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伝わるかどうかは「穴が開くほど相手を観察したか」だと思う

不安とドキドキとほんの少しのワクワクを持って入社した新社会人の皆さま。

社会人1週間目、まじ、
お疲れっしたぁぁあぁぁあぁぁあ!!!!!

社内の人と出くわさなさそうなところで、思う存分ハメを外して、週末を楽しんでください。

さて、そんな新社会人の皆さんも、もう何年も働いて疲れ切っている中堅サラリーマンのみなさんも、そもそも企業で働いてない皆さんも。

私たちが生物である以上、コミュニケーションは欠かせません。

しかも複雑な言語を操る人類である以上、そのコミュニケーションが複雑になることも避けられません。

なんで伝わんねぇんだよ、とフラストレーションを感じることが多々あります。

逆も然り。

アイツの話分からなすぎ、と思われてることも多々あります。

前回から少し間が空きましたが、今日はこのコミュニケーション云々シリーズの最後についてです。

詳しくは↑この記事を読んでいただきたいんですが、私が思うに、コミュニケーションが上手くいかないときの原因って大きく3つあります。

1. 相手に土俵を提示していない
2. 相手の語彙で話していない
3. 相手の理解度を把握していない

今日お話ししたいのがこの3つ目「相手の理解度を把握していない」です。

ちなみに、原因の1つ目、2つ目についてはこちらをあわせて読んでみてもらえると嬉しいです。

ほんだら、お疲れサラリーマンのみんな、いくでぇ。

真面目に身構えず、ビール片手にだらっと読んでくれたら十分やでぇ。


話しながら相手の観察・・を怠らない

まずそもそも「相手の理解度を把握していない」ってどういう状態か、オブラート包まずに端的に言っていいですか?

言います。

自分が話してて気持ち良くなってるだけの状態だと、私は思います。

相手が静かに相づちしてくれるときなんか、特に気持ちいいですよね。

ばばばーーっと喋っている間、相手は、ほうほう、なるほどと納得してくれている。

なんという快感。

「よし、きちんと伝えれたぞ!」と清々しく定時退社して、華金の人波に消えていけそう。

でも。

本当に・・・相手は納得してくれてたんでしょうか?
本当に・・・しっかり理解してくれたんでしょうか?

コミュニケーションのゴールは「伝える」ことではなく、相手にきちんと「伝わる」ことです。

いくら頭の中の「伝えなきゃリスト」を全て吐き出せたとて、それだけでは不十分。

その「伝えなきゃリスト」が、相手の脳内でも同じように描かれただろう。

そこまで確認できてはじめて、そのコミュニケーションは成功したと言えるんですよね。

だけど、この視点を私たちは忘れがち。

これ、別に喋ることが気持ちいい人だけの話ではありません。

喋ることなんてできれば避けたい、と思っている人にも同様に起きることです。

私も気心知れない間は後者寄りで、喋りはじめるとすぐ頭がいっぱいいっぱいになってしまいます。

いかに全てを伝えるか、つまり情報や想い、考えを全て出力しなきゃって。

だけど、そんなとき目の前の相手はどんな表情カオをしてるでしょうか

こちらが一生懸命、汗をふきふき話してる一方で、相手は「ふーん」と我関せずみたいな顔をしてないでしょうか。

講演会やプレゼンを聞いてて理解が追いつかなくなったり、興味がなくなったりしたときと同じような顔。

話が終盤に近づくにつれ、いっぱいだった頭に余裕が出てきて、やっと相手を見たときの表情がそれだったら「なんやねんコイツ」と思うかもしれません。

「これだけ頑張って話したのに理解してくれんかったんか!」とプリプリしたくなるかもしれません。

でも相手はもっと前に、理解が追いついてないサインを出しているはずなんです。

たとえば、眉間に一瞬シワを寄せたり、メモを取っていた手が、髪を触っていた手が一瞬止まったり、

一点を見つめてちょっと考え込んだり、何か言いたげにほんの少し口を開いたり、

相づちの間隔がやたら狭くなったり、逆にほとんど相づちしなくなったり。

それは本当に些細なものばかりで、注意深く観察していないと見逃してしまいます

なのにそれを確認せず一方的に話すから、相手は遮る隙もなく理解が追いつかないまま、適当に相づちを打つしかなかった。

これ、聞き手としては結構あるあるじゃない?

でもこれ、話し手としては無意識にやっちゃうんだよね。

そこで必要なのが次で話す「間」だと思うわけです。

相手の理解を促す魔法アイテムは「

たとえば食事をしているとき。

今、口にあるものを噛んで飲み込む前に、次から次へ口に食べ物を詰め込まれたら、ストップを出したくなりますよね。

それと同じことで、一方的に情報を浴びせられると、それがどれだけ筋道の通った話だとしても、人は無意識にシャットアウトしてしまうもの。

だから、コミュニケーションにおいても、ところどころで「間」をとる必要がある。

この「間」こそが、相手にとっては理解をグンと進めるチャンスだから。

でも「間」って怖いよね。

私ばかり喋ってはいけないと黙って相手にパスを渡したのに、相手も黙りこんでいる。

なんでだ、怖い、怖すぎる。

分かる、分かる。

だけど逆の立場で考えてみると「間」って、全然怖くないものだと分かります

あなたが聞き手の立場で、話し手が黙ったときにあなたも黙っているとき。

あなたの頭の中では何が起きていますか?

おそらく、そこまでの話をもう一度整理し、咀嚼して飲み込んでいる最中ではないでしょうか?

大きく息を吐くとともに「ふぅんーーー」と相づちのような、よく分からないことばを漏らしながら。

あるいは自分に言い聞かせるかのように小さく頷いたり、持っていたボールペンの先でコンコンコンと机を叩きながら。

話し手は、この時間、じっと耐えて相手を観察できるかどうか。

そこに、コミュニケーションの成功がかかっていると私は思うんです。

続きを話すのは、相手がしっかり飲み込んだと確信してから。

それを焦って「あ、いや、えっと、と言いますのもね?こういう背景がありまして~」とさらに情報を口に詰め込んでしまうと、相手は胃もたれする。

もちろん、この「間」がほとんどなく、聞くと同時に理解できるような話し方ができれば文句なしですが、

そんなの、相当話すことに慣れたプロじゃないと無理!!!

そういう人はサラッと話しているように見せて、めちゃくちゃに戦略を立てています。

どの情報を入れてどの情報は抜いて、どこで畳みかけてどこで緩めて。

それを話しながら、相手の表情を観察しながら、理解度を把握しながら、すべて同時進行でやっているのです。

もう、しながらプロ。

仕事上、大事なプレゼンが毎日のようにあるとか、人気セミナー講師を目指すとかなら、この境地に達する必要があるかもしれませんが、

読んでくれてる多くの人は、普段の普通のビジネスコミュニケーションができれば十分という感じではないでしょうか。

だとしたら「間」に頼るしかないのです。

自分のなかの「伝えなきゃリスト」を細かく分け、その項目ごとにちょっと「間」を取る。

ゆっくりめに息継ぎをする。

でもその隙に目はかっぴらいて、相手をビカッと観察し理解度を測る👀

大丈夫そうだと思えたら、次の項目を話はじめる。

でもここでこんな声も聞こえます。

✋「先生!時間は!人生は!有限です!」
「いちいちそんなことしてたら全部伝えられません!」と。

そうですね。

でもそこにも問題が潜んでいます。

そもそも、全部伝えなくていいんですよ。

何を隠そう、これは私が一番苦手とすることなんですが、何か報告するとき、前提条件や補足情報、その背景の自分の考え、

とにかくぜーーーーんぶ言いたくなっちゃう。

長くなる自覚はあるので、せめて結論を先に話すように意識はするものの、結局そのあとの追加情報でめちゃくちゃ長くなる。

今こうして書いているnoteもそう。

「うあーーー長くなったーーーでも削れねぇのよーーー」と毎回葛藤しています。

だけど言いたいことの中には、今後、段階的に伝えれば十分なこともある

ぜったいに今、伝えておかなくてはいけないことが網羅できていたら、それでよしとする。

勇気を出して情報を捨てる。

あ、これ捨てて問題なかったな。
いや、やっぱり捨てちゃダメだったな。

と何度も実験してみる。

この取捨選択は、とにかく人と話したり文章を書いたりしまくって、感覚を掴んでいくしかありません。

同じ話の内容でも、今伝えるべきことって相手や状況、はたまた会社の風土など環境によって全然違うから。

わかる、だるいよね。

私もそう思う。

でも掴めてきたらきっと楽になるから、一緒に頑張りましょう。

人は簡単に「分かった」とウソをつく

ここまで、

要所要所で相手の理解度を観察すること、
相手が理解するためには「間」が必要

という話をしてきました。

でもここで一つ疑問が。

話し終わったあとに「こんな感じなんですけど、伝わりましたかね?」と聞いたら、

「あーうん!分かったよ!大丈夫!」と言われることもありますよね。

そうやって最後にことばで確認すれば、いちいち仕草を確認したり、怖い「間」を取ったり、まどろっこしいこと要らなくない?

私の答えはNOです。

そのことば・・・を鵜呑みにすることがどれだけ危ういか

これも逆の立場で考えてみてほしいのです。

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