草食or肉食

絶食男子というミステリー

社会人6年目、最近ある事に気づいた。

それは”付き合う事に興味がない、結婚願望が全くない”という新人・同僚が多いという事だ。

先輩:1人で寂しくないの? 
新人:全然。
先輩:そっか。

先輩:結婚願望はないの?
新人:できたらいいなと思いますけど、べつにできなくても。
先輩:そっか。。

先輩:休日何してるの?
新人:寝てます。
先輩:そっか。。。

よくよく聞いてみると、女の子に対して全く興味がないという訳ではなさそうだ。頭の切れる理系の後輩のA君はソープ的な所に良く行っているらしい。
だけど、日常生活で彼女が欲しいかどうかというと、”どっちでもいい”になるのだ。

なぜ?なぜなの???

草食男子は草を食うがこの子達は何も食わなくて良い絶食男子!?     こういう子が1人2人だけだったら、まあこういう子もいるよね、で私も終わったのだが、後輩の半分が断食男子で占められるようになると流石の私も良くわからなくなってきた。

頭を整理する為に、仮説を立てて整理しよう。

まず、私の会社は男性が圧倒的に多い会社だ(比率的に85%が男性)。
場所は福島県いわき市。
新人は全国各地からやって来ていて、いわき市出身の子の方が少ない。

仮説Aいわき市にかわいい子がいないので食べようと思っても食うものがなくて意に反して絶食男子になっている。

いわき出身の女の子は東京に比べると確かにかわいい子は少ない。
ただ、かわいくないというよりは東京の女子に比べてファッションや髪型・お化粧が洗練されていない理由の方が大きい様に思う。
色気というよりは純朴でピュアな女子が多い気がする。

半分が断食男子という事は、もう半分は何かを食べている肉食男子か草食男子だ。いわき市が開催している婚活イベントに参加したり、合コンを頻繁に行う男子たちだ。

こういう子が半分もいるのだから、食料が不足しているという訳ではなさそうだ。よって仮説Aは棄却される。

仮説B:女子に興味がなくて当たり前、なぜなら男子を食っているから。
    もしくはそのポテンシャルに気付いていない。

50%の後輩がゲイと想像するのはなんとも無理がある話だが、可能性としては無きにしもあらずなので一応検討しよう。
先程出てきたソープ派のA君はあきらかにこのタイプではなさそうだ。

他の男子はどうだろう。そのそぶりは全くない。女の子にはなぜか興味ない。でもまさか自分はゲイではないだろうという潜在意識がゲイになる事を妨げているのかもしれない。

うん、この線は意外に1人くらいは当てはまるのかもしれない。仮説B保留。

仮説C:つきあうという行為自体が面倒くさい。
    もしくは付き合うという所に達するまでが面倒くさい。

これは結構深い問題だ。一般的には付き合ってプラスに感じる事の方が、マイナスに感じる事よりも大きいと感じるから付き合うのだろう。

ではプラスとマイナスってどんな項目があるのだろう?ちょっと分けてみた。

+プラスに感じる点
   ・自分の事を好きでいてくれる人がいる、という奇跡
   ・手をつないだり、キスしたり、胸がドキドキするあの感じ
   ・好きな子を守っているという男として誇らしい気持ち
   ・好きな子を守っているという男として誇らしい気持ち
   ・好きな子が傍にいるだけで嬉しい。
   ・一緒に笑い、一緒に泣き、一緒に感情を分かち合える人がいる
   ・時にぶつかり、自分も彼女も成長していく
   ・気を遣わずありのままの自分でいられる。

ーマイナスに感じる点
   ・告白して振られると傷つく
   ・自分から別れる時も、空いてから切り出された時も、悲しい
   ・思い通りにならず歯がゆい気持ちになる
   ・束縛をうけたり、嫉妬してしまう自分がいる

わたしの感じるマイナスの項目はここまでだが、絶食男子の子たちはもしかしたらこんな事をおもっているのかもしれない。
   ・メールを返信するのが面倒くさい
   ・連絡をしすぎて重いと思われるかもしれない、と考える事自体が面倒臭い
   ・変な事を言ってきもいと思われたら、と考える事自体が面倒臭い
   ・自分のペースで生活できなくなる
   ・多少は気を遣う必要がある
    ・本当は自分をすきではないのじゃないかと不安になる

仮に上記の事を断食男子たちが思っているのであれば、絶食男子は次の2つのタイプに分類されると思う

C-1:拒絶されるくらいなら食べるのを辞めてしまえ!タイプ
     
経験値が無いままここまで来てしまった故にどうしていいかわからない。      振られた経験が続いたため、自信を完全に喪失している

C-2:自己中タイプ
     
人を喜ばせる事に興味がない。自分さえよければそれでいい。
     自分の思い通りに生きたい。これっぽっちも邪魔されたくない。

ここまで考えると、私の周りの絶食男子はC-1が一番多いのかもしれない。
 C-2の男子達はなかなか変えようがない、たぶん本人たちも変わりたいと思っていないと思うので、C-1の男子達がどうしたらちょっとでも食べてくれるようになるのか考えたい。

長くなってしまったのでまた明日。からの続き

好意を寄せる相手から拒絶される、振られるという経験もしくはその可能性を考えた時の恐怖が絶食男子を覆っているのかもしれない。

きっと絶食男子の中には「自分は○○だから女子にうけない。だから仕方ないんだ。」と考えている人がいると思う。

しかし、”嫌われる勇気”で一気に広まったアドラーの考え方からすれば、絶食男子は自ら絶食男子になる事を目的を持って選んでいるという事になる。

つまり、”自分は○○だから”という”○○の部分”は、可能性の中に生きるために必要な要素なのかもしれない。

例えば、”自分はあがり症で女の子と話すと挙動不審になるから付き合うなんて無理だしあきらめている”、と考えている絶食男子は、アドラーの考えでは、”振られる事を回避する”事を目的に”あがり症”の自分を作り出していると考える。

あがり症の自分によって”あがり症さえなければ女の子と付き合えるのに”という可能性の中に生きられる、という考え方だ。

アドラーは完全にトラウマを否定している。過去にどのような意味づけをするかは今の自分次第だからだ。今の目的のために過去をそのように位置付けしていると。

女の子に興味はあるが、怖い=嫌われる勇気がないがために絶食男子になっている場合には、まず本人にそれを自覚してもらう所がスタートになるだろう。

一方で他人は変えられない。私がいくら恋愛の素晴らしさを彼らに解いたところで、彼ら自身が今の状況は変えられる、絶食から草食になるぞと勇気を持たなければ何も変わらないのだろう。

こんな事を考える私も完全に他人の課題に踏み込んでいるのだが、考えるのがすきなんだから仕方がない。

結論:C-1タイプの絶食男子は、本人が変わろうと思えば食べ始める事ができる。ただ、言ってもそれは簡単ではなく、今の現状はトラウマから来ているものではないという事をまずは理解してもらう必要がある。

恋愛はこんなに素晴らしいんだなんて事をいっても、彼らにとっては的外れなので、悩んでいる事があれば悩みを聞くというサポート側に回る方がいいのだろう。

#恋愛 #コラム #エッセイ #ミステリー #謎 #男子

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