私と夜の世界

私は18歳から夜の世界にいます。
なんで夜の世界に入ったか。

ほんとに最初はお金だけだった。
普通のバイトだけじゃとてもじゃないけど足りないし。

でも入ってみて、私この世界が好きなのかもって少し思った。
まだ18やそこらの若い子やからおるだけでチヤホヤされる。
そんで私はお酒も飲めたから(本当はダメよ)色んなお客様から可愛がってもらえた。

それに、先輩ホステスさんからもすごい気に入って貰えた。
この時ばかりは目上の人に従順になるクセに感謝した。

私思ったん。

「この世界では、私の居場所がある」

私は今まで自分の居場所なんて感じたことがなかった。
家でも、学校でも、どこでも。
「いなきゃよかったのに」「邪魔」
って何度言われてきたことか。

出勤したら「○○ちゃん今日もよろしくね」って声をかけてくれる。
今のお店ではママが私に鍵を渡してくれるくらい頼りにしてくれてる。
仕事をちゃんとしたら「ありがとう」って言ってもらえる。

私って必要とされてるんだ。私ってここに居てもいいんだ。これにふと気付いた時、思わず泣きそうになってた。

前の店が潰れちゃったから今は新しい店にいるけど、前のお店のチーママとは未だに仲が良くてよく気にかけてくれてる。
私が酔いつぶれたら介抱係はチーママやったし、チーママには数え切れないくらい迷惑もかけてきてた。
1回気になって「迷惑かけまくったはずなのに、なんで未だに良くしてくれるんですか?」って聞いたら
『私の可愛い後輩なのに変わりはないやろ。可愛がったらあかんの?』
って。

水商売って怖いイメージがあると思う。
安定してない、って思うのもあると思う。
確かに、(色々な)怖いお店があるのも事実。
不安定なのも事実。売上で変動はある。
ただ、お店選びさえ間違えなければ、それなりの生活ができるお給料はもらえる。
それに、この世界は基本人情のある世界なのかもなぁ、って思った。

水商売には似たような境遇の子が多い。
もしかしたら傷の舐め合いをしてるだけなのかもしれない。
それでも、私にとって水商売は私が素のままでいられる唯一の場所。

私の大好きな世界。
私が私でいられる世界。


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