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小鳥のようにうたいながら2023 (睦月January〜卯月April)エッセイ&短歌まとめ

noteではエッセイや詩、写真などで自分の思いを綴り、毎回 記事の最後にその時のテーマやキーワードの短歌を2首ずつ掲載しています

わたしの短歌は、自分の経験や目にした景色、感じた思いを三十一音に込めて表現したものです
難しいことは考えずにのんびりと楽しんでいます

初めましての方や短歌に馴染みのない方も、短い短い詩だと思ってご一緒に楽しんでいただけたらと思います

私たちはみんなばらばらです
それぞれの人生があって
それぞれの個性があって
それぞれの思いがあります

けれど、0歳から始まって ひとつずつ年を重ねていくのは同じ
人生のどこかに似たような経験や景色、気持ちや思い出があるかもしれません

正解や間違いはありません
ぜひみなさんそれぞれの情景を 自由に思い描いてイメージを膨らませてください
そこに何か思い出や物語を感じていただけたら とても嬉しいです

記事に掲載した月ごとに短歌をまとめていきます
初めてお目にかける短歌や写真も含めました
☆がこれまでに掲載した歌
★が初めて掲載する歌です

いつも見てくださっているみなさんにも楽しんでいただけたらと思います
短歌だけ、写真だけ、エッセイだけでも
ぜひご一緒に

これからも小鳥が歌うように、ささやかに短歌を続けていきたいと思っています
どうぞよろしくお願いします

***


2023  〜冬から春へ〜

睦月 January

⭐︎冷え切ったジャングルジムに登る子ら乾いた冬を見上げる笑顔

⭐︎帽子よりスカーフよりも似合ってた母の笑顔をお手本にする

★「飛躍せよ」ウサギは耳を塞げずに目を閉じ丸くなる卯年うどしかな



如月 February

⭐︎不意打ちに打ち抜かれたり胸元へハート色したバラの花束

⭐︎やわらかな春の兆しよ 恋バナとピアスがひかるカーテンゆれる

⭐︎お日さまはひとつだけれど 風吹きて明けたる今日はまた今日となる

⭐︎母曰く 癖は死ぬまでなおらへん、いや死んだってなおらへんのよ

⭐︎目の覚めて宴のあとの記憶なき赤きワインの染みのてんてん

⭐︎赤と白、どっちにする?と見つめらる たったふたつにゆれる初恋

⭐︎春風に夕方5時を告ぐチャイム 空はほんのりまだ明るくて

⭐︎画面越しの人事発表を横切る九州に春一番というニュース

★バレンタインの型で抜かれるハートには躊躇いもなく戸惑いもなく



弥生 March

⭐︎よりによって アニバーサリーっていうのに失敗やわやわのハンバーグ

⭐︎どうか無事に辿り着きますようにって待つ ハンバーグを作りながら

⭐︎ きみの鼻をなぞりし指 つつがなき啓蟄けいちつの旅 天に祈りて

⭐︎見上げれば青空へ泡立つように春へはじける白木蓮ハクモクレン

⭐︎「卒業は出発です」と震う師の声と学び舎 遠き青春

⭐︎黒板の落書きどこかこちょばくて 放課後の青き春の匂いよ

⭐︎ 残された母のノートに一片の途方に暮れたままの数独

⭐︎ 恐ろしき千里眼なり 命日となる日に母は丸を遺して

★決別のときに握手はするのって またねとハイタッチして辞しゆく



卯月 April

⭐︎前をゆくヒールに付いたひとひらの桜の花弁スタートの朝

⭐︎泣きながら手を引かれゆくよちよちと揺れるリュックのくまさんは笑み

⭐︎どうすれば避けられますか?と問いながら 黄砂とミサイル飛来のニュース

⭐︎「你好ニーハオ」といとも気さくにやってきて何も聞かずに去ってく黄砂

⭐︎「かんたんにてたらあかん」と母は言い たしかに私も今日を生きおり

⭐︎あと何年かかるかわからないけれど わたしらしさを拾い集めて

⭐︎ピルスナーのグラス片手に爪先つまさきでリズム刻めば春は暮れ、初夏

⭐︎東京の赤いレンガの駅舎にて公衆電話の淡き思い出

★新年度 風の匂いを確かめるみたいに自己紹介をしあって

ー ちる ー


***

しばらくアプリごと消していた
このままnoteやめちゃうのかな
どうするんだろうって 人ごとみたいに思ってた

気づいたら、いつの間にか冬になってて
いつの間にか年が明けてた
カラカラ、カサカサと乾いた音がして
あちこちが しんと冷たくなっていた

部屋の電気を消して カーテンを全開にして
仰向けになって寝ころがると、
窓の外に まるい月といくつかの星が浮かんでて
何を考えるでもなく ただぼんやりと空を眺めた
空は遠くて近いなって
ちょっとおかしなことを思った

noteを呼び戻してひらいた

最後になっていた記事に、“待ってる”と言ってくださっていたことばや、届けてもらっていたハートやメッセージに気持ちが逸る
呼吸をするようにことばを紡いだ

やめても誰も困らないと思ってたけど
自分が困ってしまうことに気がついて
また書き始めてみると
手も足も心もちゃんと動いた
しだいにあたたかくなってきて
ちゃんと春もやってきた

ちゃんと芽吹いて
ちゃんと花も咲いて
そしてちゃんと散っていった
自然ってほんとすごいなと思う

あやふやになってきている季節
それでもなんとか四季を巡っている
迷った道をゆらゆらと軌道修正しながら

わたしも 心のどこかで待っていて
そっちじゃないよ こっちだよって
来てくれるとほっとしている



空や星や月が好きで
noteでも時々そんなお話をします
見え方は違っても、みんなの頭上に広がっている景色

冬の 冷たく澄んだ夜空
今のこの時期には、ふたご座流星群 が見られます
三大流星群のひとつで、以前お話した夏のペルセウス座流星群よりも ひときわ流れ星が見つけやすくておすすめです

12月4日ごろから12月17日ごろ
極大は12月14日ごろで、この前後には たくさんの星が流れます

星がお好きな方は、晴れていたら夜空を見上げてみてください
もしかしたら今夜にでも 流れ星に出会えるかもしれません
ただ外は寒いので、くれぐれも冷えてしまわないようにたっぷりと温かくしてくださいね


次回は、5月から8月をまとめます
それではどうぞ よい一日を、よい一週間を

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