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かわいそう


「かわいそう」

この言葉に敏感に反応する
小学校の先生がいた。

「バカ」とか「チビ」とか
小学生レベルの悪口に対しては
注意するだけだったのに、
この言葉に反応した時の先生は
表情も含め、とても怖かったことを
今でも覚えている。

もしかしたら、一番怒るワードだったかもしれない。
なぜダメなのか。理由は、この言葉は
自分が上で相手が下だと思っている証
だからだそう。

当時は全く意味が分からなかった。
むしろ、バカとかチビとかの方が
見下している表現じゃないかと
本気で思っていた。

たしかに、当時の自分の考えも
間違ってはいないけど
大人になると、簡単に理解できた。

当時と変わらず、バカでチビな僕だが
この言葉を言われても全く傷つかない。
片方の耳から反対の耳にスーーっと流れるレベル。

しかし、「かわいそう」はかなり腹が立つ。
これは僕の見解だが、バカとかチビのように
それしか意味を持たないストレートな悪口よりも、
「仕事ができない」「お金がない」など
あらゆるマイナスワードが省略されている文章が
何個もあるこっちの方が
見下されている感じがビシビシ伝わってくる。

押し殺しはするが、怒りや嫉妬が収まらない。


あぁ、こういうことか。
10年以上経ってやっと気が付いた。

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