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酔うクルマ と 酔わないクルマ

自動車に求められる性能がスマホに求められる便利さに似通ってきたり、車の形そのものが冷蔵庫みたいな形になるに従って、自動車の走行性能は劣化するものだと思い込んでいますし、その劣化を人はそれほど気にしなくなると考えていました。
特に子供にとっては広くて視点の高い方がよいのだろうと思っていたのですが、そう単純なものでもないようです。

小学2年生の娘とその友達を連れて自動車で移動中に、途中、その女の子が、車に「酔う」「酔わない」の話をし始めました。聞くと、「家のテスラ(Y) が酔うのでイヤ」だと言います。前にもドライブに連れて行ったのですが、車酔いする子だとは気づきませんでした。
「遠くにお出かけするからじゃない?」と問えばしかし、8歳曰く距離は関係ないとのこと。「テスラ は酔う」「このクルマ(スバルWRX STI)は酔わない」「ママの前のクルマ(カイエン)は酔わなかった」とはっきり言います。酔うクルマは少し乗ればすぐ分かるのだとか。利害関係がないだけに、幼くも説得力のある自動車評論家です。テスラYと似た車形、重量のカイエンが酔わないのは流石だなと思いました。両車とも運転したことはありませんが、テスラYの車体は前後左右上下にふわふわと揺れるのかもしれません。

そういえば、以前飼っていたうちの犬も、メルセデスCでは平気だったのが、アルファ147に乗り換えてから吐くようになりました。遠出でなくても吐くことがあってどうにも申し訳ない気持ちになり、愛犬と一緒の時は運転に気を遣いました。その後のBMW MINI、スバルWRX STIでは吐くことはありませんでした。1日780kmほど走っても。アルファ147は車検証上でも前後の重量バランスが偏っていると思ったし、運転していてふわふわする感覚はあったので、それが関係しているのかもしれません。

同じような形、重さのクルマでも、酔いやすいクルマと酔わないクルマがある。運転しているドライバーには気づきづらいことかもしれません。しかし、子供や犬の方が自分よりクルマの走行性能に敏感であることを知り、そしてまた、自動車を作ることの難しさを感じさせられました。






※この文章は、酔いやすい、そうでない、を、たった2つの例から個人の感想を元に述べてあるものであり、その車の良し悪しを決めつけているものではありません。アルファ147は面白い車でしたし。
ただ、ドライバーの気づきにくいところで、事実こういうこともあるのだな、と思った次第です。

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