中東・アフリカ情勢学友研究会

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最近の記事

アフリカ情勢報(10月26日)

コンゴ民主共和国情勢コンゴ民主共和国の都市北部キブ州で戦闘があり、派兵されていたEACRF所属のケニア人兵士の死亡が確認された。 先日から、北部キブ州では反政府組織でありイスラム国系組織であるADF(Allied Democratic Forces)によって戦闘行為が発生しており、民間人20人が既に殺害され、その半数近くは未成年だった。 ADFは元々イスラム教徒が多数を占めるウガンダの反政府勢力であったが、1990年代からコンゴ民主共和国東部に進出しており、数千人の市民を

    • アフリカ情勢報(10月23日)

      ナイジェリアでの同性愛問題ナイジェリア北東部にて、同性婚のパーティを主催したとして70人以上の若者が逮捕された。 当該イベントはゲイである2人の婚約を祝うものであったが、結果的に男性59人、女性17人の若者が拘束される事件となった。ナイジェリアでは今、LGBTQ +に対する弾圧が相次いでいる。 同国では2014年に同性結婚が違法とされ、懲役14年の刑が科されるなど重罪となっている。 8月にも南東部で同様の結婚パーティーが催されたために100人以上が拘束され、人権団体のア

      • アフリカ情勢報(10月22日)

        チャドの政権移行 タシンガ氏は、チャドの政権移行期間の延長に反対する抗議デモの前夜に逮捕され、6ヶ月に及ぶ勾留の末、transitional president(暫定的な大統領)によって恩赦された。 他にも、発表されているだけで83人の未成年者を含む621人の若者がこのデモに参加して逮捕され、首都から600キロ離れた砂漠にあるコロトロの邪悪な流刑地に連行された模様である。 2022年10月20日の平和デモに対する弾圧で多数の死傷者を出したチャド。政府広報は約60人の死亡

        • アフリカ情勢報(10月21日)

          リベリア大統領選挙の行方25万人が死亡したリベリア内戦から20年近く経ち、復興の兆しが見えるリベリアだが、暴力の連鎖が終息したわけではない。 リベリアは現在大統領選挙期間である。これは、国連ミッションが2018年に終了して初の選挙となるが、既に先月、選挙活動中のスタッフが殺害されている事件があった。前大統領派閥と右派、民主変革連合など46党が政局を争っており各地で衝突が起こっている。 世界銀行によると、人口の半数以上が一日1.9ドル以下で生活している国リビア。汚職認識指数

        アフリカ情勢報(10月26日)

          重債務貧困国(HIPC)とは?

          重債務貧困国 HIPC(Heavily Indebted Poor Countrie)  世界で最も貧しく、最も重い債務を負っている開発途上国を総称したもの。 1996年に国際通貨基金(IMF)と世界銀行により、貧困国が制御不能な債務負担に陥ることがないように基準を元に規定された。 また、IMFと世界銀行は、HIPCに認定された国々が解決の道を模索できるように問題のイニシアティブを立ち上げ、 2005年には、持続可能な開発目標を進展させるための多国間債務救済イニシアティ

          アフリカ情勢報(10月20日)

          ソマリア情勢は悪化の一途(安保理)UNSOM(国連ソマリア支援計画)のカトリオナ・レイン代表は国連の安全保障理事会において、ソマリアでの紛争が2017年以降最悪の被害をもたらしていると述べた。ゲリラ活動を展開するAl-Shabaabによる民間人殺害と、ラスアノド(Laascaanood)紛争による犠牲者によるものと見られる。 同国は深刻な人道危機に陥っており、120万人は難民で、400万人が飢餓状態である。エルニーニョ現象による降雨量の増加により深刻な水害が発生する恐れがあ

          アフリカ情勢報(10月20日)