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知らない土地での合唱団探し(見学・入団編)

前回、シンガポールでやってみた私の合唱団の探し方をご紹介しました。今回は、合唱団の入り方を私の経験からご紹介します。

1.合唱団にコンタクトをとる

私が入りたいと思った合唱団は、ホームページを見ると、あいにく団員募集期間ではありませんでした。

演奏会に向けたオーディションが数か月前にあって、今は応募期間終了。そのときに応募しなかったのが悔やまれます。でも、私の希望は、まずは合唱の練習を再開すること。演奏会の本番に参加できなくても、歌えたらうれしいな。兄弟合唱団のほうはオーディションはないみたい。ホームページがこまめに更新されているとは限らないし、まずはコンタクトをとってみよう。

そこで、こんな内容を英語で書いて、合唱団に連絡してみました。

こんにちは、私はシンガポールで仕事をしている日本人です。日本では、混声合唱団で週に1,2回練習し、演奏会に年3,4回参加していました。また歌う機会を探しています。次回新メンバーを募集するときに、連絡をいただけないでしょうか?
パートはアルトです。合唱歴は約8年で、練習してきた曲は日本人の作曲家のものが多いですが、ラテン語の曲や、ドイツ語の曲(具体的な曲名)も歌ったことがあります。

このとき思い浮かんだのは、就職活動です。今、求人を出していないところでも、まずはコンタクトをとってみて、実は先方と自分の希望がマッチしないかな、と確認するみたいですよね。

2.合唱団のマネージャーとやりとり

しばらくすると、合唱団のマネージャーから丁寧なお返事がきました。うれしい!

お返事の内容は、合唱団の理念や、レベル等で分かれている団の構成の紹介、各団の次の演奏会予定、練習スケジュールなど。

ホームページでは締め切られていたオーディションも、もし興味があれば実施するし、練習見学もできるので、見学したい場合には事前に連絡ください、とのこと。

見学希望日と、可能なら発声だけでも一緒に歌ってよいか、という質問を書いてメールのお返事をします。返事はOK!久しぶりの合唱の練習が決まりました。

3.練習を見学する

ちょっと緊張しながら、練習場所に向かいます。

練習場に入ると、椅子や譜面台がまるくならんでいて、中央にはハーモニーディレクター。先に来て鍵盤をたたいて音を確認するひとや、三々五々に集まる団員たち。はじめての場所だけど、懐かしい練習の風景です。マネージャーや指揮者、団員にあいさつをして、アルトの場所にはいって、練習スタートです。

4.入団を決める

合唱団に入ることを決めるとき、あなたなら何を確認しますか?

以前、都内で活動する合唱団に、学生時代の合唱仲間を誘ったことがありました。見学のまえに30分くらい話を聞きたいと言われて、団の運営方法、どんな役職があるのか、団の費用などを聞かれて答えました。あとで思い返すと、練習見学ではわからない点に的を絞った質問ばかり。彼女の聡明さにはっとしたことを覚えています。

入団するときって、入る側は何を聞いたらいいか、迎える側は相手がわからないことが何か、お互いにわからなかったりしますよね。彼女のように、よい見学・入団者でありたいなと思った出来事でした。(その後、入団した彼女とは、約10年振りに同じ団で活動しました。合唱って、人生のステージが変わっても長く付き合えるのがいいところですよね)

私の場合、入団の決め手は、楽しく合唱ができそうかどうか。「楽しく」を少し具体的に分解すると、合唱団に集まるひとたちや、練習する曲、その団の出す音、練習・指導内容などでしょうか。

今回の見学は、そのすべてに好感を持ちました。最後に費用を確認して、入団を決めました。これからこのひとたちと、この曲でハーモニーを作っていくんだ、と思うとワクワクします。

次回からは、シンガポールで合唱の練習をするなかで思ったことをお届けしていきます。

おまけ

前回、今回のトップ画像は、昨年入国したときに、隔離中の部屋から撮った写真です。約2週間を17階のホテルの部屋で過ごしました。「窓から毎日見ているけれど、私はこの街のことを何も知らないな」と、この景色をながめながら思っていました。今思うと、感慨深いです。

右下の白い塔は、ウォー・メモリアル。日本占領期のシンガポール民間人犠牲者を追悼するものです。この時期、日本がされたことだけでなく、アジア太平洋で日本がしたことにも心を寄せたいなと思います。

隔離終了日の朝の景色
夕暮れ時
日没後


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