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千由家、家を買う(14)

某日、ハウスメーカーから聞いた家の値段が物凄く高くて、そのわりに中身がいまいち思い通りにならないストレスで、夫と2人現実逃避。

夫「軽井沢なんてど?」
私「いいね、調べてみるわ」

私「まず、息子都内まで新幹線で通ったら、月20万だね」
夫・私「一人暮らし出来るがな!!」

私「無茶苦茶寒いから、家は寒冷地仕様で、土台もだいぶ分厚くしないとならないから、建築費かかるのと、冬が長いから、暖房代覚悟せぇよ!だって」
夫「そっかー。」

私「軽井沢は、ツキノワグマ生息地ですやって」
夫・私「喰われるがな!!」 

というわけで、軽井沢却下。そんな話をしている中で、突如飛び出した意見がこちら。

夫「神奈川は?」

とりあえず神奈川県住みやすい、治安が良くて便利なところで、Google先生召喚!

先生「そやな、◯◯か◯◯なんてどうや?」

Google先生に教えてもらった場所を調べてみると、なかなかいいじゃないの。だいたい、東京にこだわる理由は、息子の大学への通学だけなのだけど、教えてもらった某所からなら、全然通える範囲!よく、神奈川に引っ越すと、都落ちなどと揶揄されるようだが、私も夫も気にしていない。17年東京に住んでいるが、渋谷に出かけるのも年1、2回、ほとんど近所で間に合わせるといった生活で、東京に住んでいる利点を活かしきれていない。加えて東京狭い!道も、家と家の間も!

年老いた時に便利なところと思って、都内と思っていたが、神奈川某所もそれほど田舎ではなく、病院やその他生活に必要な買い物ができる所も近い。最悪タクシーも利用出来そうだし、老人ホームもある。なんで老人ホーム?と思われるだろうが、なんせ心配性の為、いかに息子に迷惑をかけず老後を送るかに重きを置いているので、先々まで考えながら、終の住処を探さねばならない。特に夫は、なーんにも考えていないので、私が真剣に考えておかないと、後々息子が大変なことになってはかなわない。

土地の値段も面積が増えるのに、三分の一ほど安い。敷地が増えるとその分、家の建築費がいるかもしれないが、一生に一回の建物なので、妥協ばかりだと悲しくなる。この間の、C社の担当、新入社員のKちゃんと話している時もそうだった。◯◯入れると値段高くなりますねぇだの、この面積だとコートハウスにすると、部屋面積が狭くなりますねぇだの、全然思い通りにならなくて悲しくなった。コートハウスというのは、中庭やウッドデッキにした部分を柵ではなく、壁で覆ってしまうやり方をいうのだが、柵だと敷地面積に含まれないのに、壁だと含まれるらしい。狭い家が更に狭くなる。コートハウスがいいか悪いかは別として、希望が叶うって大事。私は料理が好きなので、キッチンもがっつり考えたい。ただ、やっぱり面積問題が邪魔をする。キッチンばかり豪華だと、リビングが貧相になってバランスがおかしくなる。その昔、北米風のキッチンにとてつもなく憧れた。将来家を建てるなら、絶対こんなキッチンがいい!でも、東京では無理そう。ま、神奈川に行ったとて、アメリカの家ほど大きな家は無理だが、あれもダメこれもダメは、減りそうな気がする。そのためには、やっぱり土地の値段を下げるしかないのだ。

とにかく一度、現地を見に行ってみることにする。

つづく


※イラストお借りしました。notebook23さん、ありがとうございます。

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