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麒麟旅007(2023.05.27 金山城跡)

※ これは過去の旅の備忘録です
※ 現在とは異なる情報もあるかもしれません
※ この記事は長くなります
※ 単純に「行く」ことに重きを置いているので見落としてしまう場所もたくさんあります…

7回目の麒麟旅は丹波へ行って参りました。

目標は、希望順に、
①十兵衛の丹波攻略の陣城 金山城跡に登る
②金山城跡から八上城跡と黒井城跡を望む
③金山城跡の石垣を見る
④篠山城で金山城と八上城の御城印をゲットする
⑤できれば八上城跡か黒井城跡にも行く
でしたが、最終的に⑤は「黒井城後を麓から見る」で終わりました。ルートは、④①②③⑤です。

金山城を選んだ理由は、明智十兵衛光秀さんが築いた陣城、八上城を落とすべく黒井城との間に築城、そして、丹波攻略は期間も長く、その間に別の戦に行ったり病に倒れたり家族が亡くなったり…大変ななか、どんな思いでここにいたのかなと思いを馳せたかったからです。でも実際には登るだけで息絶え絶え、ゆったりとした気持ちで思いを馳せるとはいきませんでしたが、頑張って行って良かったです。

今回も日帰り公共交通機関の旅です。ただ、金山城に行くためのバスが3本しかなく、2つの山城を狙うにはタクシーを1回利用せねば間に合いませんでした(そもそも体力的に無理でしたが…泣)。

いつも通り始発新幹線で出発
新大阪駅で特急こうのとりに乗り換えました。

特急こうのとり

1時間で篠山口駅に到着
まずは御城印を目指し、バスで篠山城へ

篠山口駅からバスで篠山城へ
(二階町バス停で下車)

15分程度で二階町バス停着、徒歩で南下、約5分で篠山城跡に到着。映画『レジェンド&バタフライ』のロケ地とのことで、幟旗もありました。

篠山城跡(北側から撮影)
入ってすぐの石垣 右に進むと鉄門跡

せっかく訪れた篠山城ですが、ゆっくりする時間はない。鉄門跡の先の大書院で御城印4枚とクリアファイル4種を購入し、すぐに立ち去りました。すみません…。

篠山城大書院で購入
般若寺城も十兵衛の城
篠山城大書院で購入
既に持ってたものも買ってしまいました…

城のすぐ北側には「伊能忠敬篠山領測量の道」の碑もありました。

伊能忠敬篠山領測量の道

ここから金山城跡まではタクシーで。篠山城の北側にある観光案内所で教えていただき予約、道中、運転手さんに篠山の歴史等を教えていただきながら、約20分で追入側の麓に着きました。

金山の麓の追入交差点付近
丹波の森街道(右の道路、国道176号)と
新鐘ヶ坂トンネル(前方奥、黒井城方向)

金山城跡への入口は、追入側と大乗寺側があり(他にもありそうですが)、大乗寺側のほうが登りやすいとのアドバイスもいただいておりましたが、到着した場所が追入側だったのでこちらから登ることにしました(すみません…)。

追入側の金山登山口は丹波の森街道(国道176号)の追入バス停から一つ西側の篠山街道にあります。追入バス停から北回りに迂回して徒歩3分程度でした。途中、追入神社もありました。

追入側の金山登山口
金山登山口にある金山城跡の説明板

いざ中へ。しかし…。
なんか暗い。人がいない。そして本格的な山城登城は初めて…なんだこの急斜面は…!

2月に安土城跡へ普通の運動靴で行き大変だったので、今回初めてトレッキングシューズ、ポール、リュック、熊鈴を購入し臨んだものの、入口を入っていきなり登場した急斜面に早々に心挫けそうになりました。標高差300m程度といえど、私にとっては凄い斜面でした。

でも、ここまで来たなら登るしかない!事前に練習したとおり頑張ってポールを組み立て、熊鈴を取り出し、登り始めました。誰もいないので周囲をキョロキョロと警戒しながら…。息切れが凄くて写真を撮る余裕はありませんでした。

そしてしばらくすると最初のゲートが…。

鳥居と動物よけゲート

ここかぁ…。鳥居の上部にヒビが入っているとの噂…ほんとだ…。というかもはや割れているのでは…。

動物よけのゲートってことは…この向こうに動物がいるってことよね…とまた怯みそうになりましたが、でも行くしかない。ここから更にキョロキョロと不審な動きをしつつ、進みました。

ゲート入ってすぐの辺りは平坦で嬉しい

ゲートを進んで最初は平坦な道
嬉しかったです。でも束の間でした。

左下に「鬼のかけ橋」矢印(右に進みます)

要所要所で矢印や◯mの表示があり、迷うことはほとんどありませんでした。

大山荘を望む
左が「鬼の架け橋」 右が「滝跡」

滝跡に寄る余裕はない。
左の鬼の架け橋方向へ行きました。

矢印の方向へ(写真左側は園林寺跡)
だいぶん登りましたが、まだもうちょっと
金山城馬場跡 ゴールまであと少し!
左に行くと「鬼の架け橋」
まっすぐ行くと「金山城跡」あと150m!

金山城跡まであと150m!ついにここまで来たか!
でも、左の鬼の架け橋からも金山城跡に行けるとのことだったので、左から行きました。

「鬼の架け橋」への道

林が凄い。真っ直ぐで綺麗…。でも熊は出ませんように…と引き続きキョロキョロしながら進みました。すると、大きな岩と貼り紙が。

鬼さ〜ん こんな所に石を置いてはダメ…?

鬼が石…というより岩を置いてるってことか。
なるほど〜。確かにこれは邪魔…。周りにも大きな岩がたくさんありました

矢印方向に行くとすぐ「鬼の架け橋」に
真ん中奥に大きな岩
すぐ先にも大きな岩
ここにも大きな岩

ここを登るとやっと「鬼の架け橋」に

「鬼の架け橋」側から撮影 矢印方向に進みます

緑の細いロープに助けてもらいながら登ると、「鬼の架け橋」に着きました。

矢印が「鬼の架け橋」
「鬼の架け橋」
「鬼の架け橋」から遠くの山が見えます

やったー!とりあえず「鬼の架け橋」には着いた!
では「鬼の架け橋」の下から向こうを覗いて…十兵衛も覗いたかもしれないし…と思い近づこうとしたら、何やらブーンと音がする…何か黒い蜂っぽいやつがいる…それもあちこちに…!

蜂なのかどうかわかりませんが、黒くて大きな蜂っぽいのがたくさんいました。蝶を追いかけたりもしていたので、私は狙われないかもとも思いましたが、やっぱり怖いのでそれ以上は近づけず…。「鬼の架け橋」の下から見える壮大な景色は諦めました。この橋の上に乗ったり、隙間が通れるかどうかでダイエットが必要かどうかわかる?岩もあったようですが、いずれも断念…。

でも、代わりと言っては何ですが、すぐ左にある岩と岩の間から彼方の景色を覗いてみました。すぐ下は崖のようなので、ギリギリは避け少し手前から撮影。

「鬼の架け橋」の左にある岩と岩の間から見える景色

更にここの左には岩の塊

岩の塊

蜂っぽいものにビクビクしながら撮影終了
そしていよいよ金山城跡へ!

でも、金山城跡に続く道は「鬼の架け橋」の右にあり、蜂っぽいものが怖くて通れず…。やむなく「金山城跡まであと150m」の分かれ道まで戻り、そこから目指すことにしました。

金山城跡を目指して今度はまっすぐ前方へ進みました

途中、降りてくるグループの方とすれ違いました。実は、追入から入り誰もいない道を進むなか、途中の大乗寺分かれの場所でお一人姿が見えたのですが、既に下山中のようですぐに姿が見えなくなり心細く思っていたところ、今度はグループのお姿。皆さん楽しそうに降りてくるので、この先は安全なところなんだな…とホッとしました。すれ違う際にご挨拶をして登りました。

そしてやっと金山城跡(山頂)到着!

金山城跡 本丸(山頂)
金山城跡 前方下が「鬼の架け橋」(おそらく)

まずは八上城跡と黒井城跡の場所を確認。設置の案内写真やマップを見ながら両方見える位置に立ち動画撮影、感無量…泣

写真では薄らですが、肉眼ではもっと見えました。

金山城から見える八上城(おそらく)
(八上城と黒井城の両方が見える地点より)
金山城から見える黒井城(おそらく)
(八上城と黒井城の両方が見える地点より)
金山城から見える八上城(おそらく)
金山城から見える黒井城(おそらく)

いや、もう、凄い…しか言葉が出ない。

周囲は山々が連なっていました。
ここに陣城か…。登るだけでも大変。
ましてや築城なんて…。
丹波攻めも過酷過ぎる…。十兵衛さん…。

金山城跡は岩が多く登城してきた道の反対側は崖もあるようです。こんなところに城を…と思いますが、八上城は比較的見えやすい位置にあるものの、黒井城は別の山の向こうにあり、両方の城を見据えるためにはこの場所だったんだな…と思いました。

金山城跡本丸から見える山々

ここで、もう一つ驚いたのは、お一人で登ってこられていた女性が一人、その方は登山用の服装でしたが私よりもお年が上のよう…。更に、本丸のベンチで楽しそうに歓談しながらお弁当を食べておられる女性が二人、普段着でピクニックのように…。いや凄い、ここってそういうところ?

息切れしながら登り、熊が出たらどうしようとキョロキョロ不審な動きをしていた私とは大違い。凄いなぁと感心いたしました。

そしてもう一度十兵衛に思いを馳せ、①②を達成した!やったやった!と喜んだ後、次の山城へ向かうべく下山開始。でも少し降りたところでふと…石垣見てないじゃん!と思い出し、もう一度本丸へ戻りました。思い出せて良かった…。

でも、さっき登った時にそれらしいものは無かった。一体どこにあるの?と山頂をしばらくウロウロし、やっとそれらしきものを発見。頂上について本丸をまっすぐ通り過ぎ少し降りたところにありました。ここかぁ。

頂上について更に本丸を通り過ぎ少し降りたところの石垣
更にその先の石垣

岩だらけの山だから作れたのかな。
本丸から見下ろしたところ、他にも石垣のようなものがありました。

本丸から見下ろしたところ
本丸から見下ろしたところ
本丸から見下ろしたところ

③も達成、良かった良かった。

石垣は他にももっとあるのだと思いますが、私にはここまでが限界。下山を開始いたしました。

ただ…追入方向からだと最後あの急斜面か…登るより降りるほうが危ないからどうしよう…と悩んでいたら、ちょうど追入と大乗寺分かれの場所で先ほどの女性二人のお姿を発見、大乗寺方向に行かれたので後に続きました。

下山は大乗寺方向へ
どんどん降ります

途中、茂みが多い場所で道がわからなくなりましたが、そのお二人と悩みながら進んだところ、無事降りることができました。ただ、本来の出口っぽいところではなかったので、メインの道からはずれていたのかもしれません。迷っていたので写真を撮る余裕もありませんでした…。

下山後は、大乗寺から丹波の森街道(国道176号)に続く道で追入バス停へ向かいました。途中、2箇所ほど階段も見つけたので撮影。登山できるかどうかはわかりませんが、入口がたくさんあるんだなと思いました。

大乗寺から丹波の森街道までの間に見かけた階段一つ目

一つ目の階段の写真を先日(2023年10月)見ていたら、階段の向こうに大きな木があることに気づきました。おそらく「追入・大乗寺の快祐上人の祠(千日さま)」という場所だと思います。

追入・大乗寺の快祐上人の祠(千日さま)付近
大乗寺から丹波の森街道までの間に見かけた階段二つ目
大乗寺から丹波の森街道手前の篠山街道に出たところ

篠山街道に到着
無事に降りてきて一安心

なお、金山の中をキョロキョロと見回しながら歩いている時、十兵衛が兄さ(菊丸)と二人で山を逃げたり、明智の皆と越前へ逃げたりしていた場面が頭をよぎりました。

追入交差点近くにある金山登山用駐車スペース案内板

次は⑤八上城か黒井城…でしたが、黒井城方向のバスが既に出ていたので、八上城方向のバスに乗ることに。

金山と丹波の森街道(国道176号)
追入バス停(八上城方向)と金山

でも、やはり体力的に無理…と悟ったので、二つ目の山城登城は諦め、黒井城麓の興禅寺(利三ゆかりの地)を目指しました。

追入からバスに乗り、篠山口駅に向かうため途中下車、乗り換えのバスが来るまでの間に、足利義輝様のお子(覚山天誉)が開山であるというお寺(清浄山誓願寺)を見つけました。

清浄山誓願寺

そして篠山口駅から黒井駅へ

黒井駅
黒井駅から見える黒井城跡本丸跡(山の頂上)

黒井城跡は黒井駅のすぐ北にあり、駅から見えます。ということは、1月に福知山へ行った時にも見えていたのか…。

駅北にはお福(利三の子、春日局)の像がありました。後ろの看板の「明智光秀ゆかりの地」も嬉しい。

お福の像(斎藤利三の娘、春日局)

黒井駅から黒井城の麓にある興禅寺へは、徒歩で15分程度でした。

黒井城跡と興禅寺の案内板

興禅寺着

興禅寺(春日局生誕地)
春日局庵にある説明板(春日局生誕地)
門の奥に興禅寺 矢印は黒井城跡

麓から黒井城跡をズームで…(ほぼ見えませんが)

麓から見た黒井城跡

途中、赤井直正さんと十兵衛の素敵なイラストも。

赤井直正と十兵衛のイラスト自販機(黒井城の戦い)
春日局庵にあるイラスト

実は、今回の旅の前に、丹波市観光協会さんからたくさんのパンフレットをいただきました。とても親切に対応してくださりありがとうございました。黒井城跡に登る時に活用させていただきます!

以上で麒麟旅007は終わりです。
山城初心者の私には、金山城跡への登城はとても大変でしたが、頑張って行って本当に良かったです。

二つの登城を目指したのは欲張りでしたが、朝一から登城開始できるなら時間的には可能のような気もします。また頑張ります。

長々とした文を最後まで読んでいただきありがとうございます!