没落貴族千代子ちゃんの初恋(1)
初めてかわいくんを見たのは、9月頃だったと思う。まだセーターもブレザーも着ていなくて、長袖のシャツを腕捲りしていたから。その日私は午前中部活で、ママに車で迎えに来てもらったついでに、来月引っ越すアパートの隣のコンビニに昼ごはんを買いに来ていた。特に食べたいものないなーと思いながらおにぎりの棚を見ていると、横から店員さんが来て、新しくきたおにぎりを並べ始めた。私と同じくらいの身長で、二重がくっきりしていてかわいい人だな、と思った。適当にパンを2個選んでレジに持って行くと、さっき