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積雪や凍結、足元注意!・・・ご高齢の方は自宅待機が一番。

 随分昔の話だが、病気もなく元気一杯だった祖母が七十二歳で急死した。実は、その数ヶ月前に、入院していた友人を見舞いに行った時に、病院の渡り廊下で転けてしまい、肋骨など数箇所を骨折したのが原因だったようだ。

 高齢となれば、バランス感覚が悪くなり、部屋で座っていても転ぶこともしばしば。よって、災害時のご高齢の方々の事故死は、家族の注意に聴く耳を持たず家の外へ出てしまい、最悪の結果となったケースが多い。

 ご高齢となり、車の運転にて車幅やスピード感覚が鈍ったら、即座に運転免許返上を決断すべきであろうし、若い頃の運動神経を過信している人ほど大怪我をする可能性が高いと言える。

 父も高齢者となり剣道やゴルフをしていた健康老人であったが、ある日突然、買い物帰りに階段を上る途中で、両手に荷物を持ったまま前に倒れ、肋骨にヒビが入ってしまった。

 病院にも行かず自分で治したようだが、それが原因なのか、急に老化が進行し、座布団の上に胡座をかいたまま後ろに転ぶこともあった。それから1年後に電池が切れたように息絶えた。

 身近なところで高齢者の様子を伺うと、本人は絶対に老化を認めはしない。内心不安なところがあったとしても、弱音を吐かず、自らの老化を直視することはない。だから、不慮の事故に遭遇することになる。

 「あの時、玄関先に出なければ良かったのに!」と言っても、取り返しがつかないことが起きてしまっては、悔いが残るばかりである。健康老人となるのは、すこぶる子供孝行とも言えるが、過信は危険なベクトルである。

 よって、本人が健康老人として長生きを望むのであれば、絶対に無理をしないこと、させないことだ。勿論、周囲の人たちもご高齢の人を思い遣る心を持って接することにより、不慮の事故による絶命は、少しでも避けられはしないか。

西田親生の自由気まま書「命」

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