フリーという立場の弱さを実感した

チームでやっている良案件の単価が大幅に下がった。

理由ははっきりしているしクライアントの指摘は間違っていないのだが、突然言われても困るというのが本音だ。

ただ、ここでごり押ししたところで単価がもとに戻るわけではないので、しばらく様子を見つつ、自分が書いた記事の品質と完成度をもっと高めてクライアントに単価を上げる交渉ができる段階になるまで我慢するしかない。

もしこれが雇用関係であったら労働基準局に訴える事のできるレベルだと思うのだが、悲しいかなフリーランスには労働基準法は適用されないので、クライアントがノーと言い張ればあきらめ、違う仕事を探すしかない。本当に弱い立場である。

もちろん、そのことは百も承知でやっているのでそのような事態も折り込み済みだ。以前のDeNA騒動のあおりを受けて仕事が全くなくなったことに比べれば今回の減収などはまだ許せる範囲だ。それに仕事がなくなれば新たな仕事に応募すればよいことだと割り切ってはいるが…

これがフリーランスが不安定この上ないと言われる所以か…なんとフリーという立場は弱くクライアントに振り回されるだけの存在であろうか…とまた痛感させられたことは確かだ。

うちはそれでも稼ぎ頭の夫が労働基準法にがっちり守られたサラリーマンである程度安定した収入がある。また、この春より子どもが家から会社に行き、その収入の何割かは生活費としてもらう予定もあるため、私個人はともかく一家の総収入で考えればそれほどダメージは大きくない。

それに、私の場合は子どもにかかるお金はほぼないと言っていい状態になってからフリーとしてお金をもらうようになった。だからとりあえず夫婦で食べられる収入がある今は私の収入が多少減っても大丈夫だ。

けれども、これが教育に最もお金がかかる高校~大学に行く子どもがいるような家庭の話であったら、あるいは夫婦ともにフリーであったならば、そんなことがあればたちまち行き詰ってしまう可能性も高い。最悪子どもが退学せざるをえない状態に陥る恐れすらある。

そう考えると、少なくとも子どもが独立するまでの期間はフリーで働くことはあまり勧められないと常々思ってはいたが。今回のように突然大幅な報酬減を告げられるとさらにその思いが強くなってしまう。

だから若い人はできれば社会的身分も労働環境もある程度法に守られている雇用関係のある仕事についた方がよい。組織の看板を背負わず個人の信用だけで安定した収入を得るのは不可能に近いし生活の安定は図れない。これから家庭を持ち子どももほしいならフリーという立場になるのは絶対に勧められない。

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