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『ワーケーションの教科書』(長田英和著)のまとめからさらに搾るゾナ

効率的ではないが、底本を読み込むことで問題意識をハッキリさせたいと思い、この本を読み込んでみた。集中力が最近ないので「作業」によってみたかったこともある。Markdown記述も練習してみようと思ってやってみた。はてな記法のほうが楽なんだが、慣れだと思うし、汎用性がないのでMarkdown練習中。

長田氏は現在はAirbnbの執行役員だが、コンサルとか地方の市議会議員もやっていたという異色な方。研究者本がまだないので、一番まとまりがあったこの本をもとに見てみた。コンサルの人というのもあり、構造化が上手だなあと関心しきり。4象限マトリックスがいくつも出てきた。

こまかな内容はすでにこちらで読み込んだので、そこからのエッセンス搾りと問題意識メモがてらのエントリ。働き手の創造性うんぬんは企業視点なので、自分が研究したい関係人口創出とかワーケーションの地方創生に関しての点にフォーカスする。

『ワーケーションの教科書』まとめからの要点(自分なり)

  • 日本の人口は総じて減少中というなかで、担い手創出や経済的観点からステークホルダー増やしたい、という背景がある。そのなかで、観光=交流人口や、最近提唱されている関係人口創出は喫緊の課題となっている。

  • インバウンドがコロナで落ち込んでいることもあり、マイクロツーリズム(by星野)が観光戦略となる。そのなかでワーケーションは滞在時間の長さとか関与度の増加も見込めるし、平日宿泊という稼働率平準化の観点からもうまくいったら素晴らしいソリューションになりえる。

  • ワーケーションのエリアでも勝ち負けが出てくるだろうが「大都市圏からの距離」と「集まる人々の質」が発展の二大要因となるだろう。

  • (「暮らすように旅行する」というAirbnb的な価値観が親和性があるようで)滞在を長期化させ、観光とはまた違ってある程度居着いている感じを持てることがワーケーション(関係人口)的なニーズになる。

  • 自治体の事例のパターンは3点。①リフレッシュ自然型②近隣地の都市型③地方創生ねらいの社会貢献型(※MECEではなく、重なり合う印象)

  • ワーケーションがキャズム超えするためには、法的なしくみ(バカンス休暇化)と地方創生予算の活用(企業の支出支援)、そして文化にしていくこと(イケてるエリアにするコミュニティデザイン)が必要。

雑感とかコメント(まとめと重複する点もあるが)

  • 仕事重視か、休暇重視かでエリアとかワーケーションの活用され方も変わってくるのだなと。

    • 比較的近隣=仕事重視(生産性向上観点)、自然型=休暇重視(リフレッシュとか異化作用狙い)

  • まとめた章以外だが、長田の「遊び」の考察は結構大事そう。働き方のマインドを変えることがクリティカルになりそう。

    • 仏教的な「遊戯(ゆげ)」に基づき物理的、精神的な自由度をもって働くことと遊ぶことの境界をなくしていくこと。いわゆるワークライフインテグレーション。その象徴がワーケーションなんだと。

  • RQをいくつか書いてみたけど、中心になるのは「地方創生に寄与する関係人口創出の観点から有効なワーケーションはどのようなものか。そのワーケーションをデザインするにはどのプレイヤーからのどんな働き方が必要か」という点かな。

  • 地方創生観点からはいかにしてリピートしてもらうワーケーションをデザインして、そのための打ち手をうっていけるか、という点があるだろうな。

  • 企業取り込み型は「和歌山県」とかかな。ユニリーバWAAで、企業の人材育成のニーズと地域課題解決のマッチを図っている。(地域deWAAに和歌山県は遅れて参画したのが意外。一番ぽいのに)

http://www.town.shirahama.wakayama.jp/ikkrwebBrowse/material/files/group/2/press20210127.pdf

自治体主導型はどうだろう。企業ターゲットではないが、自治体からのPR的な動きで詳しくみたいのは長野県。ここのレポートも読み込む必要がある…

  • 気になるのはAirbnbの協定。しらべきれてないが、長野県とか観光協会と協定したりしている。


研究とは関係ないけど「遊戯マインド」の考察

遊戯マインドをもちながら企業ではたらく、というのは個人的には難しいなーと感じている。所属企業の社風とかマッチ度もおおいに関連する。そして、戦略的なビジネスマインドと遊びマインドの双方をうまいこと統合してやれる人は一握りなんだろうなあと。(いないとは思わない)

・ITメガベンチャー(自分の経験則)→働き方の自由度は高いけど、ビジネススピードが早いし、成果主義が結構強いので、仕事での強みやマッチ度がないと遊戯マインドを持ちながら働き方をデザインするのは難しい。(かった)
ただ、とってもワーケーションとか働き方変革とか自律的な働き方を取り入れたり推進しようとしていたのでやっぱり凄いよねと。

・ITベンチャー(自分の経験則)→働き方の自由度はメガベンチャーほどはないが、どんな成長フェーズかだったり、どのような成長を志向するかによって遊戯マインドもてるかはかわってくる。グロース志向だとなかなかワーケーションを活かす的な遊戯マインドはもてなかった。(直近)
まったりベンチャーは、遊戯マインドバンザイ感はあったので、そういう企業だといいのかなあと思う。こちらの壁は社風フィットだったかな。(10年前)

・旧来的な大企業(なかのことはわからないが横でいっぱい見てた)→なんか、イノベーション起こせとか自律的に働くことを推進しよう、みたいなことで経営や人事がキャリア自律を推進する。だから本質的ではないけど、社員はなんか使ってみる、使ってみさせられる、という感じで活用が進むこともあるんだろうなあと。ある種「のんびり」でビジネスモデルの惰性で食っていけるので、いいのかもしれないなあ。(無責任な考察)

ちょう関係ないけど森永卓郎の本からも

農業なんかやりたいから、メルカリでこの本を買った。面白くて読んでいる途中なんだけど、ロジックとして、資本主義社会からの疎外乙、マイクロ農業で脱資本主義社会やーという感じでアガる。この人のポジションは貧困化を批判することで自分が富むという点が羨ましくズルいけど、まあ幸せそうである。この本もちょっとどこかで感想書いてみたいと考えている。

宿題

今日のリリースでみた経済同友会のこの資料を読み込みたい。もちろん読んでない関連論文もまだまだあるのだが…


さいごに(余分)

Markdown(的な)記述はnoteのほうが楽だった…
とはいえ、エディタでMarkdownで書いてペーストしてもWordPressでも無い限り反映されなそうだな>はてなもnoteも。


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