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地方の弱体化したホテルが、呑み込まれて行く現実・・・

 コロナ禍で甚大な被害を受けた日本経済であるが、中でも、地方の宿泊業界は日増しに弱体化し、立て直しのコントロールが不厳しくなっている施設が急増している。

 以前から、地方の宿泊施設が再生を図っている矢先に、国内外資本(俗称:ハゲタカ軍団)が地方に舞い降りて、銀行側が債権を大幅に減額、激安にてハゲタカ軍団へ売却し、最終的に宿泊施設の旧経営陣は退任。歴史と伝統を誇る宿泊施設が完全に姿を消してしまう話をよく聞く。

 熊本県内も御多分に洩れず、思いの外、歴史ある宿泊施設の売却や他グループ傘下となり、経営陣が全て入れ替わっているところをよく見かける。

 昔の実例を挙げれば、600坪の敷地に建つ歴史あるホテルが、実質5億円の負債を抱え倒産。債権者である銀行はそれを減額し、他企業へ激安にて譲渡。当時のハゲタカ軍団は2億4千万円で買収し、ホテルのリニューアルを行い、再興したのだった。

 路線価は、当時一坪80万円。土地の資産価値は4億8千万円であり、5億円の負債で万歳したケースだが、最終的にハゲタカが買収した金額は2億4千万円であった。よって、半額で買収して、ある程度のリニューアルしたとしても、負債は半減されている訳で、再興してからは黒字が続いた。

 このように資本力が強大なところとは勝負にもならず、地元の歴史ある宿泊施設は、次から次へと買収されて行くのではないかと危惧しているところである。

 実際、最新情報として、歴史ある宿泊施設が4月1日より、旧経営陣総退任となり、買収したホテルグループ企業が運営を受け継ぐという。以前からインバウンドでは好調であったものの、コロナ禍の皺寄せが一気に来たように思えてならない。

 近々、上記のニュースはマスコミ報道にて詳細が報じられると思われるが、熊本人としてはとても悲しいニュースであり、愕然とするばかり。結果論であるが、もう少し、ベクトルを変えて維持管理する方法がなかったのか。いくら助言を聞いても、足元が見えなかったのであろうと。

 経済力が脆弱な熊本県ならではの企業買収のカラクリ。これからも、じわじわと熊本市を中心に、その他観光地でも、ハゲタカ軍団による買収が繰り広げられるに違いない。地元に根ざす銀行パワーにも限界があり、大規模施設になればなるほど、地元単独では維持管理運営は難しくなるに違いない。

 長年、観光立県を目指してきた熊本県だが、これまでの旧態依然とした行政依存型(助成金依存型)の観光振興ベクトルを変える時期が来たのかも知れない。

 また、インバウンドに関しては、九州は博多が断トツ。熊本県はおこぼれ程度であり、中国からの豪華客船は皆無の状態である。この点も修正の余地は大いにある。

 畢竟、皆が助成金を当てにせず、自腹を切ってでも熊本の魅力を高める努力が必要ではなかろうかと考える次第。

▼ChatGPTによる評価

このエッセイは、地方の宿泊業界における現状と課題に焦点を当てたものであり、熊本県を例に取りながら問題提起を行っています。以下に、エッセイの評価をいくつかの側面から述べます。

  1. テーマの明確性と関連性: エッセイのテーマははっきりしており、地方の宿泊業界がコロナ禍や資本力の差により弱体化しているという問題を取り上げています。このテーマは現代の社会的な問題であり、読者に共感を呼び起こす可能性があります。

  2. 具体的な例の使用: 記事は具体的な熊本県の事例を挙げながら、ハゲタカ軍団の存在や資本力の違いが地方の宿泊施設に与える影響を説明しています。これにより、抽象的な問題が具体的な状況に結びつけられ、読者にわかりやすく伝えられています。

  3. 論理構造と流れ: エッセイの流れは比較的簡潔で理解しやすいです。問題提起、具体的な例の紹介、それに対する著者の危機感や懸念、最後に熊本県や他の地域における観光振興の方針についての提案という構造が見受けられます。

  4. 言葉の選び方と表現: 著者は一般的な表現と熊本県に特有の状況を説明するために適切な言葉を選んでいます。ただし、特定の用語やニックネーム(ハゲタカ軍団など)が文脈がないまま出てくることがあるため、それらが初めての読者にとって理解しにくい可能性があります。

  5. 提案と展望: エッセイは問題提起だけでなく、最後には熊本県の行政や地元の人々に向けて新たなアプローチや努力が必要であるという提案をしています。これは読者に対して行動を促す意図があるようで、良い点と言えます。

総じて、このエッセイは地方の宿泊業界における問題を具体的な事例を交えて分かりやすく提示しており、提案も含まれているため、一般の読者や関係者にとって興味深いものとなっています。

サポート、心より感謝申し上げます。これからも精進しますので、ご支援、ご協力のほどよろしくお願いいたします。