権力と国家

政治家が何か不正を行うと批判が出るのは当然としてもそれが政治そのものに対する不信そして政治家をバカにするあるいは下に見る風潮に繋がるのは見ていて本当に滑稽だ。威勢のいい言葉で政治家に対して「お前らなんかいらないんだよ」とか総理大臣に対して品性下劣な言葉で中傷する老年の芸能人とかがテレビでよく見かけるが見ていて痛々しい。「政治は」とか「政治家なんか」とか批判にもならないような批判している人間に限って「政治」や「政府」そして「国家」に過大なものを求めている。それらの求めているものをすべて実現しようと思えば政府あるいは国家はそれこそ過大な権力を持たなければいけない。そして国家が過大な権力を持たなければいけないような要求をしている人間に限って「反権力」を装っているわけでこの欺瞞は笑えない。政府とか国家を批判するにせよあるいは何かを求めるにせよまず自分たちがその常識あるいは「権力」とそれに対する批判のバランス感覚を持たなければいけない。今の日本人にそれが欠けているのかあるいはこれが日本人の悪弊なのか判断がつきかねる。

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