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魔法の世界に浸る『ハリー・ポッターと呪いの子』

舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』を観てきました。劇場は赤坂ACTシアター。

2022年7月8日に東京で開幕したのに、チケットを取りそびれてやっと今。
こういう状態を「満を持して」というのでしょうか(ちょっと違います)。

地下鉄赤坂駅からの階段が、もうすでにハリー・ポッターの世界。

並んでいるのは、この先にあるタイム・ターナーと写真を撮るため。
すてきですものね。

人が途切れた瞬間にパチリ。
タイム・ターナーの後ろに隠れてしまいましたが、階段の壁には映画に出てきた動く階段の絵も描かれていました。

階段の両脇の壁には肖像画が飾られ、魔法動物たちの影が描かれています。

さて、階段を登り切ればそこは赤坂ACTシアター。
ハリー・ポッターカフェやマホウドコロ(ショップ)には寄らずに真っ直ぐに劇場へ。

中に入ってからもハリー・ポッターの世界は続きます。というより、魔法の世界に入っていった感じです。

これから始まる舞台を観る私たちのために、さまざまな趣向が凝らされていて、本当に素敵です。

まずは本棚にわくわく。


実は左側の面がキャスト表になっています。
後から知ってショックを受けました(そちらを正面にした写真は撮りませんでした)。

ちゃんとチェックしておけばよかった……。

ご丁寧に反対側も撮ってるのに……。


まあ、気を取り直して、

グッズコーナーもおしゃれです。

私はパンフレットだけ購入しました。


赤坂ACTシアターは入り口が2階にあるので、良いお席のときは下におりてゆきます。


1階のロビーの壁面には、物語に出てくるパトローナス(守護霊)が描かれています。

なんとも幻想的です。


これから始まる舞台に気持ちがいっているので、目につくものだけをチェックして細かく見る余裕がありませんでした。劇場の中をゆっくり見学する日が別に欲しいです。


さて、客席へ向かうとしましょう。
座席表の横にもパトローナス。



舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』は、ハリー・ポッターの19年後のストーリーです。
ハリー・ポッターの原作者J.K.ローリングがシリーズ8作目に選んだのは小説ではなく舞台という手法。
そうです。この舞台『ハリー・ポッターと呪いの子』は小説や映画の舞台化ではなく、舞台用に創られた新たな物語なのです。

興味をもたれた方は、公式サイトをご覧くださいね。


主役であるハリー・ポッター役はトリプルキャスト。私はもちろん石丸幹二さんでの観劇。

物語は、ハリーの父親としての苦悩と、ハリーの息子アルバスの成長を描いています。
先が読めないハラハラドキドキの壮大なストーリーと、魔法の世界にどっぷり浸れる素晴らしい演出で、これでもかというくらい非日常を味わえるのですが、そうはいっても根底に流れるテーマは普遍的なのでしょう。

友情とは、愛情とは、親子とは、家族とは、さまざまな場面で深く考えさせられます。
人生や宇宙のことまで想いを馳せながら、スピードの早い展開についてゆくのですから、こちらの脳は大変です。


さて、ここからは演出に感動したポイントを語りますね。

まずは、魔法のすばらしさ。
本当に魔法なのです。しかも次から次へとたっぷり披露されます。特殊技術に頼りすぎていないところも、いかにも魔法らしい。

次に場面の切り替わり。
ダイナミックかつ華麗で本当にお見事。マントが翻るたびに感嘆の声が漏れそうになりました。セットの雰囲気も好みです。
場面転換が素早く行われることで、時間の流れがより鮮明に感じられました。

音楽や音の扱いもよかったです。タイムターナーのシーンの時間の遡り方は、まさにこんな感覚なのだろうと

それぞれのキャラクターの分かりやすさも良いですね。登場人物の多い舞台では「あれ?」となることがありますが、きちんと描かれているので混同しなかったです。

キャストの皆さんがそれぞれのお役を素晴らしく演じていらして、圧倒されっぱなしでした。

ハリー役の石丸幹二さんは、皆から尊敬される堂々としたヒーローぶりと、子育てに悩む不器用な父親の両面を自然に表現されていました。人間臭いハリーが実に魅力的。
藤原竜也さん、向井理さんのハリーはどんな役作りをされているのかしら。何回でも観たくなりますね。藤原竜也さんは既に千秋楽を迎えられたので叶いませんが……。

ハリーの息子アルバスは藤田悠さん。「この方初めて観るわ〜」と思っていたら、なんとプロとしてのデビュー作になるそうです。
青春期の苛立ちやもやもや、純粋な想いや照れや頑固さなどなど、都度都度の感情を見事に伝えてくれました。
親友スコーピウス役の門田宗大さんとの組み合わせも絶妙でした。

マクゴナガル校長は榊原郁恵さん。初めて舞台を拝見しましたが、生徒を思う愛情がひしひしと伝わってきました。頼り甲斐のある校長そのもので、そのうえキュート。舞台での存在感もさすがです。

嘆きのマートルは美山加恋さん。そう、あの天才子役で有名なかれんちゃんが大人になっていました。
難しい役どころなのに、とにかく上手い! 映画での不思議な印象をパワーアップさせて登場。一瞬足りとも目が離せないシーンでした。

いまパンフレットを見返して参考にしながら、脳内で舞台を再現しています。まだ魔法にかかっているのですよ。

私は映画のハリー・ポッターシリーズは3作しか観ていません。そんな私でも、登場人物や学校名などにワクワクするのですから、シリーズファンの皆さんにはたまらないでしょう。

バックグラウンドを知らなくても楽しめますが、知っていればいるほどより面白さが増す感じは、時代劇などにも言えるかもしれないですね。

また観に行きたいと思える舞台に出会えるのは、本当にしあわせです。

※おまけ
幕間は劇場内のカフェ「シアターベース」へ。
クリムゾン(ラズベリーとアップルのノンアルコールレモネード)と、クッキーアンドアイス スペキュロスをいただきました。

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