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チノアソビ大全

Podcast「チノアソビ」では語れなかったことをつらつらと。リベラル・アーツを中心に置くことを意識しつつも、政治・経済・その他時事ニュースも交えながら林田(専門:総務省地域力創… もっと読む
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記事一覧

死生観 啄木 篇

1.金にルーズな天才詩人石川 啄木といえば、日本人の誰もがその名を知る天才詩人のうちの一人といってよいでしょう。 という歌を由来とした傑作『一握の砂』。この中に収められている幾つかの詩は、覚えていなくとも日本人の記憶のどこかに、まさに一握の砂のように落とし込まれていて、一度も聞いたことがないはずのビートルズのフレーズをなぜか知っているような、そんな感慨を持つにいたるのであります。  説明も全く必要がないほど、貧乏です。本当の貧困とはかくあるべきか。しかし啄木はニートという

劇場版名探偵コナン・最新作の横糸と縦糸:ネタバレになるようでならない解説篇

世の中はGW(ゴールデンウィーク)。この文化はあくまでもJAPANオンリーであり、とある映画が発端である、という話はかつてチノアソビのコナン回でしたのだが、 後藤にとっては、毎年コナンが来ればGWだし、コナンを観終わったらGWは終了。 しかし、今年はちょっと待てずに4月下旬には観に行ってしまった。 昨年の『黒鉄の魚影(サブマリン)』が凄まじい興行収入(以下:興収)をたたき出し、国民的映画になったと言われはじめたなか、翌年というのは何かと気になるもので、いてもたってもいられ

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チノアソビBAR:明日開店篇

君が想うよりもぉ~♪ 僕は、君が、好き♡ と唄ったのはASKAだが、 何度名前が変わっても たぶんきっと、君のことはずっとこう呼ぶよ。 「福岡ドーム」って。 と、エモを叫んでしまいたくなる程度には、「みずほPayPayドーム」への衝撃が街に浸透している気がする。 ま、どんな名前になろうと「福岡ドーム」と言ってしまう後藤はそれ以前だったりするのだが。 (とはいえ、原稿などにはちゃんと正式名称を書くのでご安心を) ☝「博多弁の女の子は可愛いと思いませんか?」の作者・新島秋一

論語講座(東京)開催しましたよ 篇

1年の時を経て、論語講座再開! ということで、4月19日(金)に論語講座(東京)を再開する運びとなり、実施してきました。第一期は、どちらかというと道に迷った大人たちが集まって学びあっていたのですが、今期(今期というにはもはや別物かもしれない、と思いつつ)は若者をメインターゲットとしております。  ※その経緯は、前回の記事をご参照ください! 儒教と道教 東京は一旦、ストップしていたのですが「東洋哲学ゼミ」としては福岡のTAOにて月2回のペースで続けておりました。ただし、内容

癖と現状のあいだ:福岡都市開発篇

昨夜のこと。 トイレに入ろうとして、右足の薬指を壁にぶつけて悶絶した。 つい数日前にネイルを変えたばかりなのに、爪が割れでもしたらまたネイルサロンに行かねばならぬ、そしてまた怒られるんだろうなぁ、などと余計な考えが一瞬で駆け巡る。 不幸中の幸いで爪は割れてはいなかったが、おそらくネイルの下で打撲した爪はダメージを喰らっているだろう。 半年後にそのときの傷みがあがってくるはずだ。 歳を重ねると、知識が増え、できることが増え、経験が増え、しわも増え、といろんなものが増える気がす

なぜ生きるのか、どう生きるのか。:宇久島メガソーラー篇

今週頭、大変複雑なニュースが飛び込んできた。 五島本でも取材した、五島列島最北端の島・宇久に日本一のメガソーラーが着工という報道。 離島を覆う太陽光パネル152万枚 「日本一」のメガソーラー本格着工へ 長崎・宇久島 実は五島本の中でも冒頭で書いたのだが、宇久島は平成の大合併で佐世保市に吸収され、それまで独立した自治体として稼働していた様々なセクションが九州本土の佐世保市管轄に統合されてしまった。 その結果、教育委員会ひとつをとっても本庁の意向なしでは実行の権限も予算も

裏金問題と四知 篇

1.裏金問題の本質 自民党が、いわゆる「裏金問題」(本義的には政治資金問題と言うべきか)で揺れているんですけれども、個人的には、あのぉ、何というんでしょう、そのぉ、大したことないんじゃないのかなぁ、と感じているわけです。  いや、全体的に見ると大したことなんですね。でも、なんか「裏金」というワードが先行して、本質を見失っているような気がしてなりません。だって、そもそも、政治資金規正法に基づく収支報告書に記載しなかっただけじゃないですか。  そもそも政治資金パーティーなどに

清張は、フェミニスト?:勝手な考察篇

【追悼、山本陽子さん】 エンドレスで松本清張作品を録画し続ける我が家のテレビなのであるが、ゆえに飽きもせずに同じタイトルを演者違いでまで何度も何度も観てきている。(ヲタクとはそういうものだ。たぶん) ほら、ガックンもこう言っている。 「本気でハマれるものがあると人生は一気に豊かになる」と。 言い訳はさておき。 私にとって、山本陽子と言えば『黒革の手帖』。 『黒革の手帖』は、金儲けに走る経営者たちの裏金を逆手に取って横領し、銀座のクラブのママに転身した女性銀行員・原口元

さよなら、中洲大洋。:時代の潮目篇

今週は、金曜日の更新を1日ずらし、本日行ってきた、中洲にある大洋映画劇場についてお届けします。 ●またひとつ、サブカルチャーの灯が消える。明日、3月31日をもって、中洲に唯一残っていた映画館・大洋映画劇場(通称:中洲大洋)がその長い78年の歴史に幕を下ろします。数多くの物語が紡がれ、多くの笑顔と涙が交わったこの場所が、静かに時代の変遷に身を委ねる時が来ました。 なお、閉館理由は建物の老朽化。中に入ると、まだまだ大丈夫な気がしますが、一級建築士のクライアントに聞いてみたとこ

論語講座(東京)、再開するってよ! 篇

論語講座再開の経緯 私事で恐縮ですが、ドラ息子の大学受験が終了いたしました。  この1年、なんとなく気をつかって東京での飲み歩きは最低限に控えていたのですが、4月からお休みしていた「東洋哲学ゼミ(論語講座)」を再開したいと考えています。  なんというんでしょう、第一志望の国立大学に合格したところまでは良かったのですが、見事に調子に乗っています。  深夜に「お腹が減った」と、焼肉丼とどん兵衛を食べている息子に、 「深夜にそんな食ったら太るぞ」 というと、 「あー、偏

仕事じゃないんだよ、人間関係は 篇

1. 富の源泉は信用 チノアソビ本編でも、何度か触れてきたが、富の源泉、つまりお金持ちになるための一番の近道は、信用を得ることなのであります。  悪い大人たちがよく使う「お金持ちになるために必要なのは信用である!」という論理において、もっとも使用される陳腐な例は次のようなものです。  この三段論法は、一見、非の打ち所がないように見えるんですが、では信用とは何なのかという部分に一切、踏み込んでいないんですね。価値論としてのマネーと信用との関係性を語る上では薄っぺらい、拝金主

おじさんたちのセ・パ交流戦:ふてほど篇

確定申告を終えると、福岡の次のパワーワードは「PM2.5が酷い」になる。 そんな、年度末のフライデーナイト。 今日はこの2話の収録のあとに聞いた、なかなかに「不適切にもほどがある!(以下、「ふてほど」)」系なエピソードをご紹介したいと思う。 先々週の荒島立志篇☟ 先週の荒島青雲篇☟ 収録は、急遽だったのと、終わったあとに「和牛が食べたい!」という荒島さんのリクエストから、フリーランスの事務所で実施。 で、和牛を食べながらもずっとしゃべっていて、まさかの1枚も写真を撮っ

3/16&17、北陸上空をブルーインパルスが飛ぶよ:T-4とは何か篇

こんばんは。お江戸出張中の後藤です。 明日3/16(土)、ブルーインパルスが北陸新幹線開業記念イベントで石川県小松市と福井県福井市の上空を飛びます。 そして明後日3/17(日)、令和6年能登半島地震の被災者に対する激励飛行として能登半島上空を飛ぶ予定です。 その予行が本日行われるというニュースまで得ておりまして、九州よりも近いのですが、見れなくて残念…。 とか思いつつお銀座で飲んでいたら(ジャスミンティーを。お前は「オリビアを聴きながら」か!)、福島で震度5の揺れ。お銀座

もう帰ってもいいですか。:副鼻腔炎篇

フライデーがやってきた!ヤァヤァヤァ! いくつか書きかけているネタがあるものの、今日は鳥山明先生の訃報で、はっきり言って仕事にならなかった。 昼間、とても大事な方との会食だったのだが(いや、後藤に大事じゃない方なんていないけども)、その訃報が会食の前でなくて本当によかったと思う。 誰も興味ないと思うが、後藤世代は確か毎週水曜日がアニメ版ドラゴンボールの日だった。 木曜が北斗の拳だった。 サザエさんはなぜか週に2回放送されていて、火曜と日曜で歌が違った。 話を戻して。 ド