[アニメ感想] 贄姫と獣の王:私はサリフィが恐ろしい…
わりと正当なハイ・ファンタジーです。
おとぎ話をちょっと大人向けにした感じ。
人間と魔族が存在する世界で、人間は魔族の王に生贄をささげることでお互いの不可侵?を保っている。
主人公のサリフィは、孤児であり、里親の元で育つが、実子の身代わりに生贄にするために自分が存在していたことを知る。
それで、いざ魔王の前に差し出された時に、何も恐れずに自分の運命を受け入れ、いろいろあって魔王の妃として魔族の国で暮らすことになる。
人間であるサリフィが魔族の国で影響を持つようになって、お互い忌み嫌いあっていた人間と魔族の架け橋となっていく物語なのだ。
サリフィは芯の強い女の子で真っ直ぐでブレない。何も恐れない。差別に屈しない。
どんな相手とも同等で正論をブチかまします。
そんなサリフィが私はなぜか好きになれなかった…。
優等生すぎるのかな…こんなに意思が強くて悪意が欠落した人間っているかな…。
だからと言って優しいわけでもないんだ。たぶんめちゃストイック。
自分が生贄になると知りながら生きてきて達観するのはわかるんだけど、なんかすごく怖い感じに人格が仕上がっちゃってるのよね。。
彼女の前に出ると誰もが小者になってしまうというか、魔王すらかなわないとういか…スキだらけのように見えて全くスキがない。
心を寄せる隙間がないように思えて。
圧倒的マイノリティがどうやって社会の中で生きていくのか、どうしようもない偏見と差別の目に晒された時に、どうやって対応したらいいのか…。
これは私が一生をかけて答えを探していくことになる課題でもあるんだけど、サリフィのやり方は私にはできない…って思ってしまった。
自分がどう思われようとも、心も体も傷けられようとも、本当は怖いのかもしれないけど、怖がる姿勢を相手に見せない。
解り合えなくてもいいから、とにかく自分が正しいと思っていることはこうだよって相手に突き付ける。
本当に信頼できる仲間も作れるけど、敵もつくる。
これって無垢なる邪悪みたいになりかねない…のでは?
恐ろしい小娘ですよサリフィは…。
それはさておき、この物語では、実在する神や魔物の名前もちょいちょい出て来るので知っておくと楽しいかもしれない。
事前に知りたくない人は、そっとこの記事を閉じてね。
ちょっと間を開けますよ。
↓『贄姫と獣の王』を見た人向け。
あのキャラクタの元ネタは?
キュクロプス
ギリシア神話の単眼の巨人。
アヌビス
エジプトの冥界の神。狼の顔を持つ。
ヨルムンガンド
北欧神話の大蛇の幻獣。
アメミット
古代エジプトに伝わるワニの頭を持った幻獣。
ベンヌ
エジプトの不死鳥。
フェンリル
北欧神話の狼の幻獣。
グレイプニル
北欧神話に出て来る魔法の紐。
フェンリルを捕縛するためにドワーフが作った。
セト
エジプトの戦争の神。ジャッカルとかツチブタの顔を持つ。
他にもいろいろ出て来るかも。
こういうのを探すのも楽しみの一つです。
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