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長野マラソン2023 サブエガ達成の記録

ちゅんと申します。

これまでの自己ベストは富山マラソン2022で出した2時間58分でしたが,4/23に長野マラソンを完走してPBを10分近く更新し,サブエガを達成しました!
今回はそのレースレポを残しておこうと思いますのでよろしくお願いします。

長野マラソンまでの練習内容についてはこちら。

レースプランについて

当初サブ55狙いを考えていましたが,2つの理由からサブエガ狙いに切り替えました。

1) 3週間前の30km走にて余裕を持ってキロ4で走りきれた
2) 公式のサブエガペーサーがいた

ペーサーについては以前より分かっていたことですが,キロ4がぎりぎりの走力であれば後半の失速は免れないと考えていました。しかし直前の30km走にて「抑えてキロ4で走る」イメージで終われたことから,多少のペースアップにも耐えられるのではと考え,チャレンジすることに決めました。したがってレースプランは「ペーサーについていく」のただ一点。

決戦前夜~スタート前

想いが強すぎたのか,前夜は眠りにつけず苦労しました。21時にはベッドに入ったのですが,24時を回っても頭が妙に冴えて眠れません。どうにか2時間くらいは浅い眠りにつけたと思います(3時半に起床)。
それでも翌日のマラソンで目標タイムが達成できたわけですから,これを読んでいる皆さんも前夜に眠れなくても全く気にする必要はありません(学び)!僕も今後一切気にしないことにします。

スタート4時間前である4時半に食事をとり,5時半の始発で長野駅に向かいました。長野駅では人がごった返しており,電車に乗りそびれて予定より30分遅くスタート会場につくことになりました。
ただトラブルに見舞われながらも,怪我なくスタートラインに立てた喜びが勝っていました。

スタート会場について急いでカフェイン200mgとドーナツを摂取。荷物預けを終えて10分だけウォームアップ。整列開始の7:45にBブロックに行き,ブロックの最前列付近に辿り着いたらようやく一息つきました。

ところがマラソンあるあると思いますが,ブロックに整列してから尿意が気になりだしました・・・(北長野駅で1回トイレを済ませたのですが)。せっかく前に整列したのに出ていくのも嫌なので,尿意は無視することにしました。

スタート~5km区間

レーススタート。
最前列に陣取っていたおかげでペーサーさんの姿をはっきり捉えられていた。予定通りペーサーさんの大きな背中にぴたりとつかせてもらった。
同じ考えのランナーも多かったようで,すぐに大集団となった。

時計を見ると3分55秒/km前後。ちょっと早いな…と思ったが体感的に辛さは感じなかったので予定通りついていった。
尿意が変わらず気になった。あまり気にすると余計に尿意が強まりそうなので,フォームを意識したり他のランナーさんを観察したりと意識を散らした。

5~10km区間

善光寺を過ぎて石畳を下るところで,やっぱりちょっと早いなと思った。
(このままのペースじゃもたないけど大丈夫か?)
少し不安になった。案の定,周りのランナーが「ちょっと早いな」と呟いていた。

ただ呼吸が苦しいわけではなかったので、なるべく脚を使わないことだけ意識してついていった。
10km通過時点で39分。1分の貯金ができていた。やっぱり早い。

なお,このあたりでいつの間にか尿意は消えていた。
スタート前の尿意は脳が作り出した幻である(ということにしておこう)。

10~15km区間

このあたりは1番楽に感じた。体があったまって動きやすくなる,いわゆるセカンドウインドというやつかもしれない。
ペース的に少し落ち着いたことも要因と思う(キロ4前後)。

14km地点で準備していたアミノバイタルを補給。
補給方法が下手なのか,いつも摂取後に若干キツくなる。スポーツドリンクでジェルを流し込んだ結果,口の中が過剰に甘くなってしまった。水を取ることに失敗したため,口の中が気持ち悪いまま進まざるをえなくなった...。

15~20km区間

体力的にはまだまだ余裕があったが,集団の中で給水するのは思った以上に難しく,衝突を避けるために急ブレーキが必要になったりして,ふくらはぎに負担を与えた
肘があたってしまうこともあり,気遣いもした。
また視界も制限されるため,足元の注意が疎かになって2回ほど足首をぐにゃらせた。幸い大事には至らなかったが,内心冷や冷やものだった。

集団ならではの難しさがあったものの,いつもぼっちで走っている身としてはみんなと一緒に走ること自体が楽しかった

20km通過は79分。1分貯金は変わらず。

20~25km区間

少しずつ体の重さを感じてきた。気のせいだと思い込もうとするのだけれど,だんだんと無視できないレベルになった。

やっぱり自分には早かったのかなと弱気が初めて出てきた。
「でも練習でも同じように体が重くなっていたよ。
でもちゃんと30kmまでは走れたでしょう。
だったらとりあえず30kmまでは頑張ってみようぜ」
と自分で自分を励ました。

25~30km区間

25km過ぎにアミノバイタルのエイドがあり,ありがたくいただいた。
また,ゼッケン裏に両面テープで貼り付けていたカフェイン錠剤100mgもここで摂取して,疲労感を取る効果を期待。このまま何事も起こらず最後まで行きたいという想いだった。

しかしそんな祈りもむなしく,28km付近でふくらはぎに違和感をおぼえる。11月の富山マラソンで散々苦しめられた,ふくらはぎが攣る予兆だった。
今回もまた攣りに苦しめられることになるのか…。練習では攣らなかったのに…。自分の中で諦めに似た気持ちが広がった。

しかし前回と違ったのは,それを既に経験済みだったということ。動揺して走りのバランスを崩すということはなく,冷静に足攣りという未来を受け止めることができた。僕ができる最善のことは可能な限りそれを後ろに遅らせるということだった。

30km通過はほぼ2時間。序盤の1分の貯金はなくなっていたが,ペーサーさんを信じるのみだった。

30~35km区間

河川敷のエリアに入り、建物の影が少なくなった。

自分のふくらはぎはギリギリのところで決定的な攣りを免れていた。しかし全く問題がなかったわけではなく,くるぶしからふくらはぎ上部までぶるぶると痙攣が伝うのを定期的に感じた。
対策は意識的にお尻だけの走りに切り替えることだった。実際にはふくらはぎを全く使っていないことはないはずだが、なるべく意識をお尻に向けるよう試みたということだ。(ケツケツケツケツ!)と心の中で念じると意外にも痙攣は消えてくれた。

騙し騙し進めていたが,キロ4を維持するのにかなりの努力を要するようになっていた。給水で一旦ペースを落としてしまうとなかなかペースが上げられず,いつの間にかペーサーさんとかなり距離ができてしまった。

ペーサーさんとの距離を詰めるか?それとも後方をキープするか?

しばし逡巡したが、距離がさらに離れてしまうと取り返すのが難しくなり,心が折れてしまう恐れがあった。

サブエガに必要なのは「全ての力を出し切ること」。いけるところまで行け!と頭の中で明確なイメージをもってスイッチをオンに切り替えた

35~40km区間

橋を渡って河川敷を折り返した。話には聞いていたが、北から吹いてくる向かい風をもろに受ける最もキツい区間だった。ここまで耐えてきたランナーにとってはまさに最後の試練だろう。

当初大集団だったペーサー集団もかなり数を減らしていた。
あえぐような呼吸音や「きっつ・・・」という呟きが聞こえた。35km以降は誰だってキツいんだと連帯感をおぼえた。
また,他ランナーの「ここまで来たらいけるぞ!」という声やペーサーさんの「あと5キロ!」という呼びかけには随分励まされた。

しかしながらいよいよハムストリングスにも限界がきて、走るのをやめたい気持ちと常に闘わなくてはならなくなった
幸いだったのはふくらはぎが攣りそうな気配を感じなくなったことだった。脚全体が辛くなって,もはやふくらはぎだけに注意がいかなくなったからかもしれない。余計なことを考えず,気合いでペーサーさんについていった。

逆風を受け続ける区間は実際には3kmほどだったようだが,3倍は長く感じた。ようやく河川敷が終わると、残り距離も短いため気持ちとしてはだいぶ楽になった。

40kmを通過したのは2時間40分を数秒過ぎたくらいだった。
はじめて行けるかもしれないと思った。

40km~ゴール

時間調整のためか,ペーサーさんが明らかに後ろに下がるのが分かった。
僕は意を決してペーサーさんの前に出た。

あとは直線フラット2kmだけ。
しかし体は限界をとうに超えているので,走っても走っても全然ゴールに辿りつけなかった。くじけそうだった。やめたかった。そんなときに沿道から応援の声をもらうと,心の底からありがたかった。

空っぽの体を走らせたのは,執念だか怨念だか見栄だか根性だかよく分からない,僕をランナーたらしめている何かだったのだと思う。

ゴール地点のある運動公園に入って残り200m。
時計を見ると2時間48分台。頑張れば49分は切れそうだと思った。
どこかに残っていた最後の力を振り絞ってラストスパートをかけ,2時間48分55秒でフィニッシュした。

総括

結果はサブエガ達成。自分にとって100点満点の結果でした。全ての力を出し切ることができたと自己評価しています。
一番はペーサーさんのおかげです。ゴール後,ペーサーさんに直接お礼を言うことができてよかったです。

収穫はイーブンで走れたこと。前のマラソンでもペースダウンしなかったので,自分はマラソンを走り切るだけのスタミナがあると自信を持っていいのではと思っています。脂肪利用効率が高いと言ってもいいかもしれません。日々の早朝空腹ジョグの積み重ねと思います。

弱点は筋持久力です。決定的な足攣りはしなかったものの,前回に続いて同じ部分がやられましたし,走っていて限界を感じました。
今後も同じ症状に悩まされるかもしれませんが,坂ダッシュ,補強トレ,ミドル走などでコツコツ強化していきたいです。

次回の予定ですが,11月の富山マラソンにエントリーしました。
今回の経験をもとに,さらに良い走りをすべく,夏の練習に取り組んでいきたいと思います。これからもよろしくお願いします。

以上です。

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