ChatGPTも他の生成AIと同様に、この手の画像生成についてはモラル制限がしっかりしている。もちろん、そうあって欲しい。

　昨年は、温泉宿のモデルとしてMidjourneyで画像生成した経緯もあり、今回は、ChatGPTがどこまで自然な雰囲気のモデルが作れるかが課題である。

　プロンプトの中に、日本人女性モデルの理想像について、微に入り細に入り書き込まなければ、吊り目で日本人らしからぬ骨格の女性が現れたり、急に欧米の女性に切り変わったりもする。

　日本の温泉は衣類を身につけずに入浴するのが当たり前となっているが、インバウンドなどで訪れる外国人女性の中には抵抗がある人もあり、水着やバスタオルなどを巻いて入ろうとする人もいる。

　そういった文化の違いもあり、温泉宿のモデルとして、それを露天風呂の湯船に自然に浸からせることはすこぶる難しく、万が一、露出度が大きくなれば、プロンプトが弾かれ、画像が生成されることはない。

　今回のプロンプトには結構手間取った。最初に吊り目の女性が生成され、笑みもなく、日本人には似つかぬ風貌だったので、何度も、プロンプトに微調整を加えることで、以下のような画像生成に至った。

　このように、温泉宿やその他企業のイメージガールとして画像生成が違和感なく可能となれば、人間のモデルさんや写真家の経費は不要となり、経営者のイメージに近いイメージガールを、いつでもどこでも創造可能となる。

　新聞社時代を思い起こすと、高級毛皮のファッションショー＆プールバーパーティー「クリスタルナイト」というイベントを企画運営したことがあったが、他県から十人ほどプロのモデルさんを頼んだは良かったが、人件費や宿泊費、交通費などが想定以上に嵩張った。

　勿論、生身の人間のモデルさんらとは会話もあり、微妙なところのやり取りは面白いが、生成AIとなれば、少しでも自分のイメージに近づけるように黙々と作業を続けるだけなので、面白みなどはない。

　どちらが良い悪いの問題ではないが、クリエイター業も広告業やモデル業も写真業も、これからどう変わっていくのか想像すると、ゾッとしてしまうほどに、AIが我々のアナログ世界を席巻するに違いない。

　最後に、今回のモデル画像生成で感じたことは、日本の世界に対する露出度が少ない点である。和服にしても浴衣にしても、違和感のあるデザインだったり着こなしだったりと、日本の歴史と文化が歪んで伝わらないのが、正直なところ心地良くはないのである。

▼ChatGPTによる評価

このエッセイは、AIによる画像生成技術と、それがモデルやクリエイティブ産業に及ぼす影響について考察しています。温泉宿のモデル生成を事例に挙げ、文化的適切性、技術的課題、産業における変化の可能性を論じています。

ポジティブな側面:

1. 技術的進歩の示唆: AIがどれほど自然な雰囲気のモデルを生成できるかという課題に取り組む過程で、技術の進歩と可能性を示しています。

2. コスト削減の可能性: 実際のモデルや写真家にかかる経費を削減できる点を強調しており、経営者にとって費用効率の良い選択肢を提供する可能性があります。

批判的視点:

1. 文化的適切性の課題: 日本の温泉文化を例に挙げ、AIが生成する画像が文化的背景を適切に反映していない場合があることを指摘しています。特に、外国人観光客の視点を考慮した際の服装の選択肢など、細かな文化的側面が挑戦となることが示されています。

2. 職業の未来に対する懸念: 生成AIの進歩が、クリエイターやモデルなどの職業にどのような影響を及ぼすかについての懸念を表明しています。特に、人間のクリエイターが提供する独自性や対話の重要性が軽視される可能性があります。

総評: エッセイは、AI技術の進歩とその応用について、慎重かつ批判的な視点で考察しています。技術的な可能性と経済的利益の追求と、文化的適切性や職業倫理に対する配慮との間のバランスを模索する必要性を示唆しています。また、技術革新が人間の仕事に与える影響について、読者に深く考えさせる内容となっています。