登場人物の気持ちになって鑑賞」しました。

 言いたいことはほぼ1,2回目の感想で述べてるので、今回はメモ書きになります。また、真面目なお話は、他のレビューアー様方がしてくださってますので、こちらは、本当に主観の垂れ流しになること、ご容赦ください。

・3回目の感想

 3回目が、今までで一番泣きました。特に『Komram Bheemdo』と『Janani』で。前者はビームの鞭打ちで、後者はラーマ父ヴェンカタの最期のシーンの曲です。
 もはや「ホロリと涙する」とか、「ハンカチで涙を拭う」とかではなくて、「ヒーヒーしゃくり上げて」ました。隣の方、煩くてすみませんでした。

 本作に関しては、「鑑賞」ではなく、「キメてる」っていう表現が秀逸だと思います(笑)もはや映画というよりも、「栄養ドリンク」や「シャブ」ですね。ストーリーはほぼリポビタンDの「ファイトー一発!!」で説明可能なので、鷲のマークの大正製薬さん、ラーム・チャランさんとNTR Jr.さんのCM起用をお願いできますか?

 個人的には、「物が意味するもの」と、「2人の目」とに注目してほしいです。
 前者は、橋の少年救出シーンにて、ラーマ→ビームで水に濡らしたインドの旗、ビーム→ラーマで少年、炎の中から旗とともにビームが出てきて堅い握手。 ここでは、インドの旗はイギリスからの独立、少年はラーマが助けられなかった弟、炎の中からのビームはイギリスの圧政からの脱出、打倒の始まりの暗喩でしょうか? 

 後者は、『Dosti』の最後でラーマとビームが崖からイギリスの建物(総領事館?)を見つめるシーン。ビームは「マッリを取り戻すぞ」、ラーマは「仲間の敵討ちと打倒イギリス」の眼差し。同じものを見ているのに、視ているものが違うのポイントだと思います。

 ラーマとビーム、2人を構成するものは、「黄金の精神」と「漆黒の意志」だと思います。(『ジョジョの奇妙な冒険』より。)

 スコット邸襲撃時のラーマの白馬4頭の馬車はインドの古代神話『ラーマヤーナ』からのモチーフだと思います。

詳しくはこちら↓

 後は、今までの感想には上げてなかったけれど、本作『鋼の錬金術師』みもあります。ラーマはマイルズ、ビームはスカー(傷の男)かな?個人的には、2人にはアメストリス国をぶっ壊してほしくはないけども。
 また、ラーマとヴェンカタはシンの皇子のリン・ヤオと従者のフー爺さんみあります。フー爺さん、ラストは爆弾抱えて…。

 ラーマのArrested ABのテーマ、メロディーベースラインがホルストの組曲『惑星』の『火星』っぽかったです。まぁ、「火の子」だからね。

 「武力闘争」がテーマ故に、非暴力をモットーにしたガンジーさんやネルーさんはエンドロールにはいません。
 一方で、本作では「学の必要性」も描かれていました。文字が読めないと、学が身につきません。そうなってしまうと、知るべきことを知ることができず、おかしなことをおかしいとも思えず、戦うこともできず、ずっと「搾取」されてしまう、そんな恐ろしさも伝わりました。

 それでも、「ただイギリスが酷い!クソだ!」と単純に思うのは違うかもしれません。確かに彼らが植民地でやったことは本当に酷いことです。しかし、もしこれが太平洋戦争時の日本だったら…?インドが中国や韓国、台湾と置き換えてみたら…複雑な気持ちになるのも事実です。「自分達の先祖も同じことをやってきた」のだから。実際にそれを描いた作品もあります。本作を観てから、『ラストエンペラー』や『イップ・マン』を観たら、考えが変わってしまうかもしれないです。

 ラストにスコット総督がラーマとビームに倒されたとき、「やれー!行けー!」と叫んで「倒されたー!」と一瞬スカッとしてしまっていました。
勿論、本作はエンタメとしてクオリティーが高いので、絵面としては「面白い」と思います。
 しかし、ラーマとビームはこれから反旗を翻して闘争の渦に飛び込んでいくわけで、ここからが本当の地獄なのかもしれません。「自由と権利を勝ち取ることは、武力行使なくしてはなし得ない」と、この作品では伝えています。これは、今の時代もそうなんです。しかし、ここを「理解」しようとするのは本当に難しいです。これに「賛同」や「共感」できるかと言ったら、私は直ぐに首を縦には振れません。  

 ラージャマウリ監督は、"2"の制作を示唆されているそうですが、ラーマとビームの過酷な運命を考えると、その先を見たいような見たくないような、複雑な気持ちです。

・スコット総督について

 スコット総督役のレイ・スティーヴンソンさんが、昨年5月23日に58歳で御逝去されました。本作でのヴィランでヒールっぷりが素晴らしかったです。ご冥福をお祈りします。

・宝塚歌劇団での舞台化について

 2024年1月に宝塚歌劇団で舞台化おめでとうございます。ビームの髪が長くてしかも甲冑姿なので、ジャンヌ・ダルクみたいで、驚きました!ポジション的には似たようなところかしら?

・ブルーレイディスク出すならはよ!

 ブルーレイディスク出たら買います!早く出して!このまま無いなら、Amazonプライムにて購入します。やはり、48時間のレンタルじゃ物足りないよ!もはや、毎日何かしらインド映画の映像(予告や歌)見てるもん。

出典:

公式サイト





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