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2023年     詩

400
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2023年

一年は気がつくと
終わっていて
年の初めに立てた目標は
身の回りの変化に
ついて行かずに
変質していった

それでも残った目標のために
年の瀬に無理矢理
身体を動かす意味は
来年のためになると
信じきっているから

🐉🐅

龍虎が合い揃うのは
戦いだけだと
強さの場だけでないと
時代が変わって
きたと思う

それでもぼんやりと
いまだに小競り合いを続けているのは
昔の名残だけなのかもしれない

🐼

客寄せになるつもりは
到底なくても
その見た目だけでも
人を寄せてしまうのは
どうしようもない引力だと
諦めるしかないのかもしれない

📮

ポストに入れる手紙に
思いを乗せて
ギリギリまで持って
丁寧に中に入れる様が
可愛らしくて
その後に奥まで手を入れて
抜けない姿を眺めていた

🎍

玄関の門松の大きさで
比べあって
私は誰にも負けなかった
ボロボロの家屋でも
門松だけは大きくしようと
父が用意したものだが
それが明日気恥ずかしかった

🌪️

全てを奪い取る
台風が去った後は
何もなくなっていた
呆然と立ち尽くした
後にはただ青空だけが広がっている

🐈‍⬛

🐈‍⬛が前を横切ると
不幸が来ると
それは言い伝えだけでなく
私の経験だというのは

言い伝えよりよっぽどタチが悪い

🎉

大きな音が苦手でも
クラッカーの音だけは別だった
思いがそのまま音になったかのように
優しい音は
いつまでも聞いていたかった

🎂

一年に一度だけ食べれるケーキは
見た目ほど豪華でなく
中はスカスカだとしても
心を食べるので
内容は大して変わらないかもしれない

🙇‍♂️🙇🙇‍♀️

謝罪が足りないと
雁首を揃えて
謝ったところで
本来は何も変わらないはずなのに
わざとらしく謝るのは
脅迫と見ていいのかと
いう言葉は
いささか心がない気がする

😭

涙を流すのは
おおよそ本心からではない
本当に涙を流しているかどうか
私はわからないから
今回も当たり障りのない
やり取りだけ

👍

親指を立てるだけだが
気持ち的には大手を振っている
大袈裟にできないので
こっそりと今日も背中を押そう

⛄️

雪だるまが玄関に置いてある
誰が作ったか
大雪ばかりの越してきて
それを見るのが私の楽しみになっていた
ある日夫が風邪をひいた
その日だけは雪だるまがなかった

思い

思いを乗せて歩くのは
キツくても
何も背負わず歩くより
いささか楽しいと思えるかもしれない