よく通っていた店。
あるのが、当たり前のように。
でも当たり前じゃ、ない。

そのことを知る機会が続けて、起きて。

ずいぶん前に、久しぶりに会った学生時代の友人に
「会社はどこにあるの？」と聞かれて
「○○町だよ」と答えたら
「ええ～～、いいなあ！　おいしいエスニックのお店があるんでしょ！」
といわれて驚いた。

確かにその店はある。
ランチに、毎月2回くらい通っていた。
おいしいけど、おしゃれでもない普通のカジュアルな、店。
特別感はなかったけれど・・・

でも。

そうだ、おいしいんだから、おいしいお店として、意識しよう。
大事にしようって、思えた。

「ほかにも、こんなお店があるんでしょ？」と聞かれた何軒かの店には、ないお店もある。
だからこそ、なお。

今日、ノートを探しに、あるお店に入った。
雑貨も置いてある文具店。

目当てのノートがなくてがっかりして、筆記具をぼんやり見ていた。

50代くらいのおしゃれな、男女二人が入ってきた。
友だち同士みたいな、仲間同士みたいな雰囲気。

「おお、これ見て。この茶色の色、なんともいえない。
すごい、すてきだ・・・」
と興奮気味に話したのは男性の方で。
「ふふふ、うん、いいよね」とにこやかににうなずく女性。

「あ、これもいい。わかる？　このドキドキ感？　伝わる？」
と男性は嬉しそうに、キョロキョロ棚を見て、かごにいくつか商品を入れていく。

「好きそうだなあと思って、連れてきたんだ」
「いいよ～。すごい感謝している」

うん。
伝わった。
そのドキドキ感。

私も、感謝している。

ノートはなかったけれど、なんだかすごくうれしくなって。

そうそう、このお店、セレクションがいいよね。
かわいいよね。

もう一度このお店を大事にしようって思えて。

ラッキーな気持ちになれた。

身近だからって、見慣れないで。
大事に。

ありがとう💕

※イラストはsassaさんからお借りしました。ありがとうございます✨