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ビジネスは、少しルールが変わった野球ゲームだ

今日は、ビジネスを野球ゲームに捉えて、記事を書いていきます。

僕が思うに、ビジネスとは「打席数を重ねることで優位になるゲーム」です。

ちなみに、今回の記事を書くきっかけになったPuANDAさんのnoteがこちら。とても本質的な内容で、考えるきっかけをいただけてありがたい限り。

野球と少し異なるビジネスゲームの原則

僕が考える、ビジネスゲームの原則は以下の3つです。

原則1.ビジネス(事業)はヒット数を競うゲーム
原則2.打率は、打席数を重ねることで向上する
原則3.仕事の依頼は、未来の打率で決まる

実際の野球ゲームと同じ点もあれば、少し変わっている点もあります。

この3つの原則から導き出される結論が、「とにかく打席数を重ねろ」ということです。

原則1.ビジネス(事業)はヒット数を競うゲーム

ビジネスは打率を競うものではなく、ヒット数を競うゲームです。

3打席1安打の3割バッターより、100打席5安打の打率0割5分バッターが、5つの事業ポートフォリオを組めるという意味で、優位に立ちます。(もちろん、ビジネスではヒット1本打てれば御の字の世界です)

ブロガで飯を食べているクロネさんは、40個以上のブログサービスを利用して、そのうちの1つのブログが軌道に乗ったそう。

まさに、40打席1安打でも、ヒット1本打てればOKということ。ここに、打率の良し悪しは、一切関係ありません。

とにかく、「事業の成功において、過去の失敗は一切関係なく、当たればOK」と覚えておきましょう。原則を忘れてはいけません。

原則2.打率は、打席数を重ねることで向上する

原則1で、ビジネスの成功に打率は関係ないと言いましたが、効率よくヒットを打つためには、やはり打率は重要です。

ヒット1本を打つために100打席必要なバットと、2打席に1本ヒットが必ずでる魔法のバットがあれば、あなたなら迷わず後者を選ぶでしょう。

つまり、事業の成功(ヒット)を追い求めるために、打率はなんやかんや重要だということです。

では、どのようにして、「高打率を生む魔法のバット」を探せばいいのでしょうか?

この問いの答えも、「打席数を重ねること」、これに尽きます。

打率を決める構成要素を考えてみましょう。

打率とは「打率=資質(才能)×打席数」。生まれ持った才能とこれまでの打席経験で打率は決まるのです。

もし相手ピッチャーが同じ球を投げ続けてくるなら、打率は打席を重ねるごとに高まると、なんとなく予想できるのではないでしょうか?

たとえば甲子園では、打者が一巡した4回以降に先発ピッチャーが打たれ始めます。あの現象は、ピッチャーの球に対して、バッターが打席を重ねるごとにPDCAサイクルをまわしているからです。「あのスライダーは打てないから、ストレートに絞る。」と判断するだけで、打率は確実に上がります。

「打率=資質(才能)×打席数」

前者は固定値で、後者は変数なので、打率を上げるためには、自ら打席に入れまくればいいことになります。

結局ここでも、打席数がすべてなんですね。

ちなみに、ビジネスの成否を決めるヒット数は

ヒット数=打席数×打率

で表せます。ここに「打率=打席数×才能」を代入すると、以下の数式が現れます。

ヒット数=打席^2×才能

ヒット数は、打席数の二乗に比例するので、才能よりも打席が2乗で重要ということが分かると思います。才能よりも、打席数なんです。本当に。

原則3.仕事の依頼は、未来の打率(期待値)で決まる

「ビジネス(事業)はヒットを生む打席数で決まる」とお伝えしてきましたが、これはあくまで事業家視点の発想だと思います。

「いや、打席数が大切なことは分かったよ。でも俺会社員だし、目の前の仕事は、失敗できないんだけど。」

という声が飛んできそうです。僕もつい最近まで同じことを考えていたからよくわかります。

結論から言うと、仕事を託す上司、クライアントさまは、過去の実績を重視しているように見えて、本質的には「未来の打率」で人をアサインしています。

あなたがお金(仕事)を託す側なら、AとBどちらを選びますか?

A:これまでは100打席50安打(打率5割)だったけど、明日からの打率は1割以下の人

B:これまでは100打席5安打(打率0割5分)だったけど、明日からの打率は3割の人

きっと多くの人が、Bを選ぶはずです。

つまり、仕事を託す上で、過去の実績は未来を予測する1つの指標でしかなく、本当の期待値が分かれば、未来で高打率の人に仕事は舞い込んできます。

なぜ、未来の打率の話をしたかというと、しがらみの多いサラリーマンでも、

「これまでの打席(失敗)と向き合い、仮説をもって次の打席はこう挑みます」とアクションプランを提示できれば、評価が下がることはないからです。

ここでいうアクションプランとは、「未来の高打率」を上司にプレゼンすることです。「これまで失敗続きでしたが、あと一つしか他に掘る穴がないから絶対に次こそ金脈にぶつかります!」とプレゼンされたら、私はじゃあ掘ってこいと言いたくなります。

※もしこのような、PDCAを回せそうにない職場なら、転職してください。モノゴトを良くする環境が整っていない職場は、いずれつぶれます。

イチローは世界で最も打席数を重ねたバッターでもある

最後に、最近読んだ本の一説を紹介して終わりにします。イチローへの20年間のインタビューが一冊にまとめられた本です。イチロー以外の野球界の重鎮の言葉と、そのコトバを解釈するイチローの思考まで見れ、最高の一冊でした。

今日、とくに紹介したいのはこちらの一説。

自分に与えられた才能は何だと思うか、とイチローに聞いたことがある。

彼は、「たとえ4打席ノーヒットでも、5打席目が回ってきてほしいと思える気持ちかな」と答えた。

僕はこの言葉を読んだとき、正直唸りました。失敗続きの状況でも、また次に打席に立ちたいと思える気持ちがあったからこそ、今までのイチローがあるのかと痛感しました。

やっぱりあのイチローも打席数だったんです。

本人は才能と言っていますが、どんな状況でも、打席に入りたいと思える気持ちを醸成するために、一切の準備を怠らないとこの本を読めばわかります。詳細は、この本を実際に手に取って読んでみてください。(ここでは、書ききれない文章量なので・・・)

最後にあらためて、このビジネスゲーム3つの原則をまとめて終わりにします。

原則1.ビジネス(事業)はヒット数を競うゲーム
原則2.打率は、打席数を重ねることで上がる
原則3.仕事の依頼は、未来の打率で決まる

この原則にのっとって、「とにかく打席数を重ねることが大切で」、かつ「サラリーマンも仮説をもって未来の高打率を上司にプレゼンしよう!」というのが本日のメッセージでした。

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