なにが理想的だったの?ーー5

さて、全然どういうところか想像できないで行ったキャンプヒルだったのだけど、本当に楽しかったし、私の子育てにとっても大正解だった。

なにより、自分ひとりで子育てをしなくてもいいということ。

朝晩の食事は、一緒に暮らしているスタッフ、障がい者たちと一緒に取る。お昼が学校にランチボックスを持って行く。学校への送り迎えも、子どもがいるスタッフで交代で行う。

ほどんどの平日、私は自分の子どもがいつ学校から帰ってきたのか知らなかった。誰かが迎えに行き、そのまま子ども達はキャンプヒルの敷地内のどこか、またはどこかの家で遊んでいた。小学生の子がいるスタッフが、その時のキャンプヒルには4軒あって、その子たちはたいてい帰宅後に一緒に遊んでいるようだった。または、オーガニックの畑や農場の片隅で、なにかをしているようだった。

私はまったくなんの心配もなく、午後の自分の割り当ての仕事場にいた。それもキャンプヒルの敷地内で、手仕事クラスのお手伝いなど

夕食時に家に戻ると、子どもがまたいないこともあったけど、それでも敷地内のどこかにいるという安心感から、まったく心配することはなかった。

それでいて、夜や週末は家族だけで過ごす時間があり、その具合が私にはちょうどよかった。

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