住宅公園でフェミを考える
休日の住宅公園へ
ちょっと前のお話ですが。
私の夫の夢はマイホームを持つこと。
私はどちらかというとどこかにどっしりと構えてそこに住んで死ぬ覚悟なんて、まだまだできていなかったので特段希望はしていなかったけれども、
夫は建築系の勉強をしてきただけに、「家」のすばらしさに憧れ夢を抱いていた。
同棲&結婚してもう5年は建つので、そろそろ考えようかということで住宅公園で視察をすることにした。
土日の住宅公園、人口密度がえらいことになっとる。
お子ちゃま向けイベントもやってたり、風船が配られていたり着ぐるみも動員されていたりとテーマパークの如し。
理想の家族って夢に酔いしれろとばかりの雰囲気に若干圧倒されつつも、まずはよく知ってる鉄筋ハウスのメーカーさんを見学することにしました。
家選びの基準と男女差
モデルルームの玄関ドアをくぐるとそこは夢の世界。
韓国ドラマのセレブ宅…?というような吹き抜けのリビングにラグジュアリーな調度品、大人の気品漂うテーブルセット。
ワインセラーまであったのには笑ってしまった。
現実感のない素敵なお宅を拝見させてもらいつつも、営業さんからメーカーこだわりポイントをレクチャーしてもらいました。
家の壁の作りや工法だったり耐震性だったりと、いろんな模型やら壁の断面のサンプルを見せてもらいながら話を聞くのは、なんとなく社会科見学をしているようで、楽しかったです。
こういうところに来ないと絶対知らないままだったこととかを知ることのできる機会って、貴重ですよね。
社会科見学にきた小学生並みに営業さんに質問を繰り返し、「そうなんですかー!」と、若干のオーバーリアクションを取っておりました。
一方、夫は建築出身だったので、なんとなくふんふんと聞きながらもまぁそうだろうな~位な薄いリアクションをしながらも話を聞いている様子でした。(もともと感情とかが顔に出ないタイプ)
二階に上がると、寝室がセッティングされておりました。
きれいな寝心地のよさそうなベッドに、素敵なテーブルランプ、壁紙もとても私好みでした。
「ここ、すごく素敵な部屋ですね…!壁紙もきれいで私、とても好きです」
営業さん、そうでしょうよという様な笑みを浮かべて大きくうなずく
「やっぱり男性はどちらかというと家の構造や機能などに惹かれますし、女性はデザインのほうを重視されますよね」
・・・・・・・・・・???
な、なんのはなし?あなたの先ほどの家の構造の説明に対して、反応を返し続けたのは私なのだけれど…?
それにそこって価値観の差がかなりのウェイトを占めるだろうし、性別というかは個人差な気もする…。
私の気にし過ぎなのかなという迷いと、事を荒立てたくない気持ちで若干引きつった笑みを浮かべながらも、その場はそのままやり過ごしました。
その後も続くジェンダーバイアス(?)
結局、いろいろな要素を検討した結果、ハウスメーカーは違うところにしました。
けれども、実際の家づくりの打合せでも、もやっとすることはいくつかありました。
例えば書斎。
私から、建築士さんに「書斎が欲しいです」と伝えると、夫のほうを向いて「やっぱり憧れますよね」と…。
私が欲しいんだって!!!夫は家で本読んだり書き物は全くしません!!!
スマホでマンガ読んでパワプロしかしてません!!!
それからキッチン。
身長に合わせて高さが選べるのですが、ここでも
「今は男性女性関係なく家事はするように世の中はなってきていますが、やはり一番多く使う奥様に合わせたほうがいいかと思います」
そう、ですか…。
この先もずっと私が基本的に台所仕事をすることは変わらないんですね…。
楽しい未来のための家づくりが、なんだか今と変わらない状況が続きますと言われているようで、落ち込みました。
女も自分の時間を持てる家が欲しい
上記のハウスメーカーさんの発言は、別にミソジニーだからとか、女を馬鹿にしているから出た発言では全くないと思います。
ただ、これまでの先輩から教わってきたノウハウや、業務経験、一般的にはとか、そういう視点からの良かれと思ってのアドバイス。
ただ、それに私がっかりして、悲しくなってしまったのも事実です。
機能よりも見た目を重視する女性(デザインなどは大好きなのに、何故か中身が浅いと否定されているような気分にもなるし)
家で一人の時間が欲しいのは主に男性。(私には書斎の代わりにユーティリティスペースをおすすめされました)
共働きの家でも女性は家では基本的に家事をメインで担当
そんな未来をつくる箱に、何千万円も払うの、いやになっちゃうよね。
ハウスメーカーさん、楽しい家づくりのために従業員教育研修の実施をお願いいたします…!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?