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ロックノベル「もうひとりのミック物語」ビル ワイマンの独白!

「はじめまして、ミスター ワイマン
ブライアンの後任のミック テイラーです。」

「や、リトル ミック! お前の事は
そう呼ぶようにミック ジャガーから言われてるから悪く思うなよ。」

「ええ、いいですよ! 年齢が若いだけですから。
僕の方がデカいですから!」

「ハハハ😂お前言うじゃん!
気に入ったぞ。俺の方が、、、まぁいいか!」

「え?背の事ですよ。180cmありますから。
ストーンズの中じゃ一番デカいですよね。」

「オッケー、そう言う事にしておこう。
ちょっと付き合えよ今夜!ワン パイント!
お前、ラガー派? スタウト派?」

「僕、酒は飲まないんです。」

「マジか!」

「でもいいですよ、パブで何かつまんで
コーラ飲んでますから。」

「そりゃいいな、金がかからんで、
女と酒にはほんと金がかかるから、」

「そうなんですか?ワイマンさん。」

「そのうち分かるよ、リトル ミックにも。
ジャガーの奴が教えてくれるよ、いらん事を
ね。 俺の事ビルでいいぞ、」

「はい、じゃビルで。」

「そうか、じゃ行こうか。まだハタチだってな、
俺の一回りも下だもんな、ギターの腕は🎸
みんな気に入ってるぞ、宜しくな!」

「ビルさんはブライアン ジョーンズと
仲が一番良かったって聞いてますけど。」

「ああ、ブライアンが辞めちまって
悲しい😭よ、大好きなやつだよ。」

「本当に僕でいいのかな?今でも
ちょっと信じられなくて!」

「あんたは、ビートルズの方が
好きなんだってな?」

「妹はストーンズのファンで僕は
すいません、ビートルズの方で、、、」

「ああ、いいよ。あいつらは凄いよ。
うちらは今あんたのギター🎸に賭けてるから
あんた次第だよ。15歳でクラプトンの
完コピしてたって本当かい?」

「ええ、彼が病気か何かでステージに
穴を開けた時に、僕観客で見に行ってたんですが
ステージに登って弾いちゃったんですよ。」

「ほんとか?15でか!」

「でも、何か狙った訳じゃなくて、
自然にそんな感じで、弾いたあとは
バンドのリーダーのジョン メイオールに
連絡先を渡すわけでもなく、ただその時
楽しかったんですよね。」

「へー欲が無いね!もうひとりのミック
とは大違いだな。」

「で、17の時に新聞にジョンのギター募集を見つけて、応募したら。」

「ああ、あの天才少年か!って事で
すぐ ジョン メイオールに加入したんだ
ろう? ジョンから聞いたよ。
あいつの推薦で俺らもあんたに決めた
訳さ。ジョンがミック テイラーにスライド弾かせたら右に出る者はいないよって言われてね。」

「好きなんですよね、スライドギターが
それだけなんでけどね。」

「お前ンチは親は反対してないのか?
ロックンロール?」

「いえ、他に僕出来る事も無いし両親は
応援してくれてます。最初にビル ヘイリー
アンド コメッツのコンサートに連れて
行ってくれたのも両親で、それでギター
弾きたいなって思って。」

「そうなのか?じゃ運命だな。
親父さんは何を?」

「飛行機の部品作る工場で働いてる
ただのブルーカラーですよ。」

「じゃ、これからじゃんじゃん儲けて
親父さんに楽させてやるんだな。」

「ええ。そうしたいですね。」

「ビルさんはお金の話が好きそうですね?」

「ジャガーの奴に何か言われたか?
ワイマンは財布の紐が〜何とかとか?」


「ハハハ〜 まぁ。奢らされるよ!
って。」

「アイツ〜ここはジャガーの顔がきく
パブだから、アイツのタブにつけて
おこう!」

「いいんですか?」

「ああ、構わないって!アイツが1番の
金の亡者なんだから、バチは当たらないって!
て言うかさ、ストーンズに入っちまった
事が、天罰かもしれんよ!ミック君!」

「僕何にも悪い事まだしてないのに!」

「罰の前払い ダウンペイメント!君の
罪はこれからだよ。」

「何か怖いですね。」

「ウエルカム to The Rolling Stones!
リトル ミックの将来に乾杯🍻」

The End

1969年 6月
ブライアン ジョーンズ 27歳で
プールに浮かんでいるのが
発見されるひと月前の出来事

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