富士山頂でコーヒーを飲んだ思い出
付けっぱなしのカーステレオからコーヒーの話題が聞こえてきて、耳を傾けました。
コーヒーはコーヒーでも、山で飲むコーヒーについて話していました。
かくいう私は大のコーヒー党ですが、山で飲むコーヒーはあまり美味しくないと思っています。
あれは初めて富士山に登ったときのこと。
山頂で御来光を見ながらコーヒーを飲もうと思っていたのだけど、あいにくの曇り空で御来光を拝めなかったのでした。
それでも日が昇る時間に山頂に立ち、雲の向こうの御来光を拝む格好だけはして、コーヒーを入れたのでした。
あのコーヒーはまずかった……。
コーヒーが美味しくないのは、御来光を見られなかったからだ、くらいに思っていました。
今思うと、富士山のてっぺんは標高が高いので、沸点が低かったのだと思います。
たぶん60度くらいの温度でお湯がぐらぐら沸いてしまったのではないでしょうか。
コーヒーの美味しい温度は90度です。
ぬるいお湯では美味しく入るはずがない。
美味しくないことが、むしろ富士山頂の証なのかもしれませんが。
来年の夏は、もう少し標高の高い山へ鳥見に行って、その時は富士山頂で入れたときより美味しくコーヒーが入れられるように、今から作戦を練ろうと思います。
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