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34歳看護師が仕事を辞めて、初めて不妊治療をする話(~不妊治療で実際に受けた検査+治療+金額~)

こんにちは、ねこはしです。


私自身が、初めての不妊治療で色んな人のブログを読んだりして、
色んなことを知ったり不安が紛れたりしたので、
私も実体験をお話出来れば+自分の記録として書いています。

以下のすべての内容を記事に載せる予定でしたが、長くなりそうなので
3部作に分けたので興味があるところをご覧ください。

  1. 不妊治療に至る経緯

  2. 不妊治療で実際に受けた検査+治療+金額

  3. 旦那さんに不妊治療に協力してもらうためにしたこと

などをお話出来ればと思います。

今回は
「2.不妊治療で実際に受けた検査+治療+金額」です。


■簡単に私の背景はこんな感じです。
34歳
結婚して7年目
現在も治療中


2.不妊治療で実際に受けた検査+治療+金額

私が不妊治療を始めたときに一番知りたかったのは、ここだったので実体験をもとにお話しできたらと思います。
※クリニックによって金額や方針が違うこともあると思うので、あくまで一例としてご覧ください。


①はじめに

(1)不妊治療を受けるためのクリニックを決める
不妊治療を受けるにあたって、思い切って友達や元同僚などに不妊治療をすることを話しました。これについては抵抗がある人もいると思いましたが、私ぐらいの年代になると同じような悩みを持っている人は多く、すでに不妊治療を行っている人や経験している人もいました。
話してよかったことは、クリニックを選ぶ際にどんなクリニックを選ぶと良いか意見が聞けたことです。

私の周りの人が基準にしていたことは以下のものでした。
・家や職場からの近さ
・移植率や妊娠率
・治療方針(麻酔や鎮痛剤を使用するかなど)
・施設設備(wifiがあるか、予約の方法、待合方法)
・診療時間や診療曜日

私は家から負担なく通える距離で、Googleの口コミなどを見てクリニックを決定しました。
私のクリニックでは、待合時間に仕事をしている人も見かけるため、施設設備など大事なんだなと思いました。

(2)予約をとる
当たり前ですが、クリニックが決まった予約をとります。
私がこのクリニックで良かったなと思うのが、予約システムが細かく設定されているところです。検査などの待合時間はある程度ありますが、多数の患者さんを受け入れているのにとてもスムーズに感じます。
予約の際には、最終月経、今まで不妊治療を経験したことはあるかなど、簡単な問診を入力しました。


②初診日

初診日は、以下のことを行いました。
・感染症採血
私のかかったクリニックでは、感染症採血は自費負担だったため
旦那さん:約7000円 私:約5500円 でした。
・今後の治療の説明
・点鼻薬(ブセレリン点鼻薬)の処方:約4500円

※少し看護師らしい話をすると、薬を処方されたときに一般的な口コミサイトで副作用等みることもある思いますが、そのお薬添付文章をみるときちんとした作用や副作用、効いてくる時間などわかるのでおすすめです。


➂生理2~3日目(採血)

・ホルモン値採血:約2500円

女性ホルモンの採血は、風邪をひいたときなどの一般採血ではみることが少ないと思うので聞きなじみがない方も多いと思います。看護師向けのサイトでは、わかりやすいイラストで説明してくれているものも多いのでおすすめです。


④生理が終わった数日後(卵管通水検査)

ありのままを書いていますが、少し検査への恐怖心が出る可能性もあるので
心配な方は見ないようにしてください。

・エコー+卵管通水検査:約2100円

卵管通水検査について(基本的はクリニックの指示に従ってください)

・前準備
→前日までは通常通りの食事、入浴も可能
当日朝から絶飲食

・当日
卵管通水検査の場合、エコーを用いて行うため診察台で足を開いて行いました。当日はスカートだとめくるだけなので楽ちんです。
(この日は別の理由でもスカートで良かったと思いました。)

検査が始まるとカテーテルを膣から挿入し、バルーンといわれる風船を膨らませカテーテルを子宮の入り口で固定します。
そして生理食塩水をカテーテルから流し込み、卵管の通りを確認していきます。

この検査、卵管が詰まっていない人はスムーズに行われるそうですが、
結論から言うと、私痛みで倒れました…

この検査、卵管が閉塞している人には痛みがあります。
前病院では卵管造影を行いましたが、卵管がぎりぎり通っていたこと+鎮痛剤を使用したこともあり、何とか痛みに耐えられました。

しかし、今回は両方の卵管が完全に閉塞していたことや、病院の方針から鎮痛剤の使用がなかったことなどから激痛が生じたこと、また少し寝不足だったことや朝から飲食をしていなかったことなど、様々な条件が重なり、迷走神経反射を起こしたのだと思います。痛みの例えとしては、生理痛が一番近いとは思いますが、痛みの度合いが2~3倍ぐらいありました。検査自体は、10分程度で終わります。

迷走神経反射が起こると、所謂貧血状態になり、目の前がくらくらしたり少し気持ち悪くなったりします。少し診察台に横になったままでしたが、「早く診察台を空けないと次の患者さんが待っている…」という気持ちもあり、看護師さんに何とか移動出来そうですと伝え、車いすで奥のベッドに運んでもらいました。この時に、下着はどうにか履けましたが、スカートでなければ着替えは難しかったなと後から思いました。

迷走神経反射は、体を横にして血流を戻すと血圧が落ち着いてくるので、ものの15分程度で体は落ち着いてきました。

今通っているクリニックはすごく良いのですが、鎮痛剤の処方があるところにするか、どうにか鎮痛剤を使ってもらえるよう依頼するべきだったかなと反省しました。クリニックや待っている患者さんたちに申し訳なかったです。

通水検査のあとは、数日少量の出血や、少しの腹痛がありました。
当日から感染予防のために抗生剤の内服があります。

検査終了後、両方の卵管が閉塞していたという検査結果の説明、今後の体外受精についての説明を受けました。


⑤生理3日目(採血+診察)

・ホルモン採血
・診察
→体外受精の同意書提出
・自己注射指導(ゴナールエフ皮下注ペン) 
・レトロゾールの処方              トータル:約10000円

ゴナールエフ皮下注ペン使用方法

看護師業務にて患者さんに皮下注射をしたことはありますが、自分自身に皮下注射をしたことはほとんどありませんでした。私でも少し緊張したので、医療に関わったことのない方は私よりも緊張するんじゃないかなと思いました。

皮下注射のコツとしては、
・まっすぐ入れてまっすぐ抜くこと
(皮下注射の針はものすごく細いので一般の採血よりも圧倒的に痛みが少ないですが、変な入り方をすると痛いです。)
・液がしっかり入るように、入れてからゆっくり10秒数えてから抜くこと
・スムーズに作業が進むように、アルコール綿など袋から出してセッティングしておくこと

皮下注射が開始になるときには、病院からしっかりと手順説明があると思いますし、やってみると意外と簡単な手順なのでそこまで怖がらなくてもよいかなと思います。


⑥生理終了数日後(エコー)

・エコーにて卵胞の状態を確認
・採卵についての説明
・クロマイ膣錠の処方、ブセレリンの使用説明
・採精の手順の説明、容器受け取り   トータル:約3200円

この2日後に採卵が決定し、私は以下のスケジュールでした。
受診日:クロマイ膣錠の使用、夜中にブセレリンの使用
採卵前日:特にやることなし
採卵当日:朝6時から禁飲食

スケジュール表をもらってのでその通りに動きました。


⑦採卵

・採卵術
・ロキソニン+フロモックスの処方   トータル:約17000円

(1)採卵当日の朝
前回の通水検査で体調が万全でなかったことを反省し、前日はしっかり入眠しました。当日は6時までは飲食が出来たので、少し早めに起きて軽い朝食と水分補給をしました。
採精した精子は2時間以内に持っていく必要があるため、クリニックに着く時間を逆算し旦那さんに伝えました。

採精時に注意した点は、以下です。
・手指+陰茎を事前に清潔にしてもらう
・オーラルはだめ
・採精後すぐにタオルでくるんでおく

クリニックに到着すると、精子を提出し採卵の順番を待ちます。
採卵は手術室で行われます。
自分の順番になると、ベッドに案内され、着替えを行います。
私のクリニックでは腰までの肌着は着たままで良かったため、ユニクロのエアリズムの上にガウン様の病衣を着ました。採卵前にトイレにて尿を出し切り、下着を脱いで帽子をかぶって手術室に向かいます。

手術室は、卵子のために薄暗いと聞いていましたが、想像していた以上に暗かったです。
手術室の台に上り、いつもの診察のように開脚します。
採卵を行う医師や看護師さんは足元にいますが、感動したのは隣に看護師さんが一人付いててくれ、その都度声掛けをしてくれます。また、顔のすぐ横には画面があり採卵の様子が見れます。
エコーが体に入るとき、左右針を刺すとき、卵胞を吸っているときなど、その都度声をかけてくれたのでとても安心しました。
私の体感としては、針が刺されるときの痛みは、採血の時の痛みとほとんど変わらない気がしました。(同じ針なので当たり前なんですが…)場所が場所なので痛いのか心配していたのですが、耐えられない痛みではありませんでした。エコーを左右に動かしているときのほうが少しだけ痛みが強かったです。
前回の通水検査に比べると、私の場合はだいぶ楽でした。
ただすごく緊張するので、卵胞がたくさんとれることは嬉しいことだけれど体にとっては大変だよなーと考えていました。改めて不妊治療は女性の体に結構な負荷がかかる治療だなと思いました。

今回私は3つの卵をとりました、片方は22㎜、もう片方は14㎜が2つでした。14㎜のほうは空砲で、実際に使えるのは22㎜の1つでした。

旦那さんの精子については、前回運動率が悪く心配していましたが、大幅に数値が改善していました。本当かどうかはわかりませんが、エビオス錠を飲むと精子が良くなるという情報をネットで見て飲み続けていたようなので、そのおかげ?と思いました。

この日、医師から体外受精後に受精が上手くいかなかった場合には、顕微授精に切り替えることなど再確認がありました。

また培養士さんとも初めてお会いし、肺移植について説明がありました。
この時、私たちが初めて説明を受けたのが「タイムラプス」です。

受精卵がしっかり分裂を行っているか観察をする必要がありますが、タイムラプスは観察時の受精卵の負担が少ないこと、分裂過程をしっかりと見れるというメリットがあります。しかし、タイムラプスは先進医療となるため保険適応外の治療になります。よってお値段が約30000円…高い…

あまりいろんなことを調べずに、その場で旦那さんと考えてタイムラプスを受けることにしました。値段は高いけれど、この時受精卵は1つしかとれなったし、せっかくなら胚盤胞になるところを見てみたいという気持ちでした。
あとから思うのですが、もうちょっと下調べしても良かったかなと思いました。

⑧翌日

昨日とった卵が、無事授精した連絡を受け、翌日胚移植を受けることになりました。そして、この時私たちは、胚移植には初期胚移植と胚盤胞移植があることを学びました。
今回私たちが受けるのは、初期胚移植のため、タイムラプスで見られるのは、四分裂か八分裂までだったので、想像していた胚盤胞までは見られないことにここで気が付きました。
タイムラプス必要だった…かな?とちょっと思いましたが、無事受精卵になったので良しとすることにしました。


⑨胚移植

・培養士さんからの説明
・胚移植
。デュファストンの処方
(前回までの胚培養管理代、タイムラプス)  トータル:約82000円

胚移植当日は、採卵日とは異なり飲食の制限は特にありませんでした。
来院後、培養士さんから細胞分裂の様子を見せてもらいながら、受精卵の説明を受けます。タイムラプス高いなと思いましたが、細胞分裂している様子は教科書でしか見たことがなかったのですごく感動しました。
受精卵にはグレードがあるということをネットで見たのですが、当日の私のグレードは5段階中の3でした。

フラグメントが認められ、細胞のかたち歪な状態です。
正直、3か…と思いましたが、培養士さんから励ましの言葉をもらったため頑張ろうと思いました。

胚移植は、採卵の時と同様に手術室で行いました。
手術室に入ると、今回は左右両方に画面が映し出されました。
左の画面からは受精卵がカテーテルに吸い上げられる様子が見られ、右の画面では受精卵が子宮内に着床する様子が見られました。
繊細な治療に、すごく感動しました。
胚移植後、子宮内に受精卵があるエコー写真をもらいました。
治療自体は10分程度で、痛みはほとんどありませんでした。

次回、判定日は12日後になります。
今現在まだ判定は出ていない状態です。


⑩最後に(初診~第一回胚移植終了までの合計金額)

まずは、このクリニックに来てから胚移植までの料金の合計は、
「133800円」でした。
生理の状態にもよりますが、私の場合初診から胚移植まで、2か月半程度でした。

不思議なもので受精卵が体の中にあると思うと、トイレで落ちないのかな、歩く振動は大丈夫かななど、いろんなことが気になるようになるんだなと自分の気持ちの変化を感じました。
看護師として、疾患を持った妊娠している患者さんを受け持ったこともありますが、あの時の患者さんはすごくすごく心配だっただろうなと、胚移植から帰るときに思い出していました。
私がこれから妊娠できるかどうかはわかりませんが、不妊治療を体験したことは私の中で良かったことかなと思っていますし、改めて女性にとってすごく大変なことだなと思いました。
私が不妊治療を続けられていることや、こうやって考えられているのは、旦那さんというすごく頼りになる存在がいるからなのですが、次は「3.旦那さんに不妊治療に協力してもらうためにしたこと」に続きます。


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