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Aro/Aceのいきぬき忘備録。

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物欲目線で今年を振り返る。ベストバイ2023編

昨年末になんともなしにやったベストバイ記事が地味に需要あったぽい&書いてて思いのほか楽しかったので、2023年も物欲目線の振り返り、やります。品目は21ほど。順不同に紹介。 ガジェット系VIMGO プロジェクター 引っ越しの折テレビを処分して早1年半、テレビがないこと自体に不満はないものの、サブスク配信見る際に小さいPC画面でちまちま見るのがいい加減ストレスなのでそこそこの値段でAndroidOS内臓のプロジェクターを購入してみました。設定もそこまで苦戦しなかったし解像度

    • 物欲目線で今年を振り返る。ベストバイ2022

      今年を物欲目線で振り返ってみよう、ということでなんとなくジャンル分けして紹介。特にランキングっていうわけではありません。品目は20ほど。 ガジェット系Logicool MX ERGO and Anker PowerPort3 with その他(PC環境) Logicool MX ERGO(トラックボールマウス)とPC充電もイケるAnkerの小型アダプタ、折りたたみ式の外付けモニターとテンキー付きBluetoothキーボードを追加しました。どんどんリモート環境が充実していく

      • 結婚なんかしてほしくない(AroAceのカミングアウト、それと母と家父長制にフェミニズム)

        「私、あんたに結婚なんかしてほしくない」 3年ほど前まで、「孫の顔が見たいわあ」なんて無自覚にアロマンティックアセクシャルの娘にプレッシャーをかけていた母がぽつりとそう言った。 2022年、今年の話である。 私の両親のルーツは九州にある。 無論、親戚縁者もみんな九州人だ。私自身は本州育ちで九州に住んだことこそないものの、実家で飛び交う言語は九州弁交じりだし、食を含め、おそらく文化も西寄りだ。実家のある場所はそこそこの田舎ではあるものの、『外から来た人間』が多かったためか良く

        • 型の有る・無し(『犬王』についての辛口感想)

          犬王を見た。アニメーションへの感動3割、共感性羞恥7割で湯浅監督のファンでありながら演劇・音楽のオタク的にはかなりキツいと言わざるを得なかった…。 古典って、そんなに悪し様に言われるもの…?  (以下、犬王に対しての辛口感想です。結構否定的なのでお気をつけて。ネタバレもしてます。) やりたい事はわかるのだ。『持たざるものたち』が『古典からの反抗』『成り上がり』としての『ロックミュージカル』というのは音楽史的な側面を鑑みてもある程度自然な流れだろうと思うし、チョイスされた

        物欲目線で今年を振り返る。ベストバイ2023編

        • 物欲目線で今年を振り返る。ベストバイ2022

        • 結婚なんかしてほしくない(AroAceのカミングアウト、それと母と家父長制にフェミニズム)

        • 型の有る・無し(『犬王』についての辛口感想)

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          表札を掲げる(マイノリティのラベリングについて)

          窓の外を想像してみてほしい。 窓の外、ということはあなたは建物の中にいる。居心地のいい自宅なんかが適当だろう。 では、窓の外には何があるだろうか。ありふれた住宅街だとすれば、道があり、さまざまな家があり、小さな公園もあるかもしれない。人がおらずとも、穏やかな人の営みを感じることだろう。 さて。その、あなたが今まさにいる”居心地のいい家”がなくなったとしたら、どう感じるだろうか。 つらつらと何を書いているかといえば、ラベリングについて私が理解しているビジョンを伝えようと四

          表札を掲げる(マイノリティのラベリングについて)

          水のようだ(と言われたかった話、回想)

          生物のにおいがしない存在になりたい、と願うようになったのはいつ頃だろうか。 ギラギラしている人間はなんだか生臭い。脂臭い欲の匂いを感じて苦手だった。水のようにつかみどころがなくて、死ぬときも存在ごとスッと消えてしまうような、そんなものになりたいと多分長いこと思っている。 ちなみにもし来世があって生まれ変わらねばならないのであれば、なりたいのはくらげである。 実際問題わたしは人間で、もちろん有機物で出来ているので、死ねば腐るし、無論ギラついた欲望だって持っている。なので、『

          水のようだ(と言われたかった話、回想)

          徒党を組んで投げる葦(自由意志と主観、マイノリティの口を塞ぐ手について)

          恋愛感情がないとなぜ人非人とされるのか? これはアロマンティックを自認してから長らく疑問に思っていることだ。「恋愛感情がないなんて」の次に続く言葉はパターン化している。「まだその時が来てないだけ」「信じられない」「恋愛感情のない人間なんていない」だいたいそんなもんだろう。下手するとサイコパス扱いすらされることもあるし、「最近アロマンティックかも」なんて、アクセサリーのようにガッついていない演出・あるいは恋愛していない時期を指す言葉として使われることもあるそうだ。生まれてこの方

          徒党を組んで投げる葦(自由意志と主観、マイノリティの口を塞ぐ手について)

          ガラテイアになんぞ成りたくないね

          世の中を眺めていると、割に多くの女性は『ガラテイアの呪い』にかかっているように思う。いま私が考えた名称なので安心してほしい。軽く説明しよう。 ※今回も『自分の中のもやっとした気持ちを紐解く』という感じのnoteです。超自論の領域展開なので、あしからず。(最近呪術廻戦読み始めました) ガラテイアとは、『ギリシャ・ローマ神話』(トマス・ブルフィンチ)に出てくる、とある男の理想を形にし作り出した女のことだ。元は男が制作した彫像だったが、彫像に恋をした男の接吻により人に”変身”し、

          ガラテイアになんぞ成りたくないね

          それが愛であるならば、(全て許されるのか?というAceのぼやき)

          愛、という言葉を聞くと思い出す一節がある。 これはウィリアム・バロウズの絶筆となった一文だが、アロマンティック・アセクシャル民で恋愛感情がさっぱりわからん私からすると、”愛”を端的に表す一文として一番納得したものだ。(ポピュラーなのは俗説でいうところの漱石の『月が綺麗ですね』あたりだろうが、人間の機微に疎い私にはさっぱりわからん。奥ゆかしすぎますわ)私自身、人間は平等にそれぞれの尺度で満たされないと考えている人間なので、だいたいの人間はすべからく生きづらいし、それぞれに不幸

          それが愛であるならば、(全て許されるのか?というAceのぼやき)

          他者とのコミュニケーションに承認欲求をドカ盛りすなという自戒と、私にとっての結婚について。

          これは宣誓である。『人間は皆こうすべきだ』とか、『しなければならない』という話ではなく、私自身が自分の指標を見失わないよう、今のところの所感をタラタラ書き連ねているだけのものだということを一応頭の片隅においた上で読んで欲しい。以上言い訳でした。 吾輩はアラサー、バッキバキの結婚適齢期である。しかし、結婚する気はまるでない。 なぜかといえば、単純に必要がないからだ。 私はアロマンティックアセクシャルというセクシャリティを自認している。恋愛もしなけりゃ人へ向ける性欲も持たないと

          他者とのコミュニケーションに承認欲求をドカ盛りすなという自戒と、私にとっての結婚について。

          天岩戸の中、只人は一人パーティナイト(おまけで理想のパートナーを求める権利がない話)

          突然だが、今年一番無駄で、今年一番アガる買い物をした。それがこちら。Amazonにて1800円くらいで買ったミラーボールである。 USB端子タイプの小型ミラーボール。見た目に反して光の圧は強め。 私はライブへ行くことが生きがいだ。いまだに人生で一番楽しい瞬間は酩酊し頭グラグラの状態で生音の音楽に縦ノリすることだと信じて疑わない。一番ヤバかった時期は仕事帰りにチケット取って夜通し飲酒して跳ね散らかして筋肉痛に痛む足を引きずりながら朝帰りしたり、ツアーの地方公演へわざと行って

          天岩戸の中、只人は一人パーティナイト(おまけで理想のパートナーを求める権利がない話)

          次のライフイベントはお葬式(結婚式で流したい曲はないのに葬式で流してほしい曲は明確な話)

          生前整理、という言葉を目にしたとき、どんなことを思うだろうか。人生の総ざらいだとか、そんな言葉が浮かぶかもしれない。かくいう私も死期を見据えた人間が身辺整理をするイメージがある。 一般的に人間の人生にはライフステージがあるとされている。就学、就職、 結婚、出産、子育て、リタイアなどのライフイベントを経て、それぞれのステージで家族構成や家計などが変わるそうだ。 『変わるそうだ』なんて他人事のように書いているのは、ぶっちゃけマジで他人事だと思っているからだ。なんてったってアロマ

          次のライフイベントはお葬式(結婚式で流したい曲はないのに葬式で流してほしい曲は明確な話)

          100%の相互理解という幻想をキメられない

          マイノリティは矯正されるべきか否か。現在の世間一般的な規範から言えば、それはNOだ。 しかし、マイノリティは正しくないから矯正すべしというのが共通認識だった時代がある。例えば同性愛を精神病として治療しようとしていた時代だが、恐ろしいことにそう昔の話ではない。WHOが精神疾患項目から同性愛を外したのは1990年。たった31年前のことだ。 今日、とある漫画を読んだ。無性愛の男性に恋をしているヘテロ女性が服薬した人間を『恋愛脳』にする薬を開発し、彼にその薬を盛るすったもんだを描い

          100%の相互理解という幻想をキメられない

          言語野直列つなぎの民に『波よ聞いてくれ』をおすすめしたい

          私はノリと勢いで生きている。喋ることも不得意ではない。ただ、基本的に『分かる人がわかればいいやろ』というスタンスかつ、めちゃくちゃせっかちなので、段階を踏まずに喋る癖がある。共通言語を持たない人にとっては言ってることが飛び飛びになる壊れたレコードみたいに見えると思う。が、個人的にこれはある程度必要な”ふるい”だと思っている節がある。手っ取り早く共通言語のある人間を見分けるために。 ただし、社会生活を営む上ではこれをやりすぎることはおススメしない。よっぽど上にいかない限り、仕事

          言語野直列つなぎの民に『波よ聞いてくれ』をおすすめしたい

          ゴドーなんて来ない(アセクシャルのカミングアウトにおける「待つよ」問題とか)

          Tinderに性的指向項目が実装されたという一報がタイムラインで流れた際、一部Ace界隈がそわっとした。(私が見ているのはごくごく一部だと思うので、全体かはわからない) 初見の印象は、『大手がそういった実装するのは喜ばしい』だった。Aceにとってのパートナー探しというのはかなりハードルが高い。あってしかるべきとされる『恋愛感情や性欲がない』という悪魔の証明をヘテロへすることは至難の業であり、そこから落とし所を見つけていくのはさらに難しい。だから、Aceでパートナーが欲しい人に

          ゴドーなんて来ない(アセクシャルのカミングアウトにおける「待つよ」問題とか)

          式波・アスカ・ラングレーに過去のわたしの救済を見る

          ※『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』のネタバレを含みます。 ※特に考察をしているわけではない、オタクの繰り言です。 エヴァンゲリオンをご覧になったことはあるだろうか。 私はアラサーで直撃世代よりかは少し下の世代にあたるのだが、地味に地上波放送を見ていた記憶がある。もちろん、難解を極めるストーリーを理解できていたわけではない。当時ロボットのかっこよさに目覚めたてだった私は、とにかくロボットや宇宙船が出てくるアニメを片っ端から見ていた。少し後になるが、『COWBOY BE

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