ちとし

仕事はないけど、児童文学の翻訳家。の、文章練習帖。

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最近の記事

「働いた分は、きっちりもらいます」 残業代が出ない雇用条件の話

家を買い、車も買い替えた直後で尽きかけていた貯金を、さらに食いつぶすしかない給与だった。新卒の初任給のような額だとしても、職歴としてその職種がどうしてもほしかった。初体験の職種でも、1年もあれば学習するには十分。金銭事情と次の就活を見越して、2〜3年で退職すると決めて入社した。 入社初日、「残業代は出ないから」と言われた。出だしからなに言ってるんだ、と心のなかで目を見開いた。今日から働く会社だからと、まだ表情は外向けに作ったままだ。「残業はだいたい月50時間ぐらいかな。土日

    • 「働いた分は、きっちりもらいます」 残業代を自力で請求する話

      会社を退職した。 月30〜70時間の残業代、月4〜5日の休日出勤代などもろもろ手当が出ない会社だった。会社がすべき、離職手続きはしてもらえなかった。そんな会社から、働いた対価を受け取るまでのお話。 働き方改善の単語がすでに古く感じるいま。有給消化の義務化なんて遅いと思うようないま。な会社から退職する前後の準備記録でもある。残業代請求方法とか、失業保険の特定受給資格者申請とかの情報を探すと、公式と同じ情報がメイン。もっと個人的な情報がほしかったので、「要は、どうしたらいい?

      • 連絡つかずはいいこと、でもない

        昨日は予定があったから、準備をして、さあ出ようとスマホを見たら懐かしい名前が表示されていた。留学時代の同期生だ。 こんなに目を見開いたのは何年ぶりだ、ぐらい驚いてスマホを見た。「連絡を取りたい」。そりゃ私のほうだ。彼とは留学前から一緒に勉強をし、生活の準備をし、留学中に半年ほど寮で同じ部屋にもなった。就職先も同じグループ会社だったからしょっちゅう顔を合わせた。頑固に人のアドバイスを聞かない私が、唯一耳を貸すのが彼の言葉だった。それでも、退職前日にふたりきりになったのに、退職

        • はじまり

          翻訳する、と宣言して、動きはじめてもうすぐ2ヶ月。 ちょっとずつ、人に聞いたり、正攻法を調べたり、本を読んだりしてわかったのは、簡単ではないってことだった。 そりゃ、そうだろう。 何万人って人が進んでる道で、一握りしか本業として成立していない。 そんな人たちのなかに、知識もなく入ろうとしているんだから。 最初は「いいじゃない」と言っていたパートナーも、 この数週間はなにがいかに足りていないか、どう大変か、を小出しに突いてくるようになった。 今日の問題は、ブログを

        「働いた分は、きっちりもらいます」 残業代が出ない雇用条件の話