検索エンジンの終わり、その次に来るメディアの形とは?
どうも、マーケターのえるも(@elmo_marketing)です。
本日は、検索エンジンの終わりとその背景、そしてこれから来るであろう「メディアの形」について書いていきます。
今Googleが何を考えて、どう未来を捉えているのか?
そのあたり、僕の仮説をお伝えできたらと思います。
ちなみに僕の見立てでは、Googleは検索エンジンをすでに見切っています。
詳しい内容は、これからお伝えしていきます。
このnoteの要点は以下の通り、
検索エンジンの死は、遅かれ早かれやってくる。
その理由とは?
無欲時代の最適プラットフォーム**とは?
検索エンジンの死は遅かれ早かれやってくる。
「Googleは終わった!SEOが終わった!アフィリエイトは死んだ!」とここ1,2年でかなり叫ばれています。(とりわけ、twitterのタイムライン上で・・)
ネット上で「SEOが死んだ」というのは、主にメディア人とアフィリエイターです。これまで検索エンジン経由でユーザーを集客していたネットメディア人。検索アルゴリズムの変動によって、自社のサイトの上検索位表示が難しくなり、人を集められなくなっています。これが、検索を経由してユーザーを集めているメディアで起きている潮流です。
それとは別の視点で、そもそも今検索エンジンを使うユーザーが大幅に減少しています。
今年2019年の3月時点で、2016年と比べて、総検索量が2割減少しているのです。4年で2割の減少って結構すごいですよね。
これは、アフィリエイター・メディア人視点で言うと、見込み集客数の減少を意味しますし、Google視点でいうとお客さんの減少です。
Googleは今、ファクトベースで検索エンジンの凋落と向き合っています。
では、なぜ人は検索をしなくなったのでしょうか?
人は、検索するほどの欲望(課題)を持たなくなってしまった
そもそも人は、なぜ検索エンジンを通じて検索をするのでしょうか?
それは、シンプルに問題を解決するためでしょう。
ユーザーが疑問を検索窓に問いかけ、解決手段をサイトがお答えする。このコミュニケーションが成り立つことで、検索→サイト来訪というトラフィックが発生しています。
そして検索窓にキーワードを打ち込むためには、「関心」「疑問」「問題」が不可欠。(以下、これらをまとめて問題と言います。)
つまり検索量が減っている根本原因は、問題不足です。疑問を抱くことが無くなったから、人は自然と検索をしなくなったのです。
これは最近ブームの山口周さんの主張とも全く一致します。
「モノの過剰化」はまた、「問題の希少化」という事態を生み出すことになります。モノが過剰に溢れかえる世界にあって、私たちは日常生活を送るにあたって、すでに目立った不満・不便・不安を感じることはなくなっています。これはつまり、今日の日本ではすでに「問題が希少化」していることを示しています。
ありとあらゆるモノが過剰に溢れかえることで「問題」が希少化してくると、ボトルネックは「問題の解決」から「問題の発見」へとシフトし、「解決能力」は供給過剰の状況に陥ることになります。
山口周さんのお言葉を、今の検索エンジンに当てはめると、
サイト(解決策)の過剰化と検索ニーズ(問題)の希少化が同時に進んでいる状況ではないでしょうか。
思想家の東浩紀さんは、このようなことを言っています。
ネットの情報は、新聞やテレビと違い自然に配達されてくるものではありません。目的の情報に辿り着くためには、まず検索ワードを打ち込まなければならない。その情報が見たい、という欲望がなければならないのです。いくらデータベースを公開しても、公開された情報をだれも欲望しないのでは意味がありません。あらゆる情報がネット上でストックされるこれからの時代においては、情報の公開の有無ではなく、「検索の欲望」をどう喚起するかこそが重要な問題として浮上してきます。
解決策を提供する側のメディアばかりが増え、肝心の検索窓に打ち込むコトバと欲望が全然足りていないのです。
この画面を見て、あなたはなにか欲望が湧いてきますか?
「あぁ、この疑問がそういえば気になるな・・・・」
「あれってどういうことなんだっけ?」
このような欲望は、Google検索のトップ画面からは湧き出てきません。
ユーザーの課題の喪失、欲望の低下は、Googleですらどうすることもできません。
しかし実は、Googleはいち早くこの検索エンジンの構造的な問題(人が検索をしないと、トラフィックを確保できない)に気付き、新しい手を打っていたと思われます。
それがYoutubeです。
SNSプラットフォームは検索ニーズ(欲望)を必要としない
検索エンジンにはなくて、Youtubeには兼ね備えられているメリットが2つあります。それが、
1.欲望(課題)がなくても、トラフィックが生まれる。
2.解決策とエンタメのどちらもを提供する。
「検索総量の低下は、ユーザーの欲望が減少しているから」だとお伝えしてきました。
Youtube、Instagram、twitterなどのSNSは、プラットフォーム構造が検索エンジンと大きく異なる点が1つあります。
それは、検索などしなくとも、次のコンテンツが見つかることです。
たとえば、YouTubeを見ていると、右側にオススメコンテンツが並びます。
「気になることがない?疑問もない?」
「そう。なら私がコンテンツをオススメするわ、次これを見てね。次はこれ、次はこれ、次はこれ(以下無限ループ)」
のように、無尽蔵にコンテンツを提供し続けられる設計になっているのが今のSNSです。
オススメ動画の掲載だけではなく、チャンネル登録やフォロー機能もまったく同じ狙いだと言えます。
自分が好きな番組、アカウントをフォローしておけば、あとはプラットフォームに訪れれば勝手にコンテンツが流れてきます。
この仕組みがあれば、検索エンジンで直面した「ユーザーの課題(欲望)の喪失」は関係ありません。
検索エンジンが能動的なプラットフォームだとすれば、YoutubeなどのSNSは受動的なプラットフォームです。
能動と受動。人は自ら行動することを嫌がる習性があるので、検索エンジンよりさらに多くの人たちを集めることができるわけです。
もう1つ(おまけ程度ですが)、検索エンジンからYoutubeにシフトすることでアップデートされたものがあります。
検索エンジンが課題解決手段の提供だとすると、Youtubeは「課題解決手段+エンターテインメント」を提供しています。
これまで検索エンジンとサイトが補っていた課題解決手段の提供は、Youtubeに移行することで、アップデートされた感があります。
「料理の作り方、筋トレ、家具の組み立て方」などなど、これまで文章と画像だけで学んでいたものを、動画で知ることができる。
僕が最近見たもので言えば、自転車のレインカバーの取り付け方をYoutubeを参考にしました。もはや説明書は不要でしたねw
そして、もう1つのエンターテインメント性はいわずもがな。Youtubeにはエンタメ系のコンテンツが溢れています。これは、問題を解決したいという人たちだけではなく、純粋に「何かを楽しみたい」というユーザーを囲い込むことに繋がります。
話をまとめると、Youtubeにシフトすることで「解決策&エンタメ」の同時提供に成功するかもしれない、ということです。
【まとめ】アテンションを集める方法が大きく変わり始めている
ここまでお伝えしてきたことをまとめると、
検索エンジンへのニーズは減り続けていく。
その本質的な理由は、欲望が減っているから。
SNSは、無欲な人も留まらせるプラットフォームになる
という話をしてきました。
この記事の結論としては、「SNSプラットフォームでコンテンツを発信しよう」。これに尽きます。
SNS上でコンテンツを生み出すことは、過当競争で消耗戦です。それでも、何かしら「個の思い、面白さ、役に立つ情報」を伝え続ける必要があります。
ちょうど先日面白い記事に出会いました。
SNSというのは、この「流れること自体が目的」になっている市場経済の形態とすごく似ています。
~中略~
SNSというのは、市場経済へのアクセスを個人単位で可能にするツールとして現在機能しています。これまでは企業に属したサラリーマンや、ある程度以上の社会的身分の高い人しか回し得なかった「価値の循環」に、個人として参加しうる場所がSNSなんです。
検索ニーズと悩み(課題)が無くなりつつある時代に、他人に消費してもらえるコンテンツをいかに生み出せるか、これが21世紀の個人総合戦でぼくらが生き残るキーワードです。
他人に消費されるコンテンツなんて消耗品だと思われるかもしれませんが、消耗すらされない(他人に必要とされない)個になるほうがよっぽど悲惨な運命をたどります。
そして、1億総コンテンツ発信時代だからこそ、はやめに「自分の思い」を世に出していきましょう。1億人もいれば、みんな多かれ少なかれ主張は似てきます。住んでる環境が同じであれば、出てくるアウトプットも似通って当然。だからこそ、「先に言ったもん勝ち」の戦いになります。
恐れずことなく、コンテンツを発信しましょう。
検索の終わりの話から、だいぶ話が飛躍してしまいましたが、本質はそういうことです。
お金ファーストのアフィリエイターも、次お金を稼ぐ場所は「個の思い」を提供するSNSプラットフォームだと思いますよ。
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