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ドイツ留学3か月経過、心境の大きな変化。日本は素晴らしい国だ

こんにちは。

ドイツ・ミュンヘンに留学中の大学生、桜です。


先日、交換留学でドイツに来てから3か月が経ちました。

留学生活の経過とこの3か月で思ったことを書こうと思います。


11月下旬からのミュンヘンは、ほとんど毎日雪の日が続いています。
一面に積もった雪のおかげで、太陽が出ていない日も外がとっても明るいです。


数日前に降った雪は、去年の一年分だそう


じつは最近また、北欧のほうに一週間ほど旅行に行っていたので、豪雪地帯からやっと暖かいドイツに戻れると思ったら、到着したミュンヘン空港にもすでに雪が降っていたので驚きました。




生活について


初めての海外での一人暮らしも、3か月も経過するとそれなりに形になってくるものです。

キッチン共用の学生寮、共用の冷蔵庫が使える衛生状態になく、食材を保存できないままバナナで食いつないでいた渡航直後。

ベランダもなく室内にそれらしきフックもないため、洗濯物すら干せずに頭を抱えてもいました。

お風呂場の排水溝が最初から詰まっていて水が流れず、何日かシャワーを浴びれないまま「ドイツ パイプユニッシュ」と検索してドラッグストアに走ったことも。


こちらがドイツ版パイプユニッシュ


今はIKEAやドイツ版メルカリ「ebay kleinanzeigen」などを駆使して様々な生活必要雑貨をそろえ、窓の取っ手などを利用して洗濯物問題を解消し、自炊、洗濯、掃除、どれも様になっています。


20時閉店・日曜休業にもさすがに慣れてきました。
最近は、平日のどこかで一週間分の食料品を買っておくという体系を確立しつつあり、冷蔵庫のありがたみを痛感しています。
※外気を使えば冷蔵庫に入れずとも余裕で保存できますが・・・


勉強について


授業


最近は週に3日いくつかの授業があるので、パソコンと電子辞書を持って講義を聞いています。
留学生向けでなく在学生全員が取れるものなので、教授と生徒の間で速くて難しいドイツ語の質問や議論が飛び交い、ついていくのが大変ですが、何とか食らいついています。

また私は、比較的柔軟に授業を取れるという交換留学生の特権を使って、理系学部のマスター向けの授業(英語開講)も取らせてもらっています。
教授に直接メールで掛け合うと、快くOKをいただけました。

日本で手続きを進めていた際、英語開講の授業を履修する場合は英語のスコアの提出も求められ、私はドイツ語開講の授業のみの予定だったので提出しなかったのですが、

蓋を開けてみたら「取りたい人はだれでもおいで~」みたいなスタイルだったので少し拍子抜けしました。(笑)

語学コースについて


私は学期が始まる前の9月、週5×4週間の語学コースに参加していました。

似たものが学期中にも開講されるのですが、私は参加しないことを選びました。

友達ができたり、
強制的にドイツ語に触れる機会が得られる、
通常の授業よりも理解しやすいドイツ語に触れることができる、

など様々な利点もあるのですが、1か月間参加したうえで

日本で受けていたドイツ語の授業と大差はない、
生徒同士のコミュニケーションが英語で行われることが多い(全員留学生のため)、
夜の時間を語学コースに使うよりも自分で勉強する時間に使いたい

これらのことから取らないと判断しました。
(あと、そこそこ高かったです。。。)


もちろん語学コースで過ごした時間もとても有意義なものでしたが、

留学に来たからには日本では受けられないような授業を受けたい、
環境を生かして語学コースに頼らず言語を伸ばしたい、

という気持ちのほうが強かったです。

実際、語学コースでドイツ語を習うよりも、自分でポッドキャストを聞いたりバイト先でお客さんとドイツ語を話しているほうが、楽しくドイツ語学習ができているなと感じています。



【本題】ドイツに来て初めて気づかされたこと


やはり、異国で学ぶということはとてもつらいです。
言葉の壁がつらい、人間関係がつらい、色々あると思いますが、私が感じているのは「日本を出ることで自分の無知や視野の狭さを痛感させられる」ことのつらさです。

さんざん世界史やヨーロッパ王家のヲタクをしていて、自分の国のことについては何も知らないのだと、頭を殴られたようでした。


というのも先日、日本政治の授業で知り合ったチェコ人とタンデムをしていた際、彼は日本の戦前の政治や旧日本軍をまあそれはそれは全面的に批判するわけです。ナチスと同じだと。

結構感情的になりそうでしたがなぜ抑えられたかというと、彼のほうが私より母国について知っていたから。

彼に限らず私がかかわったこちらの学生たちは、自国の歴史についての知見を深めたうえで、彼らなりの根拠を持って論理を展開します。一つ一つの発言の裏に、これまで身に着けてきた膨大な知識量が垣間見えるわけです。


そういえばこの間、12歳までに子供に自国の神話を教えなかった国家は必ず滅びると歴史学で証明されていると読みました。


私は旅をするのが好きですが、色々な国に行って私はそこで住むことを想像しながら、街を歩いて人と話します。
最近は、ことあるごとに日本の住みよさ(働きやすさ、気候などはさておく)を実感します。

役所はきちんと仕事をし、交通機関も秒単位にまで正確に動きます。

地理的環境に至っても、火山島・日本列島が作り出すミネラルが急勾配の河川によって海に流れ出し、そこに四つの大きな潮がぶつかって恵んでくれる豊かな海産物は、世界中どこを探しても日本にしかありません。
同じ平和主義国でも、スイスイはだれも欲しがらず日本はだれもが欲しがる理由がわかります。

そのうえ観光資源の豊富さ。
ただ街を歩くだけの観光で考えても、
市庁舎・大聖堂・城、という観光三拍子が殆ど各都市に存在し、観光の仕方も概ね同じようなヨーロッパに対し、
中世の面影を今なお残す京都、商人の町大阪、明治から令和までの様々な雰囲気を味わえる東京、自然に溢れた北海道、等々、観光の地域による独自性がとびぬけているのが日本ではないでしょうか。

”食”がその独自性の一角を占めるのは、世界に誇れる日本の強みです。
日本人という民族は、海の幸、山の幸、ほか数多の食材を自分たちの口に合うよう美味しく調理する能力に長けすぎています。
(お酒は、ダントツでドイツが美味しいです笑)


先日ギリシャへ行きましたが(また後日書きます)、
かつては栄華に咲いた国家が財政破綻をするまで落ちぶれた様をこの目でありありと見て
そうこうしていると日本がドイツにGDPで追い越されて

日本もそうなるとは言わずとも、今よりも落ちぶれていく未来を少し垣間見てしまって、
海外海外となっていた自分が少し恥ずかしくなりました。


総じて
世界史をきわめて知識を十分に蓄えた気になっていたけれど、
まずはこんなに美しい自分の国についてもう少し学んでみるべきでは?と思わされました。


けれどやっぱり生き方はドイツ人すごく素敵で、ドイツがすごく過ごしやすい。
電車さえ時間通りに来てくれて、公衆が綺麗でさえあればな。
皆自由奔放で他人を否定しなくて、(特にご老人が)おおらかでピリピリしていなくて、給料が高くて、とっても素敵な国に自分は今住んでいるんだな。

と、考えを巡らせた、留学3か月目。


雪のおかげで見事に電車が止まっていて家に縛り付けられる日々ですが、
2023年もあと少し、
クリスマスマーケットで賑わうミュンヘンの12月を楽しみたいと思います!


マリエン広場のクリスマスマーケット
人でにぎわう様子をお届け


それではまた!

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