MIT発表~40Hzの光と聴覚刺激がヒトのアルツハイマー型認知症を改善する!?

以前、マウスの実験で40Hzのガンマ波刺激でアルツハイマーの関連物質とされる脳のゴミ(アミロイドβ)が除去されるという日経BPの記事がありました。

その後、人間についてもガンマ波刺激がアルツハイマー型認知症を予防改善する可能性が高いという発表が、MIT(マサチューセッツ工科大学)を中心とするグループから報告されています。

40Hz sensory stimulation induces gamma entrainment and affects brain structure, sleep and cognition in patients with Alzheimer’s dementia

試験の概要

ガンマ波刺激に使われたのは、GENUSという機械で、使用者に40Hzの光(点滅)刺激と聴覚刺激を与えます。
被験者となるのは、軽度認知障害(MCI)の患者15人で、うち8人にGENUSを毎日1時間使ってもらいました。

臨床試験の結果

3カ月後、GENUSを使ったグループと使わなかったグループを比較したところ、以下の結果を得られました。

1.脳の萎縮が止まった/神経ネットワークの機能的結合が向上した

MRIによる画像診断の結果、アルツハイマー型認知症の特徴である脳の萎縮は
・脳の空洞部分(脳室)の大きさが、使わなかったグループが僅かに増えたのに対して、GENUSを使ったグループは減らなかった
・海馬の体積が、使わなかったグループが小さくなったのに対して、GENUSを使ったグループは変化なかった。

神経ネットワークの機能的結合性も、
GENUSを使ったグループが増加したのに対して、使わなかったグループは変化ないか減少した。

2.睡眠の改善

認知症と睡眠は関係しています。
GENUSを使ったグループでは、睡眠に関する指標のなかで=概日リズム(体内時計)が改善しました。

3.記憶力の改善

各種の認知症スクリーニング検査(MMSE、MoCA、ADAS-Cog、Global CDR)の結果は、アルツハイマー型認知症の初期段階で特に差が出やすい「連想記憶課題」において、GENUSを使ったグループが大幅に改善した。

まとめと個人的意見

まだ3カ月ですので、使用しなかったグループとそれほど大きな差が生じているわけではないようですし、残念ながらコロナの影響でこの試験の継続が難しくなったようです。

と言っても、日本のサプリメーカーがテレビ等で「記憶力の維持に効果があることが報告されています」と宣伝している試験内容よりも信頼性も精度もずっと高いと思われます。

人間についても、40Hzのガンマ波刺激がアルツハイマー型認知症の予防改善に役立つ可能性が出てきました。
さらに研究が進むことが期待されますね。

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