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月報『霜月』2023

066 月報『霜月』2023

君へ。

どんな秋を過ごしただろうか?私は、10月下旬から11月の時期に「落下」する。恐れている時期だ。落ちる理由は、「秋だから」。日も短くなり、急に寒くなる。人は自然と気分も落ちやすくなり、風邪もひきやすくなる。その秋を私はなんとか生き抜いた!文化の秋という意味では、月別で映画を一番見た月となった。

『表現』
とある尊敬する先生とドライブしていた時の話。突然、先生が「何か表現する方法をもっているか」と問うた。これは最近の私の命題だったので驚きとともに嬉しくて考えを語った。
一連の対話のあと、先生は私の他者視点性を指摘した。実際にその通りで、私はひとにどうみられるかを極度に気にする。生来自己中心的だった私は、小5のある点を契機に、中立の立場をとるように心がけ、かつ相手にどう受け取られうるかを考えて発言するようにして来た。今ではすっかり癖づいている。しかし、それは生きづらく、自分という存在の曖昧さに対する不安を増幅させるものであった。他者視点性を指摘され、また、留学生と交流することを通じても自分の思ったことをはっきりいおうと思った。先生と、彼の友人の先生が表現するときのアドバイスをしてくれた。
・読者を想定すること
・その人たちに何を伝えたいのか
を意識するといいという。
私が好きなものを好きというのが苦手だというと、先生たちは、私の年代のとき、いかに人に通じないものを出すかが重要だったといった。

『キモい自分選手権』
天邪鬼で、気の変わりが激しい。常に矛盾する“じぶんたち”を抱えている。この耐え難いじぶんたちをなんとか受容していこうという取り組みだ。

『話してみたい方との話その一』
授業の終わった後に急に飲みに行きたいと話しかけてみた。今思い返すと急すぎる。しかし、言いたいのは、上の文章の先生たちの入れ知恵。

『音楽』
通学中に音楽を聴く。
急に会いたい
という詩が引っかかった。
そう、<君>には急に会いたくなるのだ。
折坂悠太-≪あけぼの≫

『恋愛の話』
高校時代からの友人に会った。近況、これからの話、それから恋愛の話をした。じぶんの恋愛の話ができたのはかなりの成長だと思う。何しろ、じぶんの気持ちがばれるのを極度に嫌う私だからね。

『話してみたい方との話その二』
授業の終わりに「お疲れ様でした」と声をかけてくださった!

『絶望』
上手な絶望の仕方?上手に絶望する。というよりも、「ちょうどいい絶望のしかた」か。そんなものを探したいと思う。絶望は悪ではないと思う。ただ感情にのまれてしまっては苦しい。だからじぶんなりの「ちょうどいい絶望」を探すのが大事だと思った。

『話してみたい方との話その三』
柔和な笑顔で手を振ってくれた。同じ映画を見に行っていて、朝からの上映だったので「早起きですか?」といって、エレベーターの中で話した。

『仲間』
ちょうど一年前くらいからの課題なのだが、というのも、ちょうど一年前に「仲間がほしいんじゃない?」と指摘されたからなのだが、私は仲間を見つけるのが苦手だ。仲間の見つけ方を知りたい。

『表現その二』
折坂悠太がとあるインタビュー動画で言っていた。好きなバンドがいて、彼らはよくその音楽スタイルを変えるのが特徴だったという。折坂もそれで一時期彼らから離れたこともあったという。ところが久しぶりに聴いてみたらとてもかっこよくなっていた。あの時期を経て今に至ったのだなあ、と。離れていったファンもいただろうに、じぶんのやりたいことを貫いたのがかっこいいと語っていた。

『一人暮らし』
夏はエアコンを使わなかった。夏の暑さには強い。一方、寒さには弱い。電気代をケチるのではなくて、こうした生活基盤にきちんとお金を使うことが大事だということをやっと理解した。シャワーを浴びる前後だけ暖房をつけておくのだ。

『表現その三』
家族旅行に行った。とても楽しかった。帰り際にもやもやしたことがあって、そのことをちゃんと訴えてみた。今までだったら不機嫌になっているだけなのに!やっぱり泣いてしまったけど引きずることもなくすっきりした。

『話してみたい方との話その四』
本を30冊も借りた。

初めて「秋の絶望」を経験した2年前。何かわからないものに翻弄され、絶望していた。体が動かない。涙が止まらない。一日中布団に潜り、生活リズムは乱れ、清潔も保たれなくなった。正体不明の<それ>は、私の英語の単位を盗み、半年間の休学を与えた。今年も同じように<それ>は来た。そして、<それ>とは、秋だった。二年前と同じように、体が動かなくなり、泣いている。けれども生活の質は一定の水準を保てるようになり、大学とも交渉して環境を整えてもらった。ちょうどよさを見つけられるようになってきた。

20231205 火曜日

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