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【指導者紹介Vol.1】監督:岩渕 雄介 ~「考える」強いチームを作る~

こんにちは。中央大学ボクシング部広報担当です。
2023年7月末より中央大学ボクシング部は指導者も一新のうえ新体制となり、新しい取り組みも積極的に進めていくこととなりました。

その中の一環として皆様に中央大学ボクシング部をより身近に感じていただくために、様々な広報活動にも積極的に取り組んでいます。

今回は指導者紹介第1弾として、新しく監督に就任した岩渕 雄介 監督のインタビューをお届けします!

【プロフィール】

岩渕 雄介 (イワブチ ユウスケ) 
1994年生まれ。青森県出身。
青森工業高校時代にインターハイでバンタム級ベスト8に入賞し、2013年に中央大学総合政策学部に進学。リーグ戦や各種大会でも活躍しながら1つも単位を落とすことなく3年生前期時点で卒業必須単位をすべて取り終え、2017年卒業。

一度はアパレル商社に就職しボクシングから離れるも、地元青森へのUターンをキッカケに高校生の指導者としてボクシング界に復帰。2022年の全日本社会人選手権では各種全国大会上位常連の選手と接戦を繰り広げ準優勝。青森山田高校の指導者としては何名も全国上位入賞選手を再現性高く育成し、IOC主催の東アジアユースの帯同コーチとしても選出される。

また、組織統括コーチの河口は中央大学ボクシング部同期。20代2名を中心に新体制の組織運営を推進する。


【座右の銘(または好きな言葉)は何ですか?】

「青は藍より出でて藍より青し」です。

ボクシングの指導に当てはめると色んな意味があります。まず「指導者は絶対じゃない」という考えを持っていまして、指導者の色は入ってもそれを糧にどんどん自分の色を出していってほしいという思いで選手を指導しています。
また、シンプルにどんどん指導者を越えていってほしいという気持ちもありますね。

【個人的に好きなアマチュアボクサーは誰ですか?】

好きなボクサーはたくさんいますが
ヨアニス・アーギラゴス(キューバ)
アンディ・クルス・ゴメス(キューバ)
キーション・デービス(アメリカ)
などは特に好きなボクサーです。プロに行った選手もいますが、アマチュア時代から好きで試合動画をよく見ていました。

アマチュアボクシングとプロボクシングでは戦い方も全然違うので、アマチュアボクサーはプロだけでなくもっとアマチュアトップ選手の試合も見て勉強しないといけないなと日々感じています。


【オフの日は何をして過ごしていますか】

実は丸一日オフの日はほとんど無いのですが・・・笑
時間があるときは色々と小説を読むことが多いです。宮沢賢治のような純文学から西尾維新のようなラノベも書いている作者まで幅広い作品に興味があります。

【中央大学ボクシング部を指導する上で一番大事にしたいことは何ですか?】

色々ありますが1つだけ挙げるとしたら、
「考えて練習することを当たり前にすること」です。

考えることって楽しいんですよ。自分で考えて実行して上手くいけばそれは成功体験になるし、成功体験が重なると自信がつくし、自信がつくともっと自発的に努力をするし、その結果として人は成長します。

考えないで行動して結果が出てもそれは偶然ですし、再現性がありません。
再現性が無いと前述の成長サイクルも発生しません。

また、「考える」というスタンスを徹底すると自主学習意欲もふつふつと湧いてくるんです。分からないことなんて無限に出てきます。僕も日々分からないことだらけです・・・笑

ボクシングのことを深く知ろうとすると解剖学、物理学、ひいては他スポーツの動きにもつながったりして、見える世界が広がります。

加えてこの「考える」というスタンスはボクシングを引退した後に社会で活躍する上でも非常に重要になってくると思います。多くの学生がプロボクシングではなくビジネスの世界で生きていくことを考えると、このスタンスは絶対にボクシングを通じて育てていきたいですね。

また、僕はこういうことを話していると色んな人から「理論至上主義」みたいに言われがちですが、決してガツガツ練習することを否定しているわけではありません。

「どうせ同じ時間練習するなら効率が良い方が良いに決まってる」という考えのもと、日々試行錯誤しています。ケガに至らない前提ではありますが、強くなるために絶対的な練習量の積み上げは必須です。



【選手にはどんなことを期待していますか?】

「選手同士でのディスカッションが増えること」です。
ただ指導者がトップダウンで教えるのもいいんですけど、結局一番腹落ちするのって「選手同士の生の声」だと思っています。

究極の理想形を言うと、「選手が選手を育てられる環境」が最高です。

選手同士の粒度で話合いができて改善が図れるということはすべての運動・技術の言語化が出来ているということで、言語化が出来ているということは他選手にもその技術が素早く伝えられますし、選手自身の習得も早いということです。



【自身も中央大学ボクシング部のOBですが、現役時代の自分に指導できるとしたら何を伝えますか?】

スタンス面については「トップの選手は初めから強いわけではなく、考えて練習をした結果強くなっている。特別な才能があるわけではない。」ということですかね。

正直大学生として現役の時にはなかなかこのことに気づけず、自分の中に壁を作ってしまっていた気がします。指導者側になって気づいたんですが、日本代表クラスの選手に試合の動画送って「このパンチなんで打ったの?」って聞くと即レスで回答来ますもんね。なんてことはない、同じ時間練習していてたとしてもトップになる選手は考えて練習している分課題を克服するスピードが速くて成長確度が高かったんです。

もう1つ過去の自分に伝えられるとしたら、「ボクシングは相手がいて成り立つ競技だから、自分がやりたいことだけやっていても仕方ない。」ということも口酸っぱく伝えたいです。

一見当たり前のことではあるのですが、相手をどう動かすのかという戦略を深く深く考えながら毎日練習している選手はまだまだそう多くないと感じています。「パンチを打つ」という行為一つとっても色んな因数分解が出来て、自分の重心・相手の構え・リーチ・リング内の立ち位置などにより無限の組み合わせがあります。自分が打ちたいパンチの練習だけではなく相手をどう動かしてどんなパンチでどうポイントを取るかという相手ありきの練習は当時まだまだ深くできていなかったなと思います。

前述の通りこのあたりを「考えて学ぶ」のは本当に楽しいです。
この楽しさに現役時代にもっと早く気付いていればよかったなと心から思います。


【中央大学ボクシング部の魅力はどんなところだと思いますか?】

・チームの雰囲気が明るくて、じめじめしていないところ
・良くも悪くも強制されていないことが多く自分で練習を選べるところ
だと思っています。
もちろん全体練習もするんですけど、自ら選択して組み合わせられる裁量は非常に大きいなと考えています。

自分の同期や後輩で結果を出しているメンバー(例えば岡澤セオン、但馬ミツロ、三代大訓など)はまさに自ら考えるタイプだったので中大の環境がフィットしてトップ選手として駆け上がっていきましたね。

自分は監督としてその風土は壊すつもりはなくて、より学生たちの「考える」という基準を引き上げて、その考えるためのヒントをどんどん投下していきたいと考えています。


【この記事を読んでいただいている方へ一言!】

指導者の自分もまだまだ未熟だと自覚しています。
皆様のご支援ご協力のもと、選手とともに成長していきたいと思います。
「絶対の指導者なんていない」という考えのもと、柔軟に新しいことも取り入れ、日々ブラッシュアップしていくスタンスは徹底します。

中央大学ボクシング部のみんなが「中大に入って良かった!」と心から思える4年間を過ごせるよう指導に向き合っていきたいと思います。

中央大学ボクシング部新体制を応援してくださると嬉しいです!
今後ともよろしくお願いいたします!



おわりに

ここまでお読みいただきありがとうございました。
以上、岩渕新監督のインタビューでした!

続々と新指導者インタビューも配信していきますので、ぜひ今後の更新もお楽しみにお待ちいただけますと幸いです!

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