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【雑感】ファシリテーションのコツ(準備編)5W1Hがあいまいな会議は開催してはいけない...と何だか盛り上がっている一部界隈の件について

どうも、外資系うさぎのちょこさんです。

先日、とある界隈で何やら面白い出来事があったようです。
ちょこさんは参加していない界隈だったのですが、コトの顛末を教えていただいたところ、なんかとても普遍的な問題が見えてきたなって気分になったので、せっかくなのでそれに関してちょっとちょこさんなりにまとめてみた、って感じになります。

具体的にどんな出来事だったのかってのはこちらのひかりん先生のnoteからお楽しみください。


Twitterのスペースでちゃんとした議論を期待してよいものなのかは置いといて、このnoteではそもそもちゃんとした議論をするためにはどういう準備をしておかないといけないのかってところを解説していきます。

良い会議や議論ができるかは事前の準備で95割決まります。
日頃からなんとなく会議を設定していたり、定例会だからとノー準備で参加していたり、見に覚えのある各位も少なくないかと思いますが、これを読んでしまったからには、明日からはちょこさんと一緒に世にはびこる無駄な会議を撲滅する運動を推進していきましょう。



さて、本編入る前にいつものコピペです。
この記事も有料設定していますが、全文無料で読むことができます。もしいいねと思っていただけた場合は、ちょこさんの大好物のおいしいチョコレートを一粒調達するための費用としてカンパいただけると大変うれしいです。

では、本編をどうぞ。



◆会議の5W1H、明確に設定できてますか?

今回の結論はもうタイトルに書いてあるのですが、5W1Hがあいまいな会議は開催してはいけない、です。

そこだけ見てなんだ当たり前のことじゃないかって思った各位、甘いですよ。
自分が普段出席している会議、開催している会議の5W1H、ちゃんと全部答えることができますか?
もしちょっとでも答えられないところがあれば、このnoteで解説しているポイントに沿って自分の周りの会議について考え直してみることをおすすめします。

そして読んだからにはぜひ具体的なアクションに落としこむことを忘れないでくださいね。


というわけで、細かい話に移る前にまずはまとめスライドからどうぞ。


◆各項目の解説をしていきましょう


- Why:この会議を設定する理由は何か

そもそも何でこの会議やってるんだっけ?って思うこと、ありませんか。
特に、何となく毎週やることになっている定例会議みたいなのが単なるお茶会で終わってるケースに多いように思います。

あ、お茶会みたいな場はそれはそれで大事だと思いますが今回の趣旨とは外れるので置いときます。

基本はこの理由とゴールはほぼイコールなことが多いので細かく分けて考えなくてもよかったりしますが、この会議を無事終えるとどういうメリットがあるんだっけ?という観点を持てると、会議を開催する側、参加する側どちらの場合でもより有意義な会議とできます。

逆に、この会議が終えられないとどうなる?と考えてみるのもいいですね。
役員の承認を取る、プロジェクトの進め方をチームメンバーで合意する、障害調査の報告を受けて今後の検討のインプットとする…。
それは何故か、と何でそれをやっておかないといけないかを考えてみましょう。

目的が明確であれば、その会議が終わったあとのアクションは何か、その会議が終わらなかったら何のアクションができなくなるのか、も明確に答えることができるようになります。

このメリットもデメリットもよくわからない場合、そんな会議は意味がないのでキャンセルしてしまった方がお得です。

ちょこさんは自分が設定した会議のときはまず冒頭で、"今日はこれこれこういう理由で会議を設定しています”っていうのを必ず示して、参加者全員の認識をまず合わせてもらうようにしています。
参加者の場合も、目的がよく分からないまま会議が始まってしまったら、今日はどういう理由で設定された会議ですか、ってそのまま質問すればOKです。

これはすぐに実行可能案なアクションなので、ぜひ試してみてください。

良い例
・プロジェクトの進捗を役員に報告し問題ないかチェックしてもらうため
・複数あるソリューションの採用基準を決定するため
・障害が発生したので今後の対応計画を検討・決定するため

悪い例
・毎週開催しているから
・ただ相談したいだけだから

- What:この会議のゴールは何か

Whyと被るところも多いですが、これもとても大事な観点です。
というか、だいたい全ての問題はWhy/Whatが明確に定められていないことに起因してるんじゃないかって思うくらい大事な観点です。

で、これが何故とても大事かというと、ゴールが決まってないと会議のやめ時が決まらないからです。

ありませんか?何かよく分からず1時間の会議に呼ばれて何かよく分からないまま1時間ずっと中身のない話が続いて何かよく分からないまま1時間経ったから解散、ってパターン。

もしその会議のゴールが明確であれば、ゴールが達成できたと分かった瞬間に会議を終了することができます。
何なら、"これくらいの内容だったら事前にメールで済ませられる"と分かって会議やらなくても済むことがあるかもしれません。

これもちょこさんは会議の冒頭で、"この会議のゴールは○○を決定することです”などと宣言してます。
Whyのところで述べたように、"なぜそれを決めないといけないのか"もセットで話すことができるとなおヨシですね。

これもすぐに実行可能なアクションです。


良い例
・プロジェクト担当役員から承認をもらい、課題があれば内容と対応期限について合意する
・今年の評価会議へ誰を昇進候補として推薦するか決定する
・重要論点である○○について、XXという言葉の定義を明確化する

悪い例
・○○について相談する
・XXについて調整する

ちなみに、これは有益な情報なのですが、お仕事の場において、相談、確認、調整、検討、などの言葉を単独で使用することは厳禁です。
これらの言葉は何かと便利なのでついつい、その結果何が起きるの?ってところまで意識せずに使いがちです。

相談する、ひとつをとっても、相談した結果として何をどうするのか、例えばタスクの分担や期限を決定するとか、次のタスクに必要な○○に関する情報を教えてもらうとか、結果をイメージできる具体的なアクションを伴う言葉で置き換えるようにしてみてください。

もし結果や具体的なアクションがイメージできなかったら、あなたは具体的な考えもなしにとりあえず相談って言葉を使って取り繕おうとしたということが露呈してます。

これはセルフレビューをするときの重要なポイントですね。
ここをちゃんと抑えておけると、何かそれっぽいことを言ってるけど実は中身が全然なかった、なんて事態を回避できます

たぶん、あなたの上司からのあなたに対する評価もちょっと上がるはずです。

ぜひやってみてください。


- Who:この会議には誰が参加すべきか

リモートワークが主流になってから、”よっしゃ関係者全員に招集メール送ったろ!”みたいな雑な会議が増えたと思いませんか?

今までは物理的な移動時間とか会議室の空き枠とかの都合上、そもそもそんなに会議自体設定できなかったってのが大きいのですが、会議を開催するためのハードルが物理的に下がった結果、なんかやたらめったら会議が乱発されている気がしませんか?

ほんとこのあたり、リモートワークの弊害ランキング取ったら絶対上位に食い込んでくるはずです。
特に管理職以上の各位、見に覚えありますよね。

またもやここでもWhyの項目と被ってるのは置いといて、会議の人選もものすごく大事です。
参加者ひとりひとりに対して、なぜこの人が参加しなければならないのか、ちゃんと吟味しましょう。
ここをサボって何となく会議招集送ってるとそのうち"こいつは適当に会議招集送ってるだけだから内容は真面目に聞かなくてもいいや"って扱いになって後で困ることになりますからね。


これも鉄則!会議はその目的に照らして合わせて最低限の人数で行うこと!
情報共有が必要なだけだったら後で議事録見てもらえばいいですからね。
ただ、会議設定する側だけが頑張っても難しいところがあって、特に参加する必要性もないのに”なんでワシが呼ばれてないねん!”みたいに駄々をこねる妖怪みたいな存在が社内にいることも結構あったりするんですよね。

そういうのも含めて、組織全体で、会議は必要最低限の人数で行うことっていう認識を広めていくことがものすごく重要ですね。


良い例
・業務/IT側合同の課題検討会なので、各部門の代表2名ずつで参加とする
・役員報告会はプロマネと各領域主担当1名ずつの参加とする
・今年の部門目標の説明会なので全員参加とする

悪い例
・プロマネは全会議に参加するのが通例なのでとりあえず全会議に参加する
・お勉強のために若手を毎回全員会議に同席させる
・後で指摘を受けると面倒だから課題検討会に役員にも来てもらう


- When:この会議はいつ開催すべきか

開催タイミング、頻度、あとHow Longになっちゃいますけど、会議時間を30分とするか60分とするか、といった時間に関する観点ですね。

会議設定のタイミングや時間、どうやって決めますか?
例えば、スケジュールから逆算して手直しなどの余裕も考慮したレビュー会の設定、定例会でのその会議の目的や参加者に照らし合わせて開催頻度や時間を検討、などなど、また例によってWhyと一緒に考えてみると良さそうですね。

会議自体のWhyも考えて、5W1Hの各項目のWhyも考えて、なかなか考えることが多いと感じるかもしれないですが、そういうものです。
なれるとこういうところが疎かな会議を見るとなんだか不安になってきます。
これを読んでいる若手各位も早くこの至高の領域に到達してください。

良い例
・後続タスクに○日必要だからこのタイミングでレビュー会を設定、見てもらう項目が多いから60分の開催とする
・プロジェクトメンバー全員のその日の稼働予定をクイックに確認したから毎朝15分で設定する

悪い例
・定例会なのでとりあえず毎週2回60分ずつの開催とする
・パートナー空いてそうなのが再来週なのでレビュー会はそのときまで待つ


- Where:この会議はどこで開催すべきか

このご時世だともうリモート会議しかしてないよって各位も多いかもしれないですが、ここも地味に大事なところです。

物理開催の場合、どういう会議室を取るかによってその会議から得られる効果が大きく変わってきます。
ちょこさんもコロナ以前は会議の内容や参加人数を考慮して最適な会議室を探して予約争奪戦を勝ち抜くみたいないわゆるロジ周り的な作業を精力的にこなしていた時期がありました。
ロジって大変なんですよ…。

物理的な観点だとセミナールームとか、ホワイトボードが多いとか、大きな画面と部屋全体が移るカメラがある、オンラインだと画面の投影や録画、自動文字おこし機能を使うか、などそんなところですね。


良い例
・ワークショップ形式で進めたいので広めの会議室でホワイトボードも必要
・クライアントはZoomを使っているから今回はZoomで設定

悪い例
・物理とオンライン両方の参加者がいるのに会議室に全指向性マイクが設置されてない


- How:この会議はどのように進行すべきか

いよいよ最後の項目です!

ここもとても大事です!
さっきからここも大事ですばかり言ってる気がしますが、大事なことは何度言っても良いのです。
ここも大事です。

会議の進行方法、といっても
・誰がファシリテーターをするか
・発表者は誰か、発表時間と質疑応答時間の配分はどうするか
・投影資料はいつまでに作成してもらうか
・参加者に事前に読んでおいてもらう資料はあるか
などなど、それぞれの会議のゴールによって、どんなアジェンダでどうやって進めるのが適切かが変わってくるので、必ずしっかり頭を使って考えましょう。

ゴールや理由のない会議は論外ですが、アジェンダのない会議もこれまた許されてはいけない存在です。


じゃあアジェンダ設計はどうすればいいのかって話については、真に有益な方法があるのですが、ここに記すには余白がちょっと足りないので次回持越しとします。

よって、次回のnoteは会議のアジェンダ設計と進行管理編になります。


◆まとめ...と何だか盛り上がっている一部界隈の件について

というわけで、今回も気づいたら5,000字くらいになってきたので一旦切り上げることにします。

と、なんかこれを書いてるうちに某婚活方面から新たな巻き込まれが発生していたみたいですが、最初の方に貼ったひかりんさんのnoteと今回の新しいspace談義の件、ちょこさん的にはTwitterのスペースという野良お喋り機能で突然ストリートディスカッションし出すのがそもそも悪手なのでは?感が満載な気がしてきてます。



ちょこさんまだ2回めの方の録音も書き起こしもどっちもインプットしてなくてひかりんさんのブログや某ツイートまとめサービスを読んだくらいですが、議論の場としてものすごく適切でない場所で議論として適切でない方法から始まった単なるお喋りが、良くない議論の例として評されているのも何だか気の毒だなぁというのが正直なお気持ちです。

一体この5W1Hのいくつの要素が満たされた議論(?)だったのか、このnoteを読んだ各位も考えてみると面白いかもしれません。



◆オススメの1冊

ちょこさんが最近本屋で見かけて、鞄の容量的にまた今度にしようと思って眺めていた本です。


ある程度は会議の設定や主体的な参加の経験がある若手ビジネスパーソン向けの本な気もしますが、4月から社会の荒波に揉まれる予定の各位、こういうのを読んで予習しておくのも良いんじゃないでしょうか。

割とサクッと読めるのと挿絵の動物が可愛いのもポイントが高いです。


ではまた次回!

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