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西田親生の自由気まま書・・・『雪地蔵』

 ある日、雪だるまになりたくなった地蔵さんを思い浮かべてみた。しんしんと冷え込む夜中に、庭に降り積もった純白の雪。

 地蔵さんの頭にも肩にも足元にも、綿雪が層を成して降り積もっている。そこで、地蔵さんが、雪だるまになって、庭中を遊んでみようと思ったのである。

 先ず、軒下にあったバケツを頭に被る地蔵さん。子供のおもちゃのバケツで、不恰好。でも、それなりに雪だるまに見えるような。

 枯れ枝を集めて、手や足を付けてみた。手袋や長靴がないが、まあ、この程度の偽装工作。日頃は寂しそうな顔立ちだが、今日は少し楽しげな表情に。

 そうそう、ボタンがお腹にないので、輪切りの干し柿を貼り付けてみた。あまり動けば、バケツも雪も落ちてしまう。「はい、ポーズ!」と、パシャリ。記念写真の出来上がり。


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