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日本の『高齢者の人口推移』を見て、このままで大丈夫なのかと、溜息が出る。

 ふと、世界の『高齢者の人口と総人口における割合』が気になったので、『総務省統計局のホームページ』を覗いてみた。愕然として、溜息が出た。

 筆者が若き頃、新聞社を経て起業したのが1990年。当時の日本の『総人口における割合』は10%程度、10人に1人が『高齢者』であった。

 ところが、それから30年後の2020年には上の3倍となり、10人に3人(約30%)が『高齢者』、更に30年後の2050年のシミュレーションでは、10人に4人弱(約40%)が『高齢者』と予測されている。

 現在、主要先進国で世界一の『高齢者大国』となっているのが、この日本。先進国の代表格として世界を牽引するには、これからも日本ならではのイノベーションを創出して行かねばならない。しかし、その担い手となる若者が年々歳々激減するとなれば、国力が一気に衰退することになる。

 因みに、世界の『高齢者の人口推移』に目を向けると、世界の総人口における割合は、1990年は10人に0.5人(約5%)、2020年は10人に1人(約10%)、そして2050年のシミュレーションは10人に1.5人(約15%)である。

 日本において、特に気になることは、現在、65歳以上の『高齢者』の中でも、75歳以上の『後期高齢者』の方が、75歳未満の『高齢者』よりも多いことである。安直には言えないが、『要介護』が急増しているのを肌で感じているところだ。

 ものの本には、『日本人は1000年後には居なくなる』と冗談めいたことを書き綴っていたが、『人口政策』が現在のまま変わらねば、予測通り、地球上から生粋の『日本人』が居なくなってしまうに違いない。

 しかし、他国でも同様に、『高齢化』が差し迫っているところが韓国とイタリアの2国。特に、韓国は2050年を境に、日本を追い抜き、世界一の『高齢者大国』になってしまうと言う。

 アジア圏のGDPを見れば、現在、中国(世界2位)、日本(世界3位)、韓国(世界12位)の3国が上位にいるものの、このままの低い出生率が続くのであれば、韓国、日本は極めて厳しい状況下に置かれてしまう可能性が高い。

 現在、50歳で働き盛りの中間管理職や役員、幹部となっている人たちも、15年後には、10人に4人の『高齢者』の仲間入りとなってしまう。更に、2050年には『後期高齢者』の中心的存在となっているに違いない。

 何を思ったのか、無意識に『総務省統計局のページ』を閲覧し、世界的な伝染病や独裁国家の侵略戦争などで経済は逼迫しているけれども、それが、完全収束したからと言っても、この『高齢化対策』をどうするのか!?

 因みに、『高齢化対策』は随分昔から言われてきたものだが、時の政府が本腰を上げて、国力アップのための『人口政策』を徹底推進してきたかと言えば、それは皆無。その結果が、このシミュレーションである。『人生百年』と豪語して、『税金』を引き上げ、『年金』の減額と受給開始を遅延させている。

 無責任にも子育て放棄や、望まぬ出産で生まれた子供を遺棄するような世の中になってしまっては、手遅れとなる。30年後の日本は、予測以上に国力が衰え、他国から全国土を占領される可能性もないとは言えなくなる。

『SDGs』も『温暖化対策』も重要ではあるものの、この『高齢化対策』をどうするかを、遅ればせながらではあるが、全国民が全てを熟知し、解決すべき術(すべ)を見出さなければならない。

▼『総務省統計局のページ』

西田親生の自由気まま書『老』
※複写転載は厳禁

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